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JRA賞選考と、少数意見の問題

 あかちゃんぷさまやMomdoたん辺りがやってる、記者投票がControversialであるかどうか、という話。
 で、思うのですが、例えば今年の年度代表馬を決める、という段になって、仮に自分が投票権があって、その上で残り全員の記者にウラを取ったら全員ディープインパクトに入れるよ、という話だったとするならば、自分はハーツクライに1票入れます。理由は簡単で、「ディープインパクトの戦績は、満票で年度代表馬になるには相応しくないから」に尽きるかと。勿論、ここを普段読んでる人ならば、私がディープ基地であることは先刻承知であると思うので、敢えて書いておいた。
 もうちょっと言えば、ぶっちゃけた話、単純に200人もの人間が投票した場合「概ね確からしい馬が1位を獲得することが、常識的に予想される」ってのがある訳ですな。昨年の場合は、概ね3歳牝馬・古馬牝馬・短距離馬・父内国産以外については、ほとんど選択の余地というのは無いに等しいというのが実情であった訳で。その上で、そういう議論の余地が無いカテゴリにおいて空気を読んでその馬に投票しろ、という圧力は微妙に中華マスコミ的な姿勢を記者に求めているようで、率直に気に喰わないなというのはありますね。「そんなことは無理」ってやつです(笑)。
 ただ、その上で、200人という記者の数が妥当かどうか、という手続き的な話になる、というのはありましょうか。例えば常識的に確からしい馬を選ぶのにわざわざ200人の記者を集める必要があるか、というのは確かに疑問を差し挟んでもいい部分なのかも知れません。むしろ、200人も集めるならば、ある一つの判断に全会一致的に向かうというよりは、もうちょっとその年の競馬に関する鳥瞰図的な数字を作り上げることが求められるのかな、という気もしてくる訳で、そういうコンセプト的な所に対して記者が忠実に行動する、言わば、記者が責任を持って「そういう結果を作ろう」とする結果、現在のJRA賞に関しては、当然選ばれて然るべき馬以外に票が入るような結果になる、ということでしょう。勿論、少数で選考する方式にすれば、もうちょっと全会一致的な結果が出る確率は上がると思いますが、正直言ってそれやるだけなら、JRA賞ってマジ無味乾燥でつまらんものだなぁと心から思ってしまう訳でして。
 一方で、もうちょっと議論になり易い、例えばシーザリオとラインクラフトのいずれが最優秀3歳牝馬に相応しいか、という議論を200人の投票でカバーするのが妥当か、という辺りがむしろ現在の年度代表投票に関する問題点ではないかな、という気がしています。例えば投票対象が関西馬と関東馬に分かれていれば組織票が働くとか、色々弊害もあったりする訳で。そういう点では、むしろ10人くらいの識者を集めた上で、それぞれが選考に関する内容を「優駿」に公表するような形で最終的な結果を発表する、みたいな方が最終的には腑に落ちやすい部分も出てくるのかなぁとは思われ。まぁ人を絞りすぎると現実問題として爺さんばっかりが選考者になって、それはそれで偏った判断になるとか、これも色々難しい面はある訳ですが、個人的にはそういう「酒の肴」として美味しい部分に関しては、より散文的というか、数字でばっさりと切るような決め方をしない方が、競馬のカルチャーとしては面白いものが残せるのではないかなぁとは思っております。
 そういう意味では、ソリューションとして妥当そうなのは、3頭〜5頭くらいのファイナル・ノミニーを記者投票で選出した上で、選考会を経て1月末〜2月辺りで結果発表して、その選考会の議論を「優駿」2月号(でいいんですよね?)の特集として掲載する、ですかね。まぁアメリカのエクリプス賞方式、みたいな感じに近くはあります。
 ところで全然関係ないのですが、これはサラブレとか最強の法則辺りにやって欲しいんですけど、イグ・ノーベル賞的な選考を大々的に特集する媒体とかって、ありそうで無いですよねぇ。大真面目に毎年続ければ、それなりの文化としては定着しそうではあるんですけど。「最優秀逃げ馬」や「最優秀上がり馬」的な選考を伴うものから、「最長合計被着差馬」とか「最多連敗騎手」のようなデジタルにアレな記録を顕彰するものまで、みたいな。まぁそれやっちゃってコメントが貰えなくなると、みたいなお寒い事情もあるのかなぁとは思われますが。

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Author:有芝まはる殿下。
自称ズデーテンラント公兼トールガウ、前メクレンブルク、バート・ドーベランおよびキシュベル方面伯。当然何らの領有権も領しないただの僭主のため、歪んだ根性で血統研究に勤しむ。

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