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殿下執務室2.0 β1

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有芝まはるが綴る、競馬話その他の雑談、そしてYet Another Amateur Photography。

種牡馬スクリーンヒーローの年に。 

逆にあれだけ走ってAEIがディープを上回らないんだから、まぁ機会自体はあったんだよな、とも(挨拶)
#というか、その機会を広げた労苦が産んだ成功だろうな、ということは思う。

 個人的には今年辺りからそろそろサンデー孫世代種牡馬を本腰入れて応援せんとなみたいな意識はあり、実際ダノンシャンティとか重賞に手が届いた辺りは嬉しかったのだけれど(あと全日本2歳優駿でやっと結果が出たディープスカイとか)、サンデーが3代目となる種牡馬、という意味では一歩先にスターダムみたいな印象のスクリーンヒーロー。
 血統的な抒情性って意味では、代表産駒ポジションとなったモーリスの、「シンボリとメジロのLa Troienneたる*モガミの重賞勝ち馬に対し、La Troienne指向を継続した*カーネギー付けて全然走らなかった繁殖に、今度は社台のLa Troienneの筆頭格といえるダイナアクトレスを絡めて、メジロモントレー→*カーネギー→JC勝ち馬なんて字面鈍重な血脈からアクトレスのスピードを引き出したかのようにマイル最強馬を出した」みたいな流れは物凄く好きなんだけれど、やはり「さして競走馬として評価されず当然の如く(現役を過ごした)社台に枠のなかったJC馬に、*キョウワアリシバ産駒の障害馬を付けたら有馬の勝ち馬が出た」はインパクトとして上回る血統的なドラマ性ではあった。

 この馬の血統表をたぶん菊花賞辺りで初見して感心したのは「あぁ、こうやればスティルインラブの血統は『残せる』んだ」ということ。*キョウワアリシバは言うまでもなくスティルインラブの叔父であるが、スティルはそこからRoberto→*サンデーと来ていて、そしてスクリーンヒーローは母父と曽祖父でその両者を内包している。牝馬三冠という最高のタイトルを得ながら競馬場に1頭の牝系を残せなかった名牝のオマージュを、こういうアウトサイダー的な実装で得られる面白さ、そしてそれが日本の競馬場で走った馬で見られるというある種のレガシーの豊饒みたいな部分も感じたところではあり。
 そのスティルインラブは母方からCreme Dela Creme経由でサンデーと潜在的ニックを提供するOlympiaの血を得ていたのだけれど、ゴールドアクターの場合、グラス経由でDanzigを得ることでこのOlympiaがもう1本入り、しかもDanzig側のOlympia LouもSulemeif側のBarely EvenもPharamondを内包したことで組み合わせクロスとして字面以上に古い血を「引っ張り出す」効果が出ていた感じ。そこが、オマージュとしての出来の良さであり、このパターンは試す余地があるなら他の繁殖でももう少し試されてもいいのかな、なんてことは思われたり。
#スクリーンヒーローの種付け料上がったらそれはそれで難しくなるのかな、というパラドックスはあるものの

 その上で、「ドラマ」的な頑健さを支えているのは*マナードの血脈で、ここからTudor MinstrelにFair TrialとHyperion×Son-in-Lawの組み合わせが2本入っているのも見もの。この現代的にはやや古典的な組み合わせの妙はグラスの祖母Graceful TouchにおけるFlower BowlとSwapsに呼応し、Alyshebaの演出するスタミナ的な資質に対して裏付けとなる地力を提供しているようにも見える。そうした感じで、血統表の隅々の連携力が高い配合ではあるのだけれど、更に基底となるのが、国内の牝系ではあろう。
 4代母のトサクインまでさかのぼると、*プリメロやSolarioといった血脈がお目見えして来る。この辺りの古血統の影響力がどれほどのものなのかは分からないけれど、そうした血脈は、上記のようなニックスにもどこかプラスの影響を及ぼしているのかも知れない。そこでモーリスの血統表の底の方をもう一度浚ってみると、メジロボサツが*プリメロを絡めたBlandfordのラインブリードで、そして母父の*カーネギーを遡るとDernaのところでボサツとのNorseman(Blandfordの孫)のクロスを作りながらSunny BoyでSolario経由のGainsboroughを絡めていることが窺われる。
 この辺りの底流の気脈が偶然に一致する両者がG1の舞台を席巻したというのも、また配合表を深く辿って初めて味わえる、土着血脈を絡めた偶然、或いは偶然という名の神秘なのかな、などということを考えつつ。
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