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殿下執務室2.0 β1

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有芝まはるが綴る、競馬話その他の雑談、そしてYet Another Amateur Photography。

終戦70年談話、への感慨。 

艦これには載らない、戦時病院船(挨拶)。
#しかし、あのデザインが妙にイケてるので、結構画像検索でも引っ掛かるのね

Witness of History
Witness of History; D800 AF-S Nikkor 24-85mm 1:3.5-4.5G ED VR (32mm) f/5.6 1/30s ISO-2800

平成27年8月14日 内閣総理大臣談話

我が国は、先の大戦における行いについて、繰り返し、痛切な反省と心からのお詫びの気持ちを表明して…戦後一貫して、その平和と繁栄のために力を尽くしてきました。こうした歴代内閣の立場は、今後も、揺るぎないものであります。

日本では、戦後生まれの世代が、今や、人口の八割を超えています。あの戦争には何ら関わりのない、私たちの子や孫、そしてその先の世代の子どもたちに、謝罪を続ける宿命を背負わせてはなりません。

 やはり、キモとしては、この両者に尽きるかと思われる。
 言わば「謝罪の義務から個人を免責させ、国家に代替えさせる」と大雑把に括れるのではないだろうか。
 ある意味、時間を経て風化し、また経済的な関係も変化する中で、「戦後の気持ち」を永続化させることは出来ないという所与の条件の中で、それはまぁ国家儀礼として残すものとして国民を「無理強いはしない」というようにも。その上で、民主主義を奉じる普遍性の中で常識的に振る舞えば、平和国家としての日本は維持されるであろうというのがボトムラインとはなっている。
 これは、ある意味中韓のようなポジションからは、ちょい反論がしても弱くなるような面のあろう部分かとは思う。というのは、中韓が一貫して要求していたのは「国家レベル」での謝罪の永続化であり、ある意味で安倍はそれに応えてしまっているわけである。もうちょい言えば、「隣人との徳のある付き合い」の中で、彼らとしては「日本人の個人レベルでの平和主義を疑う」ことはその徳にもとる部分はあり、だからこそ「軍国主義」などを言挙げしていたわけで。だから、多分中韓がこの談話をきっかけに「反発心を強める」方向になる談話ではない、とは見るべきかも知れない。

 一方で、むしろこれが妙に「刺さる」のは、欧米の方ではないだろうか。
 実際割と欧米のメディアの評価は辛口に見えるし、そうした中で「安倍個人の詫びが」というやや筋違いなコメントも散見されたりしてるわけで(実際に、政府が閣議決定レベルで出してる談話なので、個人レベルでの演説というものとは性質が違う)。それはやはり、欧米の特にメディア人程度の意識の中では、個人のセンチメントは重視されるし国家というものもまた個人の意思の集合として捉えられる部分はあるだろうから、まぁ、という感覚も。
 要するに、そういう視点からすれば、現下の政府として未来に亙るリビジョニズムの拒絶をうたったところで、「謝罪を続ける宿命を背負わせない」というのは、その将来の拒絶を担保しない可能性を等閑視する行為、ということにやはりほかならなくはなる。そういう意味では、「嫌らしい預言(というか呪詛?)」として上記の発言は受け止められるものではあろう。もうちょい言えば、「個人のセンチメントは永続しないって、いや、それを言っちゃったらおしまいだろ」と。例えば、ドイツなどであれば「戦う民主主義」なんてのは、そういう「個人のセンチメントを永続化させる」ためのエフォートではあり。

 ただ、彼らとしてもそれは「延々人間史の中で積み重ねた営為」というよりは、「20世紀の惨禍をきっかけに試行された実験」みたいなところはある。その上で、例えば両次大戦よりもより複雑な事情の環境であるセルビア辺りでは、ちょっとスレブレニツァの件なんかとか見ても空気読まずに反発を受けていたり、なんて事例も。まぁ、対ムスリムとか様々な局面においてそういう「永続」の維持の難しさや世界レベルでの適用、という辺りで実際に「永続させる」ことの自身をむしろ失わせるような心細い状況というのを、特に近年は痛感しつつある状況とは言えるのではないか。
 そういう意味では、結構「痛いところを衝かれた」みたいな感覚で、苦々しく受け止める向きはありそうで、まぁ結構練られた談話ではあるのだけれど、特にそういう対西側のソフトパワー的な所で、「日本の見せる闇」が落とす影響の危うさとかは出てくるものだったかな、という気も。
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