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殿下執務室2.0 β1

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有芝まはるが綴る、競馬話その他の雑談、そしてYet Another Amateur Photography。

A Sunday Saturation Trilogy -3- そして、孫世代を思う。 

 続き(挨拶。

Saturation -膨張-

 ところで、Northern Dancer との比較、なんて切り口もあり。

SS系への偏りについては、昨年にhttp://htn.to/hpewWhでチラッと書いたように、英愛のNorthern Dancer偏向具合にまだ一日の長があると把握しているので、とりあえずあっちの動向を見てればいいんじゃねと思う。 http://htn.to/a2Ccqgless than a minute ago via Hatena Favorite Retweet Reply



 現代において、St.Simon と比せられる大いなる成功を極め、膨張を続ける Northern Dancer は、St.Simon が当たった孫世代の壁を、国際的な活躍によって乗り越えていきました。孫世代はほぼ英愛仏でクラシックを普通に勝ち続けてますが、それぞれのレースの初勝利を年代順に並べると、こんな感じ。(セントレジャー格は割愛)

1985(24) Silvermine(Fr.1000Gns) *ベリファ - Lyphard
1987(26) Bet Twice(Belmont) Green Dancer - Nijinsky
1988(27) Kahyasi(Derby S., Irish Derby) *イルドブルボン - Nijinsky
1991(30) Shadayid(1000Gns S.) Shadeed - Nijinsky
1991(30) Suave Dancer(Prix J.Club) Green Dancer - Nijinsky
1991(30) Caerlina(Prix de Diane) Caerleon - Nijinsky
1993(32) Sea Hero(Ky.Derby) *ポリッシュネイビー - Danzig
1994(34) Tabasco Cat(Preakness) Storm Cat - Storm Bird
1994(34) †Green Tune(Fr.2000Gns) Green Dancer - Nijinsky
1996(35) Lady Carla(Oaks S.) Caerleon - Nijinsky
1996(35) Matiya(Ir.1000Gns) Alzao - Lyphard
1997(36) Desert King(Ir.2000Gns) *デインヒル - Danzig
1999(38) Island Sands(2000Gns S.) Turtle Island - Fairy King
†:仏2000ギニーは、先に曾孫世代のLinamixが1990年に優勝。

 さて、先ほどの St.Simon の孫世代クラシックと比較して、それぞれ年号の隣に括弧書きでその当時の St.Simon なり Northern Dancer なりの年齢を記しておきましたが、明らかに Northern Dancer の速さが目に付きます。24歳ということは、サンデーが生きてたら25歳な訳で、既に孫世代がクラシックを勝っている勘定。
 しかし、もう一つ特筆すべきこととして、1987年に有芝さんのトリプルクラウンを粉砕した Bet Twice を嚆矢とする、Nijinsky 系の数の多さです。これ初勝利だけ書いてるから同時代でも結構オミットしてるけど、ここにあるほかにも*ジェネラスとか Hernando も孫世代種牡馬からの勝利ですし、とにかく世代が早くなってるのはほぼ、Nijinsky が無双したから、みたいな面もあったりします。Danzig や Storm Cat と比較して、5~10年早い。

 一方で、Northern Dancer において、自身に悲劇はなかったものの、現在の Nijinsky 系の衰退は明らかに「悲劇」に近いモノではあるでしょう。これは確かに、「日本の生産者が Nijinsky 萌えで輸入しすぎた」という要素もあります。例えばサンデー25歳相当の1986年には、英ダービーを*シャーラスタニ、ケンタッキーを*ファーディナンドが勝利してますが、いずれも輸入されて牧場では惨憺たる大失敗に終わったりしてました。無論*ラムタラも言うまでもありません。
 しかし、Nijinsky の種牡馬の父としての実力は確かにあったものの、やはり世に出るのが速すぎたのかも知れない、みたいな感慨も持つところではあります。結果として、後発の、ほぼ同様に種牡馬の父であったところの Danzig や Storm Cat、或いは Sadler's Wells などがより「Northern Dancer に近い世代」を背景とした遺伝力で Nijinsky の子孫に立ち向かった時に、これらの種牡馬勢に抗するすべを持たなかったのでは、と。
 反面、Nijinsky が「種牡馬の父」として大成功したことで、ある種の「系統の持続性」に対する信頼が生まれたことが、後発の種牡馬に有利に繋がった、みたいな皮肉はあったのかな、なんてことも。

 さて一方、サンデーの孫世代は現状どうかというと、ダイタクリーヴァとかツルマルボーイなんてロクに機会を得ていないし、デルタブルースに至っては種牡馬にすらさせて貰えず、みたいななかなか悲しげな状態。一方で、ある意味この時代に活躍しても「出るのが早すぎた」的なものではあったのかも知れません。
 そんな中で、2010年クラシック世代になって、ついに孫世代の牡馬から本格的な活躍馬が出始めて、或いはこの辺りが、ちょっと先駆したディープスカイ辺りとともに「サンデー孫世代」の真の意味での開拓者となるかな、みたいな期待はまだ持てるところでしょう。
 それに対して、産駒種牡馬レベルを見ると、アグネスタキオンという後継の先頭を走った種牡馬が世を去っているという僥倖はある一方で、マンハッタンカフェやネオユニヴァースが後発ながら元気で、そして何より最後発でディープインパクトなんて巨大なイコンが居座る辺りが、なかなか苦労しそうな要素でしょうか。ただ、ディープが今のところ「案外」な面もある辺りが救いではある、のかも。

 しかし最終的には後ろの世代にチャンスが来るかも知れないし、当然キングカメハメハをはじめとする国内非SS名馬や、或いは今後社台が導入するであろう新種牡馬などとの角逐はあるでしょう。しかし、まだそれらのコマが揃いきっていない、みたいな現状はあって、或いは本当の意味でサンデーの孫世代を主役とする眷属達が「悲劇」との戦いを始めるのは、あと5~10年のスパンで来るべきモノなのかな、そして今は、それを前にした小春日和的な風景ではあるのかな、みたいなことも考えたり。

 正直昔は、サンデーばっかり走りやがってとムカつく面は強かったのですが、1990年代後半から急速に世界に伍するようになりはじめた本朝競馬のレベルアップに乗じて、「種牡馬の父」として英1000ギニーやドバイワールドカップのごとき世界でも超一流の大レースにまで勝ち名乗りを挙げた偉大さに、今は平伏す面もあるのは事実。
 さてこの偉大な血脈、果たして生き残るのは誰なのか、倒すとしたら、どのような血脈なんだろうか。まぁどのような結果になっても、ある種の敬意を持って見届けたいな、と。
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