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今更ながら、JCD回顧。

◆ラップ:12.4-11.2-13.1-11.7-11.8-12.4-12.0-12.1-12.5

 2角すぎでノリがサクセスブロッケンを前に出した時点でそこはかとなく名勝負の予感のあるレースであった。
 ただ、実態としては*ティンカップチャリスの後ろで競馬するのがノリとしての本意であり、しかし余りにもペースが遅かったのでこのまま掛かられては勝てないと見立てた上での勝負手だったのだろう。本来ペースの上がるべき3角で時計が落ちる辺りはノリのマエストロぶりの真骨頂ではあるが、しかし本来サクセスは逃げ馬ではないと思われ、しかもスタミナに難を抱えているのはダービーでも証明済みであり、やはりここを勝つには身が入りきっていなかったか。
 三分三厘で、メイショウトウンコ(以下MTU)の唸るような手応えが明らかにヴァーミリアンのそれを上回るのを見て、MTUの勝利を確信した部分はあった。この馬は母父の*ジェイドロバリーのせいでダート馬になったのだが、ここにジェイドロが入ってなければ間違いなくチャクラになっていたであろう。その「ジェイドロ以外の部分」のステイヤー性がきっちりとフィットする展開にはなっていたように思う。ああいう長い脚の使い方するダートの強い競馬に関しては*プレミアムサンダーが文句なしの頂点だったが(いや、勿論1200までなら*ブロードアピールですが)、この日のMTUはそれに肉薄するような長駆パフォではあっただろう。MTUといえばエルムSで上がり34.5とか鬼時計があるが、そういったある種の一芸が殆ど嵌りかけたように見えた。
 しかし、勝ったのはカネヒキリであった。
 レース展開的にはイン我慢のチョイ差しという悪いながら勝つ時のアブクマポーロみたいな競馬、要するに「石崎が目立つ競馬」の石崎がルメールに変わった感があったが(しかし先刻から譬えがやたら古い馬ばっかだな俺)、上がりのタイムはヴァーミリアンと0.2しか違わないのだから、やはり「本来MTUが勝つレースを力で覆した」という部分も否めない。
 前走が2年4ヶ月ぶりの復帰で惨敗の後、このカムバックの鮮やかさは、ちょっと言葉を失うモノがあった。
 確かに、スポーツ紙などで言及されるような、屈腱炎治療の発達という側面はあったのだろうけど、それにしてもこれだけの休養で半ば失われるであろう「勝つための意志」のような部分を含めたフィットネスの回復は、やはり並大抵のレベルとは言い難く、ある意味トウカイテイオー的な感慨すら見出せる所ではあっただろう。乗り替わりも、ある種のリフレッシュとして貢献した面はあったかも知れない。
 一方で、ヴァーミリアンにとっては、MTUではなくカネヒキリに敗れたのが痛恨だったか。
 彼が6つのG1勝ちは全て、カネヒキリがターフ……いやダートを離れてから、戻ってくる間の出来事である。
 同期の名馬がダートに満を持して戻ったのなら、ヴァーミリアンにとっては最も倒さなければならない相手であり、今まで勝った、或いは挑戦しつつ叶わなかったG1を含めて、最も重要なレースだったのではないか、と思う。
 まぁカネヒキリの前走があんなだっただけに、この辺りの意味づけは完全に後知恵ではあるのだが、よりによって、7冠のチャンスを失った時に、この馬に負けたとは、という感慨はどうしても残った。その意味では、自身の6冠をカネヒキリの1冠によって霞まされる部分はあったようにも。まぁ勝ったタイトルは勿論消えないし、ヴァーミリアンもチャンピオンには違いないのだけれど。
 その意味では、ヴァーミリアンにはもう一度、カネヒキリと対戦するチャンスは欲しい気はする。お互いが栄光を刻んだ府中で、互いに不利なしの名勝負を見てみたい。そこをカネヒキリが勝ち逃げするならば、ある意味スペシャルウィークや*グラスワンダーから勝ち果せた父に対する、ある種の因果応報のような皮相と見受けられるだけに、今度こそは、と。その上で、カネヒキリに、もう一度ヴァーミリアンを真っ向から受け止められるだけの何か、99年11月の*エルコンドルパサーに残っていなかったそれが、未だ残っていることを願う。

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【第9回JCD】帰ってきたカネヒキリの鮮やかな王位奪回劇
レース結果 ◆第9回ジャパンカップダート ◇レース映像 レース回顧 何はともあれ賞賛すべきはカネヒキリの復活である。とにかく凄い。ふっかつと打とうとしたら、深津って出たのは、どこの僕の子猫ちゃんだ。痛快ウキウキ通りだ。クリスマスだ。いやカネヒキリにとっては...
  • 2008/12/10
  • from : BrainSquall【競馬ニュース&コラム】

コメント一覧

素直に「カネヒキリSUGEEEEEE!!」なわけですが、それだけだとなんなので、もうちょっとだけ。

ヴァーミリアンはカネヒキリが留守の間の「暫定チャンピオン」であった、ということに結果としてなってしまったのですが、この2頭はさりげなく同世代なんですよね。
もしカネヒキリに空白期間がなかったならば、この2頭は壮絶な一騎打ちを繰り返していたのか、はたまた、ヴァーミリアンの素質開花をカネヒキリが完全に阻止し絶対王政を築いていたのか、などと妄想してしまった次第。

(見事にオチなし)

  • 2008/12/11
  • NOBIE ◆ aEcLkrJQ
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NOBIEさま>
どもです。
まぁ、3年間ずっと稼働してるってことはなかったのでしょうけれど、そう思うと、逆にヴァーミリアンはこういう形で再度同世代のライバルと向き合う機会を得た、という意味では幸運な馬なんではないでしょうか。
どうやら、大賞典で早くも再戦が期待できるようですし。

  • 2008/12/14
  • 有芝まはる(ry ◆ LBrjZuRI
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でも確かにヴァーミリアンはカネヒキリ不在の王者だけど、東京2100のJCDの勝ちタイムはヴァーミリアンの方が上だし、本格化だって遅い馬でしたしね。

今回のカネヒキリがトウカイテイオー的な奇跡の復活なら次は危険じゃないですか。
大体長期休養明け叩き2戦目で激走次凡走なんてかなりありえると思うし。

それにカネヒキリは東京大賞典に出走するみたいですが、カネヒキリは帝王賞でアジュディミツオーに完敗してる通り、地方ダートでは絶対的存在感を示してない馬

反対に地方ダートでは中央以上に強さを発揮するヴァーミリアン(アジュディミツオーにも圧勝)では次の大賞典ではヴァーミリアンが勝つ気がしますけどね。

  • 2008/12/17
  • ベガはベガでもサンライズベガ ◆ -
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サンライズベガさま>
> でも確かにヴァーミリアンはカネヒキリ不在の王者だけど、東京2100のJCDの勝ちタイムはヴァーミリアンの方が上だし、本格化だって遅い馬でしたしね。
>

そうですね。
JCDも今年を含め何気にいいレースが多いですが、強さという面では*クロフネと昨年がまずは真っ先に挙がるかな、という気がしています。
次も、ヴァーミリアンはカネヒキリにとっての大きな脅威には違いないでしょう。

  • 2008/12/18
  • 有芝まはる(ry ◆ -
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自称ズデーテンラント公兼トールガウ、前メクレンブルク、バート・ドーベランおよびキシュベル方面伯。当然何らの領有権も領しないただの僭主のため、歪んだ根性で血統研究に勤しむ。

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