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NHK狸回顧。

◆ラップ:12.2-11.0-11.4-12.1-12.5-11.7-11.2-12.1

 遅いと言えば遅いし、キツいと言えばキツい、微妙なラップ。
 ラスト2F目で11.2なんて時計が出るのだから結構余力がある状態で直線に向いているという見方も成立すれば、ラストで12秒かかってるんだからキツいラップで足を使い切っているという見方も成立するのだろう。しかし、ある程度はっきりした傾向として、着順掲示板は全て3角2桁の位置取りから追い込んできた馬、となった。その辺りを考慮すると、前にとって厳しく後ろにとって楽なラップ、くらいでまとめられるか。*ゴスホーケクンなんかは、あれだけすんなり先行出来たのだから調子は上向いてたのだろうけれど、ラチぴったりのような走りが出来ない馬場では、逃げは余りよい選択肢ではなかったかも。捕まってからはかなり非力な感じで順位を下げてしまった。レッツゴーキリシマはちょっとダッシュがつかなかったというか、やや中途半端な位置取りで、期待していただけにやや不甲斐なさはあったが、この展開ではどう乗っても、ではあっただろう。
 その上で、後ろのヨーイドン組はある程度位置取りの差は出て、内通過の3頭と外通過の2頭の間に3馬身の差が開いて、これは普通に位置取りの差ではあろう。とは言っても、上位はバラバラ入線で、恐らくドリームシグナルや*ファリダットを含めても、後方から伸びた馬の中で資質として上回っていたのがディープスカイだった感はある。馬場が乾いていればもうちょっと雨上がりの府中らしく前残りになったり、逆にもっと馬場が重ければ資質を出し切れなかった可能性もあって、まぁ微妙なところに馬場が落ち着いてくれたことの運はあったようには思うが。アグネスタキオンの牡馬G1としては、ロジック、キャプテントゥーレに続く格好になったが、1番人気では初勝利であり、まぁこれも直前で押し出されるようなものなだけにさほどのプレッシャーではなかったかもだが、相応な意義は認められるだろう。母*アビが Six Crowns≒Carmelize という牝馬を絡めた強クロスを入れた、典型的な繁殖向け配合をしており、皐月賞馬同様、まぁG1馬としてさほど恥ずかしくない配合と言うべきでもある。つか、個人的にはこの馬の配合の方が好み。未勝利脱出に時間が掛かりすぎたせいで大物感をもたれていなかったことは評価におけるキズとなったが、そのキャリア的な字面よりは高い能力があったのではないか。
 *タイキフォーチュン、*クロフネ、キングカメハメハという偉大な先達が成し遂げてきた毎日杯馬NHKマイル不敗伝説を結果として継承する格好となったが、過去の府中1600なら阪神2000辺りの適性がリンクしやすかったのに対し、府中が変質してきたのが昨今の傾向だが、一方で毎日杯の側が距離を200m短縮し、コーナー2回+長い直線コースのレイアウトに改まったことで、以前の同レースとは違った意味で府中のマイルと良くリンクするレースになっているように見えるのが面白いところではあった。その上で、資質的には前走など見てもクラシックの表街道を進んで良かった馬のような気はするが、それこそ未勝利を上がるのに時間が掛かった時点で「無理は出来ない」的な判断があってのこのレース選択だったのだろう。それだけに、クラシックを捨てても今後に長い目で期待する面が陣営にはあったと思われ、それに見合ったレース選択を今後も期待したい。同じ父のロジックはダービーに色気を見せたが、素直に秋に備えるのが賢明ではないか。とはいえ、そこから先はある程度高い目標を持つような気概で、強く育てて欲しいなと思う。まだ、このレースを勝ったくらいでは、エルコンやカメのごとき過去の大概な名馬たちも「チャレンジャー」に過ぎなかったのだから。

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Author:有芝まはる殿下。
自称ズデーテンラント公兼トールガウ、前メクレンブルク、バート・ドーベランおよびキシュベル方面伯。当然何らの領有権も領しないただの僭主のため、歪んだ根性で血統研究に勤しむ。

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