11« 1.2.3.4.5.6.7.8.9.10.11.12.13.14.15.16.17.18.19.20.21.22.23.24.25.26.27.28.29.30.31.»01

殿下執務室2.0 β1

  : 

有芝まはるが綴る、競馬話その他の雑談、そしてYet Another Amateur Photography。

2008年アイマスMAD20選。 

 年末だらだら過ごして、有馬回顧も全日本フィギュア回顧もおざなりに。
 しかし一応年末にあと1日あるけどアイマスMADは振り返っておこう、ということで、下半期20選を選んだ上で通年の20選を、ってことで。上期のリストおよび上期動画へのリンクはこちらから、下期のマイリツコは下記に作っておきました。全体で22選になってるじゃないか、というツッコミは良い質問ですが、要するに下記でダガー表記した2件が削除済みなので、それを補遺しておく、ってことで。
 例によって、レギュレーションとしては選内での順位は設けず、同じPは2つ以上選ばず、ということで。結果として慈風Pの作品選択で迷いまくった訳だが(笑)。
【追記】
メイPは削除された方の代わりに、「暴れだす」をピックアップ。無論、これも選内入りして全然おかしくない名作ですんで。これで本当に21選になっちゃったけど、まぁいいや(笑)。



P名         題名                            投稿日 再生数
-----------------------------------------------------------------------------------------------
カイザートP     †野猿「Fish Fight!」                    01/18 176,362
狡猾全裸富竹P    Mr.Moonlight~真のビッグバンド~【ガチ×ロリ】       01/29 142,350
てぴてP       De De Mouse / east end girl                 01/31  36,098
メイP        伊織、暴れだす。                      02/21  65.827
RidgerP       Smile(Aice5) Love Power完結編? 雪歩 真 あずさ        03/21 118,732
せりざわP      「借金大王」やよいに債権者が困ってます(ReProduce)     04/05  24,819
ノリスケP      菊地真のボンバヘッ!                    05/04 180,072
じゃんP       『BOHBO No.5』 春香 真 雪歩                 06/02  30,996
セバスチャンP    音無小鳥 ある日の風景                    06/08  85,196
72oP         ハッピだよ!全員集合                    07/01  54,887
わかむらP      とかちのシャイニングスパイラルウンコ PV風          08/04  91,204
オクラ山ため蔵P   「COLORS」 菊地真                     08/25 118,106
onoP         真 【真へのSOUL LOVE】                   08/29  11,741
m@co.jP       菊地真 パンツじゃないから恥ずかしくない誕生日PV       09/04 294,525
KushioakP      【チャイルドスモックの】うちのカミさんと愛娘【有効活用?】 10/04  16,130
hikeP, deadblue238P Project.VA -V-                       10/04  53,453
メカP        "Mickey" 美希 with 765+961 Allstars            10/16  26,773
慈風P        星間飛行 - ランカ・リー=中島愛               11/01 348,536
KenjoP        春香 「gravitation」                    11/14  76,778
SOS団P      GarageBandで てってってー(ヨドバシ風味)美希 春香 千早   11/17  54,458
ぎょP        「ニホンノミカタ -ネバダカラキマシタ-」           11/21  92,631
十字P        『2D or Not 2D』 765プロオールスター            12/27  40,055


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テーマ: アイドルマスター

ジャンル: ゲーム

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表現力の浅田真央、演技力のキム・ヨナ 

 ちょっとGPFのプロトコル話を交えつつ回顧その他を書こうとしてたら、熱い増田に先を越された件。
 しっかし、一杯ぶくま付いたなぁ。

「技術の浅田、表現力のキムヨナ」というのをもうやめないか@増田
そら確かに、技術力で上回る浅田に、表現力のあるキム、そして二人は同じくらいの背格好で、同い年!という構図はいかにも漫画チックで面白げだが、その面白げな演出のために事実を曲げるのは言語道断だろう。

浅田選手は実は(といってもフィギュアファンには常識だが)表現力も凄い。PCS(厳密には違うがかなりおおざっぱにいえば芸術点的なもの)の今季最高得点は浅田である。

 そう、浅田はPCSにおいても、高く評価される存在ではある。
 一応解説しておくと、ある種の芸術点的な部分を占める「演技構成点(以下PCS)」は、下記の5つの要素である。
・Skating Skill(SS)→スケーティングの脚使いの巧さ、多彩さ
・Transition/Linking(TR)→要素(技)以外での滑りの工夫・評価
・Performance/Execution(PE)→演技としての濃密さ、正確性
・Choreography(CH)→振り付けの美しさ、独創性、プログラムの充実度
・Interpretation(IN)→音楽に対する表現力、シンクロ
 で、そのPCSに関しての2006-07シーズン以降、要するに、キムがシニアデビューして以降の国際大会におけるフリースケートでの成績を浅田とキムについて出してみたのが、下の表。因みに表中の「TES」は技術点のことで、単純に12~13の要素(技)に対して点を与えて、その総和を取ったものである。このTESの拾い方について「難度で稼ぐ」浅田と「完成度で稼ぐ」キムで大きなスタイルの違いがあるが、それは今回は横に置いといて。

PCS Chart

 平均を取ると、浅田が全体としては非常に僅かではあるが上回っているのが見て取れる。
 むしろ、平均としてはキムが上回るのはTESな訳だが、これは浅田が難要素を入れている分転倒など自爆リスクが高いからであり、最高値では浅田がこれも上回っている。その意味で、テロ朝が事前に「安定感のキム」としていたのは大体正しい。まぁキムもミスは必ず1つ2つくらい入るのだけれど、これは現在のフィギュアスケートにおいてはある程度仕方がないので、割愛しても良いファクターではある。特に女子においては、フリーにおける「全く減点のない滑り」は数年に一度レベルであるから(何気に最後にそれをやったのは、不安定感に定評のあるw安藤美姫である)。
 ……はサテオキ、要素別にこれを見ると、比較的差が出るのは、SS、PE、CHの各要素で、SSとCHは浅田が上回り、PEはキムが上回るという図式。まぁSSは半ば技術点に近いもので、「ジャッジ持ちの技術点」的な部分はあり、「芸術性」に掛るのはPEとCHであろう。これを平たく言えば
「表現力の浅田、演技力のキム」
というのが正しいように思う。実際に顔芸やスピード感など、「パフォーマンス」というかケレン味を主張するのがキムの演技の持ち味である一方、音楽へのシンクロをベースに、淡々と滑りつつスケートで情感を表現するのが浅田の持ち味である。とある外国人ジャッジのサイトではキムを「joy to watch=見ていて愉しい」スケーターであり、浅田を「skating with heart=心をこめて滑る」スケーターと評しているのを見たことがある。この辺りがオフアイスで淡々としているキムとオフアイスでケレン味のある浅田というキャラクターと相反しているのがこの娘達の面白さであり、テレビメディアなどで誤解されやすい部分なのだろう。

 一方で、例のテレビとかでは、今回の成績で浅田のPCSが低かったことをもってして「キムの方が上」としているのではと思うが、正直今回に関してはジャッジがある程度意図的に浅田の評価を下げたきらいがある。上の図をもう一度見て欲しいが、昨シーズン以降浅田のPCSが60を切ったのは今回以外で3回であるが、それぞれPCSが伸びなかったのは
・昨年のスケートカナダは調整段階で、トリプルアクセルを外すなど演技構成をかなり差っぴいた状態
・昨年のGPFは、最下位スタートで1人目の滑走だったため、ジャッジが採点を上げづらかった
・今年のTEB(フランス大会)は、大自爆で得点が下がった
と明確な理由がある。
 一方で、今回のGPFはそういった理由は無く、2位でスタートして転倒一つはあったものの、ほぼ完璧な滑走を見せていたのである。転倒は減点材料だが、実際には技術点や転倒減点があるので、プログラムの流れを変えるほどでない限りはPCSにはさほど本来は反映されるべきではない。今回よりもっとド派手な転倒をかました今年の世界選手権で60.58取れてたわけで。
 また、今回のPCSの低さは、SSと他要素の点数の乖離にも現れているだろう。上の表で「SS*4-Oth.」と示してあるもので、SSの点数を4倍したものと、TR~INまでの各要素の和を引いたものである。一般的に、SSの点数と他のPCS要素の点数の乖離は、比較的TESによく連動する。06-07の浅田のスコアはそれを示しているだろう。07-08は世界選手権がやや例外的だが、これは演技冒頭の3A直前に大転倒があってTESが7.5削られてるからで、そこからの超絶かつ劇的なリカバリーを思えば、まぁ、という所であり、かなりレアなケースではあった。
 さて、それを見た上で、このGPFの得点における1.75という大きな乖離はどうだろう。
 この乖離度合いは一昨年のスケートアメリカ、GPFのフリー演技に匹敵する。で、TESを見れば判るとおり、この両者は大ズッコケだったのである。少なくとも、この基準が今回の浅田に適用されたのは、ジャッジとしては相当厳しかったと言わざるを得ない。ある意味、キムにホームアドヴァンテージを与えるために、アレンジされた面はあったのではないか。

 個人的には、採点種目である程度のホームアドヴァンテージがあるのは致し方ないと思うし、正直この大会で少々下げられてもそれほど浅田にキズとはならなかったとも思う(昨年のGPFがそうであったように)。実際、今回僅差が予測されたキムの採点を待つ浅田はかなり勝ち負けについてどうでも良さそうな淡々とした表情で、今年のワールドで最終滑走の中野が猛パフォを見せた後のスコア待ちにおける動揺っぷりとは対照的であった。
 ただ、今大会における採点では上記のような「特殊な事情」があった、みたいな部分はある程度ファンの側としては銘記すべきであって、今回のスコアで浅田とキムの鼎の軽重を問うような論評に対しては、軽率と言わざるを得ないかな、と。むしろ今大会は浅田の実力というか、キムに対する優位をかなり見せ付けた部類に入る大会ではあろうな、と。

 そもそも「コケなければ」みたいな話もあるが、コケなければ流石に難度高い方が勝つのである。
 今季の演技について、浅田とキムが届け出ているフリー12要素(因みにショートはルール上実質的に単独の3Aが無理なので、両者の要素にほとんど差はつかない)の単純な合計を見ると、以下の通りな訳で。
[LFS] Mao ASADA     | [LFS] Yu-Na KIM
======================================================
01 3A+2T     9.50 | 01 3F+3T     9.50
02 3A       8.20 | 02 3Lo      5.00
03 3F+2Lo+2Lo   8.50 | 03 3Lz+2T+2Lo   8.80
04 FSSp4     3.00 | 04 FSSp4      3.00
05 SpSq4     3.40 | 05 2A+3T     8.25X
06 3S       4.95X | 06 3Lz      6.60X
07 3F+3Lo    11.55X | 07 SpSq4     3.40
08 3Lz      6.60X | 08 3S       4.95X
09 2A       3.85X | 09 FCoSp4     3.20
10 FCoSp4     3.20 | 10 SlSt3     3.30
11 SlSt3     3.30 | 11 2A       3.85X
12 CCoSp4     3.50 | 12 CCoSp4     3.50
======================================================
         69.55 |          63.35
             Generated by: FSSim Ver1.50

 中身の説明は増田に譲るとして、合計だけ見て貰うと、要するにジャンプやらスピン・ステップという「技」の点数を重ねれば、浅田が6.2ポイント優位、というお話。実際の演技では浅田の8番目のルッツがトゥループになり、キムの2番目のループがダブルアクセルになるケースが多く、この場合0.7ポイント差は短縮するのだが。
 確かに5~6ポイント程度の優位ってのは、個々の要素の完成度に対してのジャッジによる加点である程度以上埋められること(この点でキムは文句なしに女子最高レベル)、またジャンプミスによる減点量が1回につき5~10ポイントにも達しうることを考慮すれば、さほど大きなものではなく、今後もお互いのミスの量によって勝ったり負けたりの展開が続くのは間違いないだろう。しかし、少なくとも現状、技術・演技構成の両面で僅かでも「アドヴァンテージを持ってる」のは浅田であるし、タイトルを考えても現時点の「世界ナンバーワン」が女子シングルに1人いるとすれば、それは間違いなく浅田であるというのが、正しい認識ではある。

 そこで敢えてキムを持ち上げるのは確かに不可解で、変な利権とかを疑う向きもあるかもだが、実態としては、それは詰まるところ「スポーツを物語る」ことに関しての本朝のテレビメディアの貧困さなのであろう。
 要するに、奴らは「チャンピオンをチャンピオンとして扱えない」のではないか。
 増田へのブコメでも似た意見が出ていたが、スポーツを物語るプロセスとして、「世界に挑戦する誰それ」的なテンプレートに収めないと気がすまない、みたいな部分を今回の報道については感じたものである。その上で、相手になるのがキムくらいしかいないからキムを頑張って持ち上げる、みたいな部分はあるように思われる。幸か不幸か韓国メディアの側でも「日本人を倒すアスリート」という最強テンプレにクリーンヒットするキムに対して、豪快にスターシステム発動させてるし( 「今年最も韓国を輝かせた選手」はキム・ヨナ、という報道があったが、あんたら今年北京であんだけ金メダル取ったの全スルーかい、とツッコみたくなったぞw)。その上で、チャンピオンを持つ幸福と、チャンピオンであるゆえの苦しみと、それを守る難しさ、或いは第一人者の矜恃、みたいな辺りにスポットライトを入れるような物語性については、今ひとつピンと来ないフシがあるんではないかな、と見えてしまう。

 昨年の東京ワールドの後に、かみぽこセンセイと浅田真央とスターシステムについて論を交わしたことがあって、その時に自分は「浅田は第一人者としてある程度スター扱いを引き受けることは致し方ない」という話をしたのだけれど(で、センセイにスターシステム認定された訳だがw)、「浅田が第一人者である」って部分を差っぴくような報じ方をされたくない、みたいな思いは当時からあった。で、その後ここまで浅田は順調に成長して世界チャンピオンのタイトルを得たのだけれど、未だにそこが差っぴかれ続けてるってのは悲しいよなぁ、というのは切々と思うんだが、全くこの国のメディアは何処までスターの扱いを間違え続けるんだ。
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テーマ: フィギュアスケート

ジャンル: スポーツ

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JCダートに見る、「数字の底力」。 

柏木集保センセイのJCダート回顧@Netkeiba
 これからのカジノドライヴに対する期待はまた一段と大きくなった。ただ、これはカジノドライヴとは直接には関係ないが、国際間のレーティング数値のかかえる矛盾や、自国のレースランクの位置を主張する姿勢はますます難しくなりそうである。この秋の国際レース、わたしたち日本のレースから判断するに2ケタの98とか、97ぐらいのレーティングが妥当と思える海外の馬が、日本馬を大きく上回る数値を持って来日し、馬場の違いとかではなく、最初からレースになりようもない力量であるケースの連続である。
 んー、それは極端というか、実態として1レースだけでは結構日本の年度代表馬クラスも海外で惨敗したら100そこらのレートくらいのレースして戻ってくることはザラなんで、基本的にはホームアドヴァンテージはあるし、また日本の受け入れ体制はある程度その作用を大きくする要素が多いように思われるからうにゃうにゃ、とも。
 そもそも、海外の馬が日本馬に比べてオーバーレート気味かというと必ずしもそうではなくなってきてる面もあって、例えば*フロストジャイアントなんかはサバーバンという伝統の名ハンデ戦を勝ってるけれど、レートとしては公営のG1に過ぎない帝王賞を勝ったフリオーゾ^Hソの113と比較しても低いし、一番レートの高い*マストトラックは出走を取り消したが、これも定量戦でアメリカ屈指の大レースと言っても良いパック・クラシックで後にBCクラシックで2番人気背負った Go Between から2馬身半差というそこそこの結果を持っていたのに116しかついてなかった。数字だけ見れば、118のヴァーミリアンの方が上である。
 でもこれ、世界的に客観的に見れば、むしろ普通にヴァーミリアンがオーバーレート、って見られるでしょと。大体ヴァーミリアンが定量戦の北米ダートまたは全天候GIで通用するとか言い切るのは、ファンでもそう簡単ではないかもって気はしますし、まぁダートのレーティングを国際比較するのはリンゴとオレンジ比較するみたいな部分ではあるかも。
 ところが、レーティングを馬鹿に出来ないなぁと思うのは、例えば今回のJCダートで、*カジノドライヴとヴァーミリアンだけで比較すると、丁度2馬身半の差で、事前レートの5ポンド差そのまんまで決着してるんですよね、と。つまり、*カジノドライヴのような、「アメリカのダートに適応し、日本の調教環境を知っている」馬とかがアメリカと日本でレースを使って、なおかつ地力をほぼ発揮すると、ほぼ確からしい差異が出ている、みたいな結果になってると言えばなってる。
 しかも、それだけではない。
 事前レートで114を持っていたブルーコンコルドが3/4馬身*カジノドライヴの前にいるが、1馬身2ポンドというレーティングの原則からすれば、これもほぼ端数の範囲で実力差を反映している。そこからアタマ差で更に先着したサンライズバッカスは、事前レートこそ110に留まっているが、昨年のレートでは115を最高値として持っていて、これもブルーコンコルドの1ポンド上ならば「大体あってる」としか言いようがない。因みにカネヒキリの3年前はヴァーミリアンと同じ118なので、今回の上位馬で、過去の実績レートに見合った数字を明らかに持っていなかったのはメイショウトウンコただ1頭であるのだ。
 明らかに性質の違うアメリカのダートの数字を持ってきた馬が、少なくとも自分の字面通りの実力を出し切れば、日本のレーティングシステムの数字にこれだけ見事に適応した、というのはある意味驚異的であり、まぁ*ティンカップチャリスや*フロストジャイアントが8着や9着だったら「能力通りの競馬だったね」となるが、そうはならなかったのは愛嬌として、レーティングシステム自体は、国際的なレベルであながち信用ならないものとは言えない、ような気はする。個人的には、今回のJCダートを「レイティング」という切り口で回顧するなら、結構このシステムのスジ自体はいい感じに見えるし、その上で今回の選出方法が*カジノドライヴを除外しないようなものになっていたのは、なかなか良く出来た結果であったように思われる。
 なにしろ、アメリカで妥当に比較されるレベルで付けられたレートにおいて、自身よりも低い馬が2頭も「招待馬」として選ばれているのに、日本調教という理由で門戸を閉ざされるのはあんまりではないか、ってのはあるのだから。何かそれこそ、去年のJCでバリードイルの本木厩務員が「日本人なのに白井から出られない」くらいマヌケな話になってしまいそうで(苦笑)。
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テーマ: 競馬

ジャンル: スポーツ

国内競馬  /  tb: 0  /  cm: 2  /  △top

今更ながら、JCD回顧。 

◆ラップ:12.4-11.2-13.1-11.7-11.8-12.4-12.0-12.1-12.5

 2角すぎでノリがサクセスブロッケンを前に出した時点でそこはかとなく名勝負の予感のあるレースであった。
 ただ、実態としては*ティンカップチャリスの後ろで競馬するのがノリとしての本意であり、しかし余りにもペースが遅かったのでこのまま掛かられては勝てないと見立てた上での勝負手だったのだろう。本来ペースの上がるべき3角で時計が落ちる辺りはノリのマエストロぶりの真骨頂ではあるが、しかし本来サクセスは逃げ馬ではないと思われ、しかもスタミナに難を抱えているのはダービーでも証明済みであり、やはりここを勝つには身が入りきっていなかったか。
 三分三厘で、メイショウトウンコ(以下MTU)の唸るような手応えが明らかにヴァーミリアンのそれを上回るのを見て、MTUの勝利を確信した部分はあった。この馬は母父の*ジェイドロバリーのせいでダート馬になったのだが、ここにジェイドロが入ってなければ間違いなくチャクラになっていたであろう。その「ジェイドロ以外の部分」のステイヤー性がきっちりとフィットする展開にはなっていたように思う。ああいう長い脚の使い方するダートの強い競馬に関しては*プレミアムサンダーが文句なしの頂点だったが(いや、勿論1200までなら*ブロードアピールですが)、この日のMTUはそれに肉薄するような長駆パフォではあっただろう。MTUといえばエルムSで上がり34.5とか鬼時計があるが、そういったある種の一芸が殆ど嵌りかけたように見えた。
 しかし、勝ったのはカネヒキリであった。
 レース展開的にはイン我慢のチョイ差しという悪いながら勝つ時のアブクマポーロみたいな競馬、要するに「石崎が目立つ競馬」の石崎がルメールに変わった感があったが(しかし先刻から譬えがやたら古い馬ばっかだな俺)、上がりのタイムはヴァーミリアンと0.2しか違わないのだから、やはり「本来MTUが勝つレースを力で覆した」という部分も否めない。
 前走が2年4ヶ月ぶりの復帰で惨敗の後、このカムバックの鮮やかさは、ちょっと言葉を失うモノがあった。
 確かに、スポーツ紙などで言及されるような、屈腱炎治療の発達という側面はあったのだろうけど、それにしてもこれだけの休養で半ば失われるであろう「勝つための意志」のような部分を含めたフィットネスの回復は、やはり並大抵のレベルとは言い難く、ある意味トウカイテイオー的な感慨すら見出せる所ではあっただろう。乗り替わりも、ある種のリフレッシュとして貢献した面はあったかも知れない。
 一方で、ヴァーミリアンにとっては、MTUではなくカネヒキリに敗れたのが痛恨だったか。
 彼が6つのG1勝ちは全て、カネヒキリがターフ……いやダートを離れてから、戻ってくる間の出来事である。
 同期の名馬がダートに満を持して戻ったのなら、ヴァーミリアンにとっては最も倒さなければならない相手であり、今まで勝った、或いは挑戦しつつ叶わなかったG1を含めて、最も重要なレースだったのではないか、と思う。
 まぁカネヒキリの前走があんなだっただけに、この辺りの意味づけは完全に後知恵ではあるのだが、よりによって、7冠のチャンスを失った時に、この馬に負けたとは、という感慨はどうしても残った。その意味では、自身の6冠をカネヒキリの1冠によって霞まされる部分はあったようにも。まぁ勝ったタイトルは勿論消えないし、ヴァーミリアンもチャンピオンには違いないのだけれど。
 その意味では、ヴァーミリアンにはもう一度、カネヒキリと対戦するチャンスは欲しい気はする。お互いが栄光を刻んだ府中で、互いに不利なしの名勝負を見てみたい。そこをカネヒキリが勝ち逃げするならば、ある意味スペシャルウィークや*グラスワンダーから勝ち果せた父に対する、ある種の因果応報のような皮相と見受けられるだけに、今度こそは、と。その上で、カネヒキリに、もう一度ヴァーミリアンを真っ向から受け止められるだけの何か、99年11月の*エルコンドルパサーに残っていなかったそれが、未だ残っていることを願う。
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テーマ: 競馬

ジャンル: スポーツ

レース回顧  /  tb: 0  /  cm: 4  /  △top

日本SUGEEEEEEEEEEEEEEEE!なたった一つの理由 

 本朝の凄い所ってのは、まぁ詰まるところはブコメに書いたとおりになるのだけれど、かのスレとかで如何にも向きそうなネタで、なおかつかのスレで指摘されてないものがあるので、書いておこう。

Worldmap


 何のことはない、普通の世界地図である。そこに、大凡の本朝の属する北回帰線から北緯45度までを紫で網掛けした。一方、地球は北半球だけではないので、南回帰線から南緯45度も別の色で一応網掛けしておいた。
 な、凄いだろ。
 え、何がって?
 いや、この領域に入る「大規模な島嶼」が日本列島とニュージーランド列島くらいしか存在しないこと、ですよ。台湾は微妙に被るけれど、これはむしろ海流の関係もあってより「低緯度」に近いですし。
 そもそも、気候の暑い寒いはある程度緯度(と海流)に左右されるもので、緯度が高すぎると冬は極寒に堪えないといけないし、低すぎると瘴癘や酷暑が待っている。ナイル・メソポタミア・インダス・黄河という古典的な四大文明がこの網掛けした地域から発見されるのは、詰まるところそういう辺りに人類の歴史の蓄積が長く、言わば大規模な文明を運営するのに適していたからではあろう。勿論こうした文明論は「銃病鉄」のごとき専門書で深く知らないとある程度厨房の殴り書きだが、ざっくりとした範囲ではそう外した理解でもない。
 さて、本朝の大八嶋はそういう「中緯度のアドヴァンテージ」が存在する中で、更に島国なのである。峻厳な風土で鍛えられた外敵~その多くは馬に乗った遊牧民である~から、己を守りやすいことはいうまでもない。また、境界を接する敵国との複雑な外交交渉にも神経を使う必要も、低減するであろう。言わば、孤立主義的に国土を育成するのに適していた。
 一方で、余り孤立しすぎると、今度は文明の交流から離れすぎることで、文明的な切磋琢磨の関係から離れやすくなったり、急速な交流がリスクとなるケースが増える(外来の疫病が急速に浸透するとか)。そこが、ニュージーランド列島と日本列島を分けた部分であろう。地図を見ても、NZと豪州の隔絶度は、本朝と中華を上回るし。
 てな訳で、こんな恵まれた地理条件にあるまとまった領土の国家ってのは、世界にちと類を見ない。
 そりゃ日本SUGEEEEE!にもなるわな(笑)。

◆因みに。
 紫の帯域をかなり本朝と共有するアメリカ合衆国こそが、世界最強の島国な訳だが。

◆ところで、世界地図といえば。
 これ、日本の歴史教科書には大概出てて、自分の知る限りでは他国の第2次大戦に言及した部分の教科書でも出て来るモノだけれど、子供ってこういうのを見て日本SUGEEEEE!って結構思っちゃうもんだと思われ、先の大戦を余り教育しちゃうのもどうかも知れん、と時々思う。

WW2 Pacific
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テーマ: 歴史大好き!

ジャンル: 学問・文化・芸術

国内雑感  /  tb: 0  /  cm: 5  /  △top

GPFに向けて、女子シングルのGOE考察。 

 てな訳でNHKマイルCも終わって、グランプリFな訳ですが。
 フィギュアスケートの技術点における「第2のPCS」的な存在のGOEを改めてヲチしつつ、選手のキャラとかジャッジ的な評価みたいなのをちょっとシリーズ終わったところで整理しておこう、くらいの意味合いで。
 GOEというと、プロトコルのパネルに出る数字になるのだけど、アレは得点の低い要素では何割引みたいになるので、ジャッジの全体的評価みたいなのは見えづらいな、ってのがあり、ならばGOEに係数かけずにグロスでどういう点が出ているかというジャッジ評価がむしろ気になってしまう。
 で、プロトコルから数字をゴリゴリ手打ちでコピペして、演技前半で稼ぐか後半で稼ぐかとか、ジャンプ・スピン・ステップどの要素で稼げてるのかを確認してみましょう、と。で、そういう視点でグランプリ・ファイナル出場の女子シングル選手についてまとめたので、まずはショートから。取り出したのは、2回の出場のうち、技術点が高かった方のGOEで、例えば浅田ならマイルC、中野はスケアメ、みたいな感じ。

GP0809 GOE Short

 左のE1-E2は、要素の順番を3つの群に分けてまとめたもの。ショートについては大体最初の2つの要素でジャンプを打つので、そこで一旦切って、残りの6つを半分に分けてみた。で、右はまぁエレメントの種別ごと、と。GrsGOEはGOEの総和のジャッジ1人ごとの平均で、PnlGOEは実際に技術点に加算されたGOEですよ、と。各項目について、6人の間の順位も出してみた。
 以下、選手ごとの短評。
 浅田は最初の連続ジャンプが決まらなかった分で、序盤の出遅れがあり、またジャンプの点もやや落ちている。ステップもスパイラルで要素抜けがあり(これ本当に勿体ないんだよな)、今ひとつの数字。ただスピンでは典型的なスピナーである中野に匹敵する数字を出していて、ある程度チャンピオンに相応しい数字にまとめて来られた印象。ステップの点をきっちり取って、ショート巧者のキムに食い下がりたい。
 キムはショートにおいてすら先行逃げ切りの展開になるのが面白い。中盤の点が低いのはミスのせいだが、後半は大してミスってないのにスピンで稼ぎ切れていない。このプロトコルではエッジエラーを取られていないが、昨年よりは3F+3Tが低く出てて、エッジは警戒されている様子。GOEで稼ぐ割にはジャンプで取りこぼしが多いので、数字的にはこんなものか。ステップはSpSqで流石の高得点に、浅田に肉薄するSlStと、内容が濃く、やはりショート強いな、と。
 兄貴は物議を醸した2A爆アゲでジャンプの数字がトップになっているが、結局3つクリーンにはいかないので、という辺り。ただ、満遍なくスコアが取れている辺りは如何にもミスター・コンシステンシーというべき存在か。いや、ミスターじゃないけど。今後もこれくらいはどのイベントでも稼げそう。
 中野はスピンに関しては完全に現役でも上位の存在として認められた感がある。フリーも含めほとんどGOEは平均1以上貰えて、穴になる要素もない。一方で、ジャンプの方はGOEで抜けが出ると、それを取り返す得意ジャンプを特に持ってないだけに、どうしてもマイナスは出やすくなるだろう。あとは、スパイラル辺りでもう一工夫、かな。
 コスは今のところまだ嵌った演技がない。安藤も、ジャンプに課題が多くて他の要素を伸ばし切れていない感が。

 で、フリー。

GP0809 GOE Free

 こちらは、要素が12なので、4つずつで前半・中盤・後半を分けた。
 浅田については、怒濤の追い込み的な表現がぴったりくるような後半の加点ラッシュが凄い。特にSlStの評価がブーストして、GOEの字面的にもキムと互角の勝負が出来るようになったとも見える。ジャンプも、恐らくLzを封印すれば、コンスタントにGOEを削る要素が減る訳で、ある程度数字を取りやすくなるのだろう。マイルCで綺麗に決まった後半のTとSを熟成させておきたいところ。
 要素別に見ると、キムと浅田がかなり近い数字になったのは面白い。そうなってくると、ジャンプで浅田の基礎点対キムのGOE、みたいな形の勝負になってくる、のだろうか。キムにとってエッジは一つの試練だが、伸びしろとしては面白いのかも知れない。単純に基礎点対GOEなら、伸びしろ的にはどうしても前者に分がある展開ではあろうから。ただ、本人が「対策しない」みたいなこと言ってるしなぁ。まぁ今シーズンは今更、ってのはあるんだろうけど。あとはキムは爆アゲ爆アゲとよくいわれるけど、やはり展開でのGOEを見ると、後半はどうしてもタレてくる部分はあって、この辺りが体力的な限界にはなるか。
 で、そのキムよりも更に前傾ラップを刻んでるのが、ロシェ兄貴。ただ、この人の場合、後半にジャンプシーケンスを2つ入れて基礎点勝負に持ち込んでいるから、意図的に後半のGOEを削いでいる、と言えるのかも知れない。それでいて、前半の加点とミスの少なさで時によってはこの例のように浅田キム以上にジャンプの数字出せるのだから、やはり侮りがたし、ではあろう。実際跳び分けも安定してるし、姿勢も美しいし、良いジャンパーなんですよね。で、スピンの点数は何じゃこりゃ。
 中野もある意味浅田ばりの後傾ラップになってるけど、これはむしろロシェットと対照的な部分があって、基本的に彼女はジャンプの空中姿勢の問題とかもあって、ジャンプでGOEを稼ぐことが殆ど期待できない、みたいなのはあるだろう。ならば、体力のあるうちにジャンプはとにかく丁寧に降りて基礎点をきっちり拾い集めた上で、表現のポイントを後半に集めていこう、みたいな戦略として一貫してるようにも。まぁスピナーはそういう感じになるんだろうね。シズニーとか。しかし、スピンだとグロスのGOEで8点台に乗せても、パネルとしては5点も加点できないのは何とも。
 コスは今のところまだ嵌った演技が……なんだけど、ちょっとどうかなぁと思うのは、ジャンプが降りられないのは仕方ないとして、スピン・ステップがそれに連れてGOEの稼げない、悪く言えばgdgd的になる点なのだろう、というのを、このプロトコルが如実に示してるようにも見える辺り。去年の魔王ワールドでブラウニングが「よい子の君たち。諦めないことの大事さを知るために、この演技を何度でも見てくれ」と解説してたが、浅田の演技を見るべきはコストナーなのかも。
 安藤は、よく分からない。全体的に、ミスが少ない演技をすればGOEが比較的甘く付けられる傾向が今年はまた強くなってて、浅田や中野なんかは結果として今季随分加点を伸ばしてるんだけど、ここで出したスケアメのジゼルは、確かに演技全体として覇気が今ひとつだったのは事実だとしても、PCSはともかく各要素に大してこれはちょい評価低すぎにも。一応降りられてるジャンプとかでも、ほとんど加点がついてなくて、一人だけ2年前のジャッジスコアを見てる感じ。この辺りは、ちょっとモロゾフ師辺りが知恵を絞らないといけないのかな。ステップなんかもいいものを持ってるはずなので、殆ど加点ゼロみたいな所に甘んじてはいけないんだけどなぁ、とも。GPFから全日本辺りでその辺の欠けてるものを見つけていって欲しい。
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ジャパンC回顧。 

◆ラップ:
 ざざっと、2分25秒台から26秒前半くらいのJCを拾い集めてみる。
08スクリ:12.6-11.6-12.4-12.6-12.6-12.8-12.6-12.0-11.9-11.2-11.3-11.9
06ディー:13.1-11.5-12.4-12.1-12.0-12.7-12.7-12.4-11.9-11.5-11.3-11.5
00テイエ:13.1-12.0-12.9-12.5-12.5-12.4-12.1-11.6-11.4-11.9-11.7-12.0
99スペシ:12.9-11.2-12.2-12.0-11.9-12.2-12.0-12.1-12.3-12.7-11.2-12.8
98エルコ:13.4-11.1-12.2-11.9-11.9-12.0-12.7-12.6-12.5-12.6-11.2-11.8
97ピルサ:12.8-11.4-12.1-12.1-12.4-12.5-12.6-12.5-12.3-12.1-11.4-11.6

 こうして見ると、25秒台で決まるレースは結構あったが、割とどっかで12秒フラットくらいのラップが続くような展開はあって、スローでもなかなか一筋縄ではいかない的な展開が多かったように思われる。で、展開がずーっと緩かったという点ではテイエムオペラオーの2000年が最も近いと言えば近いのだが、このレースは残り6Fから加速を始める超ロングスパートな、それはそれで変則的なレースとなっていて(上位の上がり3Fは軒並み35秒台の、結果としては消耗戦)、やっぱり微妙に食い違う。その意味では、「普通にスローなレース」というJCとしては珍しい展開であり、そういう中でこのレースでは史上初めてくらいのレベルの人気薄が勝利した結果となったというのは、まぁそういうものかなとも。いや、確かにカツラギエースはスクリーンと同じくらい単勝ついたけど、その年の宝塚記念と毎日王冠勝ってる馬なんで(笑)。
 シルクフェイマスもそういう所があった気がするが、ネヴァブションはマベサン産駒的な「微妙に芯の足りないステイヤー」的な志向のある馬で、逃げのマエストロたる横山典がこういう展開を選んだのだから、少なくともこの馬にとっては理想的な展開はこれだったのだろうし、実際に着順もそれを証明している。その上で、タニノウォッカもマツリダゴッホも2番手3番手ならばスローでも全然問題はない訳で、まぁそう簡単にペース上げんよな、と。それでも、ラスト5Fで加速するスタンダードなレースにしてるのは日本の競馬の地力ではあるし、それで勝つのだからスクリーンヒーローにも普通にG1の勝ち馬としてケチは付けられるべきでないだろう。
 ただ、結果に関してはやや内が荒れたトラックのいたずらでもあったかも知れない。見るからに、内で叩き合っていたタニノとマツリダが一組のレースで、それともう一組別のレースをスクリーンとデスカが演じているようにも見えた直線ではあった。ある程度コースを選ぶイニシアティヴを持ってたはずの蛯名が最終的にそういうレースを余儀なくされた辺りは、デムーロの腕と言うべきであろう。一方で、もし馬場が開幕週のようなフカフカの高速馬場であれば、もう時計1つくらい上回る結果で内2頭が抜けた気もしなくはないが、そういうインで前付けた馬が勝つ競艇のようなレースもある意味味気ないっちゃ味気ないので(特にスローならば)、まぁそういう点では興趣のあるレースが展開されたようにも思われる。その上で、外を回して押し切れなかったディープスカイは、騎手の差も出たってのはあるが、痛い星を落としてしまったというか、ここで押しきれない辺りに欠けてるサムシングを感じてしまうというか。タニノ相手にはきっちり逆転できてるのだが、出来れば今年の内にとっておきたいレースではあったと思う。

 さて、それにしても、こういう形で*グラスワンダーの子供がビッグタイトルを手にした、というのが味わい深い。
 *グラスワンダーにとって最も屈辱的な敗戦、というのは、自分の中ではアルゼンチン共和国杯であると思う。「史上最強の毎日王冠」に敗れた後、それでも、あのメンバーで骨折明けのレースを落としたことは、必ずしも大きな汚点ではなかった。しかし、アルゼンチン共和国杯などという文句なしの場末的・裏街道的なレースで惨敗したことは、朝日杯の大レコードで輝かしい存在となったこの馬に大きなキズを付けた。だからこそ、その後の有馬の勝利にはインパクトがあった。
 そして、その敗戦でジャパンCを逃したグラスは、遂にこの日本の古馬最高のレースのゲートにすら入ることなくキャリアを終えた。グラ基地の方々にとってそれがどういう意味合いを持つかは分からないが、自分にとっては、98年にエルコンドルに勝負を挑めなかったこと、99年に*モンジューを迎え撃てなかったことは、*グラスワンダーという競走馬のキャリアにおける、最大級の忘れ物のように見えてしまうのだ。
 果たせるかな、スクリーンヒーローは、アルゼンチン共和国杯で初重賞を飾り、返す刀でジャパンCを制して見せた。父親の最大の屈辱を雪ぎ、父親の最大の忘れ物を回収した訳である。これほどの孝行息子が他にいようか。
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