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殿下執務室2.0 β1

  : 

有芝まはるが綴る、競馬話その他の雑談、そしてYet Another Amateur Photography。

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年末の挨拶 

 という訳で、今年の殿下執務室は例年より一日遅く終業。
 まぁ、前日仕事があったりとかした関係もあって。で、今更のごとくにハイビジョン特集のディープ番組を見る。弥生・神戸・大賞典以外の全レースのスタートからゴールまでの映像を中心とした禁欲的な作りは、ディープを競走馬として味わうには適した作りでそれなりに好感が持たれたのですが、気になったのは、NHKってあんなに競馬実況ヘタクソだったっけ?ってこと。JCがたんぱの音声拾ってて、そこで思わず安心してしまうレベル差はちょっと。

 昨年はある程度アヌス・ミラビリスと書いたけれど、結果としてその流れは今年も続いた感があって、まずはディープインパクト・エラであったということなのかなぁと思います。びっくりという意味ではデルタブルースのメルボルンCとかありましたが、それでも天皇賞のディープの勝ちっぷりの方がある意味魂消た部分もあって。実際に自分も、今年のエントリに関してはディープインパクトに捧げた的なものが多かった年となってしまいました。一方、ドイツ競馬に関しては今年もなかなかに興行的に引っ張れないという意味では厳しい状況ではあったか。Schiaparelli とか Gonbarda とか、アレくらいのレベルが年2頭出るような世代を来年には期待したいかなぁと。

 ともあれ、皆様も、良いお年を。
 よろしければ、左の投票などもぽちっと入れて下さればと。更にコメントも入れていただけると有芝が喜びます。複数入れたい方は1日1票で、どぞ。
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今更、有馬の入場者数 

 ちょっと落穂拾い的に。
 これまでのエントリで触れてなかったのは、単に関心がなかったから、という話題。

 有馬の観客について色々言われてるようですが、現実には、「ディープがメインレースで出た開催日」の中で観客が前年を下回ったのは、この有馬記念だけ。ジャパンCですら観客は前年比で増えていた訳で、これを分析するには「じゃぁJCと有馬の何が違ったのか」が一番重要となるんではないでしょうかと思うのですが、この話題に関してはせいぜい柏木スレ(しかも本スレの方)といくつかのブログや掲示板しか見てないのでアレなのですが、イマイチそういう角度からの議論がなかった模様。芸スポとかまで丹念に追えばあったかも知れませんが、がいしゅつ議論だったらまぁ適当にプギャーm9(^д^)とでも。

 で、JCと有馬の最大の違いは何かというと、まずは「比較対象のレースにディープインパクトが出てたか」ではあるんでしょう。ディープが2回出た唯一のレースは有馬ですから、要するにディープは「自分にしか負けてない」ことになる。ただ問題としては、一昨年の有馬よりも入場者数が減ってること、でしょうか(勿論これは、数字的には昨年との比較ほどの大袈裟な数字にはならない訳ですが、まぁ2万弱程度の減かと)。これに関しては、恐らく大きいのは「昨年のディープが出た中山」の経験なんじゃないのかな、って部分はある。ことしは幸いゆたゆたさまに素晴らしい観戦環境を用意して頂いたが、昨年は自力で単独観戦してて、スタンド2階のいわゆる「ベランダ部分」を確保してたのですが、とにかくレース中が凄かった。もう前から押されて押されて、圧死寸前。普通自分の応援してる差し馬が届きそうに無いときは、「もっとゴールまで時間が掛かってくれ」という気分になるものですが、あの時だけは「さっさとどっちでもいいからゴールしてくれ」と一瞬思ってしまいそうになったものです。そういうトラウマを持っているファンが「またアレと同じかそれ以上の修羅場」を求めるにはそれ相応の勇気が必要だったのかと思われます。とりわけ、ディープで競馬入ったような競馬初心者でピュアなヒトならば。また一方で、昨年の状況と違って、アンチ的には「ディープの大団円」みたいな舞台に足を運びたくないというマイナスのインセンティヴが働く面はあったでしょう(昨年はむしろ「初敗戦ならここ」というのは良いスジな判断だった訳で)。ファンがあればアンチありというのは致し方なく、その辺りもまぁ一定以上貢献した面はあったんかなぁとも。

 その一方で、ジャパンCの方が「意外と入った」側面はあったかも知れません。そしてJCでお腹一杯になった向きが多かったのも有馬での入場を減らしたというのもあったかも。そして、そのJCの入りに貢献したのは、やはりそれが「11ヶ月ぶりの上京」であったからかな、と。古馬になってはじめてのディープのレースであり、しかも前年の有馬で負けたことを加えると、関東のファンはわざわざ競馬のために関西やフランスに出掛けるようなそれこそコアな向きでない限りは、1年半にわたって「生ディープの勝利」を目にすることはなかった訳です。そういう点ではこのレースでは、ディープを見ることのインセンティヴは結構高く働いていて、それがディープの神通力以上に客を呼び寄せた面はあったと思われます(実際、ディープの神通力が下がってたとしたら、凱旋門の直後でしょうから)。その意味では、JCの方が「単純にディープを見たい」というお客は多くて、一方で有馬の方が「ディープを見たい」だけではなくて「ディープが勝つのを見たい」或いは「ディープを勝たせたい」的な思いを強く持ったディープファンが多く押し寄せたのかもしれないな、とも思われたり。

 ま、総合すると「ディープの神通力が下がってた」って見解は半分アタリで半分ハズレくらいでしょうかね。ただ、どっちかというと、今後の競馬ファンとして期待が持てるライトファンは、JCで入ってくれたそれよりも有馬で入ってくれたそれ、ってことになるのかも知れません。たとえ一過性であれ、そのレベルでハマれる人は、潜在的に他の馬にもハマれる人だと思うんで。で、これを論うような議論ってのは微妙に「出席の悪い朝のホームルームで、ちゃんと間に合ってる生徒に向かって『遅刻多いなぁ』と毒づく担任教師」みたいな印象を、有馬観にいったライトなファン側に与えるのかなぁという気もしなくはないですが、まぁ自分自身がライトファンじゃないのでごにょごにょ、という辺りで終了。
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エヴァンゲリスト考 

文字のパドック〈’98〉―中央競馬G1プレビュー&回顧 文字のパドック〈’98〉―中央競馬G1プレビュー&回顧
柳沢 時彦 (1999/04)
競馬通信社
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 1999年当時のDSMLのログなどを読み返してて、丁度エヴァンゲリスト云々と話題を振った辺りに通じる辺りでの、日没師とのやり取りなどを拾い上げてみる。思えばJRAのキムタクCMの話をしてたのがこんな所に脱線しているのが当時のパワーか(笑)。こうやって見ると、有芝は成長ねぇなぁというのがまざまざな訳ですが、さしあたり無断引用に関しては切にご容赦願います >◆師

 因みに、この時期辺りのログを拾ってたら、
「をを、まだこの時期は堀江さんが降臨してるよwwwww」
とか、
「しかもレスしてる相手がLoveちゃんだしwwwwwww」
とか、なかなか面白おかしかったり、まぁ懐古ネタではありますが。
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THE END OF EVANGELIST [まごころを、ディープに] 

 ディープインパクトは、(その名に反して)ある意味全き太陽のような存在であった。先のエントリでも触れたようにライターの「言葉」に照らされることもさほど多くはなかったが、それと同様に、ライバルの「負かそうとする意思」に照らされることも少ない馬であったには違いなかっただろう。
 ただそれは、実際のところ、騎手が「どう乗れば」ディープのような馬を抑える手立てを講じれるかの問題では、と思う。例えばミハルカスの場合、当日の中山で内の馬場が掘れていたという条件があり、それを活かしたことであのプレーが出来た。馬場がフェアな状況であれば、松本善は悠々とミハルカスを無視して内に入ればよかっただけの話であろう。一方で、もしシンザンがサイレンススズカ的な逃げ馬であったならば、加賀武見はどのようなプランを講じられただろう?ただ、逃げ馬だったならば、単純に「負けてもいいから競り掛けに行く」という選択肢はあったかも知れない。しかし、ディープインパクトのような馬は既に最後方に待機するだけでもう自分の方から先に不利を引き受けた状況で競馬をしているのである。それを解消するためには、無理矢理全馬出遅れてディープを引っ掛けさせるとか余り現実感の無いかたちしか有り得ないであろう。ディープインパクトは合理的な存在ではなかったからこそ「不利を与えにくい」存在になった、と言えるのではないか。
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ひとまず、有馬を回顧。 

 12.2 - 11.2 - 12.0
 今日の回顧は、最後の3Fだけを示しておけば良い。
 ディープインパクトは残り200の標識で軽くムチを入れてダイワメジャーを並ぶことなく差しきったが、このとき既にその差は1馬身程度であり、自身の上がり1Fは最後流したこともあって11.8程度だろう。それでいて自身の推定上がりが33.8であれば、その前2Fが22秒フラット程度であると思われるが、更に言えば、追い始めたのがこれまでのディープを考えるとかなり遅めの、残り500辺り。そう考えると、3F目と2F目でも少なからぬ時計差があったのではないかと思われ、10秒半ばから前半という異常な加速を4角近辺でやっていたことになるのだろう。それは、現地で競馬を見ていたら恐らく体感できた部分ではあった。コスモバルクを抜かした瞬間辺りの、物凄い手ごたえ。ある意味、ユタカが好きな競馬、マックスまで上げきったギア、或いはダンスインザダークの菊花賞に通じるような「サンデーの斬れ」を表現しきった瞬間であったと言えるだろう。恐らく引退レースだからこそユタカがそれを求め、ディープがそれに応えた。典型的な「ハナ以外は実質スロー」であり、メインを前にして3角先行していた (5,8)(2,1)9,3 の6頭が2~7着を占める中での、見事ななで斬りではあった。
 この勝利は、ある意味同じ中山で実現した皐月賞の勝利と好対照をなす。同じように追い込みではあるけれども、向正面から発進して別次元で残り17頭を葬り去ったあのレースの追い込みと、今日の中山での一瞬の急加速による追い込みを、同じ次元で語るのは適切ではないだろう。シンザンが「ヒゲも剃れるナタ」であったのと同様、ディープも「肉を捌けるカミソリ」であったのだ。或いは、どちらが真のディープインパクト、というべきではないのかも知れない。ともあれ、彼のスタイルが「後方からの競馬で並ぶ間も無く倒す」ことに尽きたのだろう。その上で、凱旋門の敗因はやはり馬場よりは体調と展開だったのではないか、とも思われた。今日の中山は結果としてある程度時計が掛かり重厚な字面の馬を多く勝たせていたように見える。メジロマックイーンや*オペラハウスに Sinndar が勝ち馬の父に名を連ね、有馬で理想的な展開のダイワメジャーやサンデー系の先行馬を封じたのが凱旋門賞馬*エリシオ産駒のポップロックであった辺りも含めて。また、宝塚や阪神大賞典も相手こそ弱かったが「馬場を問わない」面を見せてはいただろう。そういうディープの性質を確認させるレースではあったかも知れない。

 かくして、ディープはまたも、G1未勝利馬を2着に連れてきた。
 G1未勝利といえば、一方で、ドリームパスポートが来年に向けて目処がたつようなある意味「理想的な負け方」であり、一方で3歳のもう一頭のエース格としてアドマイヤムーンが控えていることを思うに、この両者は未だにG1を制していない。そして、もしポップロックがディープの2着クラッシャーに悩まされつつ、そのポテンシャルが今日見せたとおりに十分な水準であることを証明するならば、来年のG1戦線はダイワメジャー以外は大方G1未勝利馬のチャレンジの年、という要素が強くなるように思われる。G1を勝っていないからといってレベルが低いようには全然見えないのが面白い一方で、こういう馬ってのは大方「勝ち味に遅い」からG1で勝ち損ねていることを思うと、なかなかチャレンジとしては厳しくも面白いものとなるかも、と予見させるようなレースではあった。そういう点ではダイワメジャーは距離に目処がたったことで、宝塚辺りまで無事にいてくれればということだろう。今日の3着はサクラチトセオーに通じるものがあり、ちょっとサンデーサイレンス産駒的な印象とも違う馬になってきた感がある。ただ、ローテ的にそこまでのモチヴェーションを保つのが難しそうなのが気掛かり。今日は何でポップロックよりも人気してないんだろうと不思議でしょうがなかったものの、結果的にファンが正しかったデルタブルースであったが、天皇賞まで高めのオッズをキープしてくれれば、また馬券を買う場面はあるかも知れない。
 一方で、やや心配なのがアドマイヤメインか。結果としてこのレースを見ていても「使い損」であった感は否めず、ダービー2着菊3着の実績を思うに、有馬への強行ローテが裏目となると惜しい感は強い。今日も競馬場で話していたが、ある程度ミスプロが先行力と行きたがりを助長させているタイプという点でこの馬はサイレンススズカと被る。ある意味、ターフを沸かせるポテンシャルを保ち続けてもらいたい所ではあるが……。メイショウサムソンはどうも脚質に迷いが出てしまった。余り書きたくはないが、リフレッシュのために一時的にヤネを替える場面が近いのかも知れない。

 あとは、今日のレースで印象に残ったのは、スウィフトカレントのスタート。お嬢スイープがあのゲートであのデッパになるのは致し方ないとは思われるが、ノリは明らかにわざと引っ張ったように見えた辺りで、「真剣に勝ちに行く」姿勢を見せたと思う。メイショウサムソンに触れたエントリで書いたような乗り方をこの馬がやろうとした、ということか。少なくとも柏木集保氏はその意気を感じていないといけないだろう。しかし、結果としては展開が完全に裏目となったのはご愛嬌。一方でスウィフトの上がり3Fの時計でディープの次に早くて12着ってのはある意味凄い。この事実は、詰まるところ、ディープインパクトが「自分で展開を作ることの出来る追い込み馬」であったことを示すのだろう。ディープインパクトは、その「異能」を最後まで保ち続けて、ターフを去った。
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THE END OF EVANGELIST [Airma] 

五つの混声合唱曲 飛行機よ 1108 五つの混声合唱曲 飛行機よ 1108
萩 京子、寺山 修司 他 (2005/11/10)
河合楽器製作所・出版事業部
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 そして遂に、ディープインパクトは、ターフを去る。
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有馬記念…枠順も決まった所で、そろそろ展望。 

 G1馬6頭に、G2馬7頭、G3馬は秋天で2着と考えると、なかなかに粒の揃った14頭となった。アドマイヤムーンの回避はあったが、前にも書いたように「中距離馬」の王道を歩んだこの馬のローテは既に完結していただけに、まずは必要十分なメンバーではあるのだろう。カワカミプリンセスは出てよかったかも知れないが、まぁ*ファインモーションの例もあるからってのも。
 にしても、とにもかくにも、ディープ以外は3歳と5歳の有馬である。
 勿論それは4歳のレベルが低いからであるのだが、敢えて基地的な書き方をすると、結局この世代はクラシックの段階で既にある程度能力の高い馬が出揃っていて、それが規格外の1頭にまとめて薙ぎ倒された可能性が高いんだろう。大方、クラシックのレベルが低い時には晩熟な上がり馬や脇街道の馬が台頭するところはあるのだが(晩成○外が席巻した00世代など)、ここではそのような存在もさほど多くないように見えるだけに。

 さて、柏木集保氏曰く「5歳上で秋G1を好走した馬は、有馬で力尽きる」とのことである。対象となるのは、ダイワメジャーにデルタブルース、あとはちょっと甘めに見てスウィフトカレントもここには並べられるか。スイープトウショウの臨戦のチグハグさとここに来ての追い時計の上がらなさを考えると、5歳のG1馬が全て買いづらいことになり、このデータを字面どおりに信じるならば穴馬や3歳の有力どころを狙いたくなるような気持ちにもなるところである。ただ、現状の4歳の弱さ、そしてディープ以外アドマイヤフジしか出ないという頭数の少なさまで考えると、このデータがそう安易に通用しないのではとも思われる。昨年は「JC2着馬は有馬で勝てない」ジンクスが破られたが、その伏線には秋天のレベルの低さもあった。レベルが低いレースで特に勝ち負けにも加わらず「ラクが出来た」ことがハーツクライの消耗度を下げたのであろう。ならば、安易に5歳を消すこともないだろう。ただ、それにしてもダイワメジャーは比較的「まとも」な秋天とマイルCSを勝ってきた点では例年の名馬かそれ以上の負荷を得てきている面はある。その上で、この馬の場合合理的ではあるが「強い」戦い方をしに行く面があるので、なかなか地力が持つかの不安は出てくる。乱ペースでディープが力を発揮できなければ安定感が生きるかも知れないが、逃げの騎手が善臣であるならば、ハイでもスローでも比較的出入りは多くないと見るだけに、やや買いづらいか。ただ、最後まで食い下がる場面が見られるならば、このレースを大いに盛り上げるポテンシャルはあるのだが。スウィフトカレントもやや秋天の2着でここは買い呼吸から外れる印象はあるし、前も書いたけどオールカマーでコスモバルクに負けている辺りでややここでの買いが難しい感はある。強いて言えば、このコースがある程度スピード馬をより選ぶという点でデルタブルースを上回るかも知れないのと、騎手が例によって、という辺りか。ある程度オッズ次第にはなるのかも。
 上の「例外」となる確度が最も高いのはデルタブルースではないか。ローテも王道路線ではなくメルボルンCとやや変則であり、着地検疫は引っ掛かるが、ここの厩舎はハットトリックやシーザリオなど、短いスパンで調子を高く維持している間に買える部分があって、その意味ではあと1回は買い呼吸が続くタイプでもある。ペースが上がりすぎると前走とややリズムが変わってくる面もあるが、元々上がりはある程度掛かっても対応できるタイプなだけに、さほど案ずることはないだろう。調子面ではかなり信頼感が高いと思われるが、その面で匹敵する存在としてはコスモバルクが挙げられると思う。やや爆発力がない辺りは認めたとしても、この馬の飄々とした現在のスタイルは、ギミッキーだけど常に重圧と懊悩に取り囲まれていた時代を思うと、馬券の対象としてはむしろ優れているようにも見受けられる。3歳の両雄にある程度以上不安定要因が潜んでいることと比較して、この5歳馬両頭が「2着を取れる」存在としては推奨できる相手とは言えるだろう。
 しかし、実際ディープは今年の国内で、一度もG1馬を2着に連れてきていないという不思議な現象もある。そのような点ではポップロックなどは魅力的であろうか。デルタブルースと同厩舎ながらややこの厩舎的なフォーマットと離れた柔らかさは感じられる存在で、ヤネも強化してきた。ただ、過去2走が53でデルタにいずれも先着されていて、しかも斤量が一気に4kg上がるのは流石にキツくはある。一方、ヤネとしては浪花節的なトウショウナイトはこのレース単体でこそ中6週をおいているものの、今年に入って10走は如何にも多すぎ。元々展開としてはスロー向きで、負荷の高いレースになるとローテ的には辛そうとなると、ペースが上がらなければという程度の留保とはなるか。ただ、道中がある程度遅く流れても、仕掛けは早めになりそうなレースなだけに。トーセンシャナオーも同様に先行しながらラクがさせて貰えないならば買う要素は少ないか。アドマイヤフジは器用な競馬が出来ればこの弟は時々大仕事やるかという思いはあったが、やや枠が外過ぎる。相手が悪かった(エキゾーストノート、シーザリオ、ディープ)とは言え、中山で2~3歳時に3度走って未勝利なのも気になるし。アドマイヤメインはダービーで本命にした馬であり、ここもハナを切る存在として目は掛けておきたい所であったが、ダービーの逃げと菊花賞の逃げ、或いは香港瓶の逃げと青葉賞の逃げを比較すると、どちらかというと馬場は堅いほうがいいかも知れない。そして、ドリームパスポート以上に負荷の高い競馬を続けているとも思われるだけに、ここは見送って、結論としては以下のように。

◎ディープインパクト
○デルタブルース
△コスモバルク
△メイショウサムソン
×スウィフトカレント
×ウインジェネラーレ

 6頭もシルシを打っているが、かなり途中まではデルタブルースとの1点でも良いのではないかとも考えていた。まぁ3連単の時代にそうシルシを絞ってブログのエントリを立てることもないとも思いつつ。比較的5歳重視な結論にはなったが、充実する3歳の中では、牽引車としてのメイショウサムソンが比較的影が薄くなっていて、逆にその影の薄さがちょっと独特の存在感となっている印象はある。1点にするならば、或いはディープ→サムソンの1点はあったかも知れない。そこまで行かなかった辺りはサムソンを逆に自分にとっての敵役として敬意を持っているからでもあり、軽いシルシが強い意識を表していると感じて頂きたい。

◆そして、日刊競馬を購入。
柏木集保氏、◎スウィフトカレントかよっ!(笑)
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有馬記念前雑考…王道に翳さす時代に。 

 菊花賞の繰上げは、古馬の秋の王道に並行して、3歳の菊→JC→有馬という路線を整備する目的があったが、その首尾は決して芳しくない。それは、思った以上に古馬側の王道路線のノウハウが確立されてしまったからでもあるのだろう。この改変が行われた頃は、まだ秋天→有馬ですら連勝は難しく、まして3連勝などハードルが高すぎると思われていたが、早くも2000年のテイエムオペラオーがあっさりそれを達成し、JCこそ勝てなかったものの*シンボリクリスエスは2年続けて2つ勝ったし、ゼンノロブロイがそれに続いた。ハーツクライは秋天こそ凡走であったが、JCで2着から有馬勝利に繋げた馬は初めてであったはず。そのような古馬に対し、菊からJCと有馬を使う組はどうも冴えない。2年前のデルタブルースとコスモバルクは有馬で惨敗し、そこから立ち直るのにかなりの時間を要した。結果として、3歳側のノウハウが確立される前に、この両路線は大きく現状に差が出来てしまい、バランスを欠いたように見える。
 そして、全体的にこのローテに挑む陣営も少なくなることでノウハウが蓄積されづらくなる部分もあるし、そもそもクラシックの負荷が高いだけに、ある程度ノウハウを作ること自体が難しいのかもしれないし、最初のG1が3000からスタートってのも並行する古馬の路線以上にノウハウの確立を難しくする可能性も考えないといけない。結果だけ見れば、菊の繰上げは現状では失敗と言わざるを得ず、「元の日程に戻せ」と主張することも少なからず正当ではあるだろう。

 しかし、ドリームパスポートは、結果次第ではそのような風潮にクサビを打つ存在になるかもしれない存在として、この有馬記念に臨んでいる。G1勝ちはないが、菊とJCで連続2着。JCで先着した相手が旅上手な名牝*ウィジャボードだから、十分すぎるくらいの価値はあろう。一方、このローテがある程度以上チャレンジングなものであるにも関わらず、どうもそういう要素が評価されずに漫然と人気を得てしまっているのが気になる所だ。水上氏もむしろこの馬にこそ「無理せず休んで、来年の競馬界を支えてくれ」くらいの主張をすればいいのにな、みたいなことも例のアレなエントリを立てた時に思ったのだったが。ディープインパクトの2着クラッシャーぶりは知られるところであるが、思えばディープの2着になった後にすぐに故障した馬はナリタセンチュリーくらいで、大概がその後間をおかずに次のレースに出て、そこで負けているのである。ならば、ドリームパスポートは休養に入ることでその「呪い」に対する厄払いをするのも選択肢として正当であったかもと。
 ただ、それを覚悟で挑戦する価値があるのもディープインパクト、であるのだろう。
 そうだとしても、その挑戦は実際のところ、一定以上の悲壮感を伴うものであるはずだ。いかにこの馬が今まで故障らしい故障もなく複勝を払い戻してきたとは言え、今回それを繰り返すことが出来るとすれば、少なからず「激走」である。その上で、前にも書いたが今年の菊花賞をパトロールで見ると比較的馬場が掘れていて、レコードは「クッションではなく、路盤で出た時計」であったようにも見えた。つまり、負荷が高かった可能性は高く、この馬がここで活躍して古馬でも、という見立てをするのは聊か難しくも思われる。個人的には、そういう場合にはその馬の馬券をあまり買いたい気持ちにはなれない。少なくとも、自分がその「悲壮感」に乗れる立場が無いのなら。

 一方、古馬の王道路線と言えば、今年はディープインパクトとハーツクライの大駒2頭を欠くこととなった。そして、デルタブルースのようなクラシックホースもまたメルボルンCのごとき選択肢を経て有馬に回っている。また今後も、一つの方向性としてトップホースを凱旋門の代わりにBCターフに向けて「実を取る」選択肢も広がるかも知れない。
 このように本朝の競馬が世界に通用する時代にあって、シービーとカツラギエースに始まり、オグリにより確立し、オペラオーが完成した秋天→JC→有馬のローテも、ターニングポイントにある気がする。反面、両アドマイヤ(って、3頭出しだけど)の香港からの挑戦も一つの実験として提示されてることまで含めると、結局、海外を含めた選択肢の多様化は、グランプリとしての求心力をやや失いつつあった有馬記念の相対的な地位を再び押し上げるものとなりそうである。今年のジャパンCに関して、遠征馬が少ないという「外患」が取り沙汰されたが、むしろ上述した「内憂」の方が大きい課題であろう。そして、そんな中で古馬の王道路線で2戦掲示板を確保して今年の有馬に向かうのが公営馬コスモバルクであるのは、なかなか良く出来た皮肉だ。そして、シンガポールでG1を取ってからのバルクの飄々とした走りぶりは、ある意味3歳が王道に挑む重苦しさと対になっているようにも見える。
 いずれにせよ、国際化された「オープン」な場で「王道」を作るのはなかなか難しい。その中で、年の終わりにそれぞれの道を歩んできた馬たちの思惑が様々な方向に表現される「決戦ではなく、競演」の舞台として、有馬記念は未だに機能し続けているように見える。それはそれで古今続いてきた有馬記念の魅力ではあろうが、では、「決戦」をどのようにこの国の中で実現するのか?その大きなテーマについて、主催者もファンも考えていかねばならないのだろう。
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有馬記念前雑考…ダービー馬メイショウサムソン 

 トウカイテイオーの有馬は、勿論言葉がなくともその偉業は不朽であるが、堺正幸アナの「ダービー馬の意地を見せるか!」に続く名実況は心に深く刻まれるものでもあったと思っている。
 ダービー馬の意地。何と聞こえの良い言葉か――!! (AA略。
 しかし、有馬記念はダービー馬にとって決して優しいレースではない。トウカイテイオーの翌年にはナリタブライアンが3冠の折り返しで制したものの、過去20年でそれ以外にはダイナガリバーがいるのみ。ご多分に漏れずディープインパクトも昨年は苦杯を嘗めている。ただ、そもそもダービー馬が出走できないケースの方が実は多いので、出走すれば複数出走した馬も含めて過去20年で11戦して (3-2-0-6) であるから、連対率としては半分近くではある。蓋し「ダービー馬の意地」ではあるのだろう。
 そのダービー馬であるディープインパクトが主役であるには違いないが、今年のダービー馬メイショウサムソンもこのレースに参戦して来た。個人的には、ネオユニヴァースの例もあるし、この馬は恐らくどちらかだろうと菊の直後には思っていて、その時には選ぶとすればJCと思っていたが、JCの頃になって「いずれにせよ、ここは苦しい舞台」と思い直してシルシを下げた。しかし基本的には今年の秋の「器用さを欠く」レース振りからはどうも中山よりは府中の方が向いていたのではという気持ちは変わらない。その上で、前走は負け方としてもやや嫌な負けっぷりでもあった。そこからの一発逆転をどの程度期待できるか、というのがこの馬の取捨にはなるのだろう。皐月ダービーの2冠馬が菊で敗れて有馬に向かうのは、有馬創設以来コダマとメイズイの2頭のみ。ある意味、出走しただけで結構この馬を有馬まで「使える」状態を保ったことに関しては陣営に率直に敬意を表したいし、まぁ余り考えずに切るべき馬ではないのだろう。

 2ちゃんのサムスンスレなどを見る限りでは、前走の騎乗よりは前での展開を望んでる向きが多いように思われる。ただ、基本的に逃げ馬が単騎でしかもヤネ的にそう重いペースを引かなそうな割には、結構強めの先行馬がゴロゴロいるようなレースで態々前づけを選ぶ必然性は無いかも知れない、とも。同じ父のテイエムオペラオーもある程度王道的な動きは出来るもののさほど反応が鋭くなかった(実際通過を見ると、オペって3角より4角の着順が悪いケースが間々あり)ことを考えると、早め勝負で勝負根性という春先のパターンでは今ひとつ巧くいかないかも知れない、とも考える。前走があんなのだったし、やはりある程度変化をつけた仕掛け、というか「タメ」が求められる文脈ではないかと。
 そう考えると、JCのアレが禍転じて、となる可能性も無きにしも非ずではないかという気持ちも一抹ながらあり、その上で使われ良化タイプらしい文脈で体調が上向くならば面白い存在にはなるかとも思われる。中山自体も若干雨の多いこの12月の気候で全体的にそうパンパンでもないように見受けられるし、そうなった時にサンデー系が凡走する隙は衝けるかも。そして、ディープに前回ああいう負け方をした以上、ディープが加速する時にある程度「死んだフリ」をしつつ、1頭外を回させるような展開に出来ないといけないとは思われ、石橋守にそれが出来るか、であろうか。
 ただ、それで決めうちでディープに先に行かせた後に自分が仕掛け、ディープがある程度以上バテることを期待するとなると、着拾いとしては妥当でも勝算自体は低いには違いない……というか、ややダービー馬に相応しからざる他力本願的なものとなってしまう所はどうしてもあるか。それでも、世間に叩かれつつ、神戸新聞杯での制動の悪さから換算して「こういう競馬が必要」と認めたからある程度待つ競馬を続けているのならば、ここはその流れを大事にしても良いだろう。愚直さがこの馬とヤネを彩るものならば、そういうのも「ダービー馬の意地」の一つの形なのかも知れない。

 果たして、コダマは完敗して、メイズイは2着に粘ったが、この馬はどのような道を辿るのだろうか。*フロリースカツプという血脈はややコダマに近いところではあるのだが、いずれにせよこの2頭ほど才気走った馬でないには違いなく、まぁなかなか解析の難しい馬ではあるなと、書いてみて改めて感じた所ではあり。
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有馬記念前雑考…名馬に「どけ」と2度も言うなかれ。 

 「殴る騎手」(何故か高崎武大氏の作品と勘違いしてしまいがちではあるが、実際には違う)で、現役時代の河内師の名言として「『どけ!』は3回いうもんやない」というのがあるが、果たして競走馬の世界にある程度そのようなヒエラルキーが存在するならば、ディープインパクトに対して「どけ!」と3回言うのはやはり少なからず勇気が要る、みたいな部分はあろうか。
 ……というヨタからはじめたのは、ディープインパクトを有馬で負かすとしたら、という話題からこのレースの予想を始めるという辺りでのマクラということで。ディープインパクトが過去先着を許した3頭はハーツクライ、Rail Link と Pride で、この3頭は「ディープと初対戦だった」という点で共通している。そりゃまぁ古馬初対戦と海外初参戦だったのだから、初めて出会った馬に先着されたというのは別にどってことないけれど、ある程度以上の名馬を負かす場合には、「初見」の方が有利なのではないだろうか、と非常に素朴な感覚として思う。馬が初めてパドックで顔をあわせたくらいでどちらが走らせて強いか、ってのは分かるものではないだろうけれど、一度対戦して圧倒的な強さを見せ付けられると、やはりそれを記憶する力は馬にはあるだろう。そして、戦い慣れるうちに勝手も分かってきて*グラッブユアハートのように対戦関係を逆転させる場合もあれば、戦うにつれてダンスインザムードのように「わざと追い抜けなくなる」こともあるのかも知れないが、まぁそれはサテオキ。ディープがよく言われる「2着クラッシャー」であるのも、強いディープに向かっていった反動もさりながら、その結果負けることの記憶が結構重いようにも感じられなくはない。

 さて、そういった観点で今回「初見」の馬を確認すると、香港帰りのアドマイヤムーン、アドマイヤメインに休養が長かったウインジェネラーレ、エリ女に回ったスイープトウショウと、アル共からここに絞ったトウショウナイト、そして春に条件戦を抜けて秋は豪州で活躍したポップロックの6頭。この辺りに「見えないアドヴァンテージ」があるのではないかとは思われる。多分ディープ以外の単が全部10倍越えることを考えれば、ディープ負け前提で馬券を組む人はこの6つの単を買えば良いだけだろう。そして単純に考えて、この中で一番怖いのはアドマイヤムーン。個人的には中1週のローテはさほど感心しないが、菊を使っていない分で他の3歳よりは悪くない臨戦ではある。勢いがあれば、という所だろうか。しかし、有馬というレースの性質は、むしろ一発大駆け的な辺りに脅威を醸しだす面も強い。
 その点では最も怖いのは、ウインジェネラーレだろう。
 中山2500ではゼンノロブロイに先着している馬だ。そのときのゼンノロブロイは本調子ではない、というエクスキューズはあるかも知れないが、現実に淀2400で恐らく本調子でないゼンノロブロイに先着したナリタセンチュリーが京都の宝塚記念でディープインパクトの2着につけている辺りとの符合はある。しかも、基本的に大きい所を使わずに休み明け3走ならば、十分すぎるくらいフレッシュにシーズン終わりを迎えていると言えるだろう。更に、タマモクロス×ヤマニンスキーという○父血統は、あくまで印象としては如何にも大駆けのイメージを強める所ではある。考えれば考えるほどこの馬が大穴を開ける気になってくるから予想ってのはなかなかスリリングではある。ただ、敢えてこういうことを書き残すのは、ここまで気付いていれば結構来ないもんだよね、というある程度の縁起を担いで、でもあったりする訳だが。仮に他のレースであるならば、この馬の恐らく100倍つくであろう単勝はある程度の額を抑えておきたくなるような買い目には違いない。ただ、少なくとも有芝にとってこの有馬はそういうものではないので、オッズに少々心を揺さぶられても、買うことはないだろう。去年、馬連をある程度以上押さえて当てに行ったのが、実際かなり後味悪い思いで払い戻しに並ぶこととなった。恐らくウインジェネラーレが激走して10万くらいのカネを手にしても、やはり気持ちとしてかなり引っ掛かったものにはなるだろう。そんなこともあって、今年はディープのアタマを取らない馬券は一度も買ってないので、まぁ今回も。

 ただ、結構便利なのは、この「初見」以外に先着されないだろう、と言い切っちゃえば、まずはコスモバルク、デルタブルース、ダイワメジャーにドリームパスポートという辺りに先着される絵をイメージせずに済むことである。ディープほどの馬であるならば、一度対戦して負かせなかった馬は何度挑戦しても簡単に負かせるものではない。ディープがジャパンCまでのディープであり続けるならば、負かせる馬はこれらの馬以外であろうと信じることを、まずは予想のベースラインとしたい。
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イオウカラノテガミ 

題名、競馬ファンとしてはお約束、ってことで(挨拶)。
と言う訳で、見てきた。因みに前作の感想エントリはこちら
普通にネタバレしまくりなので、世間的に不評な「続きを読む」からどうぞ。
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砂漠のおてんば姫 

 tanabeebanat氏の日記でふと見たニュースが、こんなのだった。

銀メダルはアラブの王女様 アジア大会空手のUAE
女子組手60キロ超級の銀メダリスト、マクトム(26)はアラブ首長国連邦(UAE)の王女様だ。父マクトム氏はドバイ首長国首長でUAEの首相。マクトムは「アラブの国々にとって励みになる勝利」と喜んだ。

 マクトムは180センチの長身。長い手足でしなやかに攻め、前回の釜山大会に続く2回目の挑戦で銀メダルに届いた。

 空手を始めたのは00年だ。「何か人と違うことをしてみたい」という気持ちからだった。寸止めとはいえ、一歩間違えれば大けがをしそうな種目。だが、両親が空手の選手で、特に父は黒帯の腕前。この日も観戦に訪れ、「ベストを尽くせ」と応援した。

 次の目標は次のアジア大会での金メダル。空手の母国である日本にも「世界選手権が開かれるので参加したい」と語った。

「マクトム」って誰やねん!!!

 と、思わずツッコんでしまうかどうかで、競馬ファンかどうかのリトマス試験となりますな。という訳で、肩書きからも分かるとおり、父のマクトム氏はシャイフ・ムハンマド・ビン・ラーシド・アル・マクトゥームことモハメド殿下。世界最大の馬主として知られる、湾岸の豪傑でござります。なにしろ、「俺をJRAの馬主として認めねぇと、石油の輸出止めるぞコラ」とか本朝にせっついたという、趣味と産業とどっちが大事なのだと恐らくツッコんではいけないのではないかと思われる噂話などもあるくらいの豪快な趣味人でござります。近頃はリヴァプールFCをお買い上げという噂も浮かぶ一方で、スポーツイベントやF1のチーム広告などでよく見られる Fly Emirates というのは、殿下が主に運営するエミレーツ航空のことでもあり、ともかくスポーツ投資が凄い人、ということで。
 しかし、単なる道楽や酔狂ではなく、石油資源の枯渇に備えて、今のうちにスポーツや観光資源を集めるという一環で競馬にも乗り出し、なおかつドバイに巨大免税店とリゾートを築き上げて湾岸の未来都市に変貌させるという戦略も持っている、という人でもあり。過日有芝が実家に帰ったときに、丁度その日の午前にドバイの番組を見て感動した母は、「ドバイなんてあんなアラブの砂漠と思ってたら凄いんだねぇ。

いや、モハメド君はアタマがいい!!」

と、色々その番組について語りだしたのだけれど、俺は世界有数の大富豪相手に「モハメド君」の一言でそれ誰やねん状態の笑い死に直前であり、余り詳しい話は覚えていなかったのである。まぁ、大概自分の知ってる範囲ではあったと思われるが。

 それにしても、身長180cmというのは、父親見る限りではそんなデカい風貌という感じではないだけに、誰に似たのやらみたいな感じではあるのですが、確かにそれだけガタイがあるならば、格闘とかも似合うのかも知れず、でも普通に写真見る感じではカッコいい辺りは流石と言うべきか。この手の格闘系姫様というとどうしてもドラクエIVのアリーナなどを思い出すのだけれど、あのモハメド殿下の娘がそんなおてんば姫ってのは面白いといえば面白いかな。しかし、残念ながらというか、一人娘とかではないんだよねぇ。そういう女性があのゴドルフィンを継承したら面白いなぁってのもあったんだけど、まぁアラブの大富豪なので子沢山なのは致し方なし、ってところで、因みにモハメド殿下の子供は Wikipedia によると、男9人女7人の合計16人とか。まだ少ないほうだよなぁ(笑)。
 ところで、殿下本人が空手の黒帯ってどこか別のところで聞いたことがあるのだが、どこだったかが重い打線。ともあれ、この「アラブの姫様」、なかなか現代的な世界の人だったりするんですよねぇという、微妙に tanabeebanat 氏の夢を壊すようなマクトゥーム入門でした、というお話。
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香港帰国組、色々と騒がしい模様だが。 

今日も人のネタに乗っかりトラバなエントリ。
#って、トラバ受け付けてないのかよ!

鬱々として@水上学氏
個人的には、有馬に回っておけば故障しなかったなどと言うつもりはないが、ただ3歳馬の海外遠征は、例えばそれが近場の香港であっても、もしかしたら負担の大きいものなのかもしれない。現に、遠征地がどこであれ、故障してしまうケースが増加しているように思う。
 何つーか「それは寝言じゃないですかねぇ」とは思う。
 だって、3歳馬を一番故障させるレースは、ダービーでしょ(笑)、と。
 いや、笑い事じゃなくて、まぁディープインパクトのような4歳秋までG1を6つも勝ってながら脚関連では一度もやっちゃったことのないサイボーグが登場したことで感覚が狂う部分もあったとは思うのですが、基本的に3歳で高すぎるパフォーマンスを示した馬の多くがある程度以上故障に苦しめられていることは、一定以上競馬を観ている人ならば当然理解してるべきもの、というか、そういう状況での3歳馬の争い=クラシックに毎年心を躍らせているってのは競馬ファンの宿業、いわゆるカルマなのではないでしょうか。それを意識せずに海外遠征だけに責任転嫁するのはどうかな、と。要するに、負荷としてはクラシックも海外もある意味等価で厳しいものでしょう。ならば、菊と瓶使った馬が故障する要因は、皐月賞とダービー使って故障する要因とそんなに差があるのか?そして海外遠征だけにその要因を押し付けるのは、ちと競馬ライターとして座視しがたき、競馬ファンのカルマに対する「意識の低さ」のあらわれではないか?という辺りで、聊か気になる所ではありました。もうちょっと分かり易く言えば、「クラシックと海外で後者の方が故障しやすいと考えるのは、クラシックに失礼だし、クラシックだけで故障した馬にも失礼」って所でしょうか。

 その上で、今回の場合、最も大きな問題としてはやはり「満足な出来に無い場合に出走取消をしなかった」ことなのでしょう。
 ただ問題は、ディープインパクトがイプラトロピウムを服用する背景となった感冒(らしきもの)の件なども含めて思うに、海外遠征の場合、特にクラブ馬やディープのようなトップクラス馬においては、遠征するのは馬だけじゃなくファンでもあるのですよね、と。*ヒシアマゾンのサンタアナとかエアジハードの香港Cとか自分の好きな馬で喰らってるからでもありますが、結構直前のスクラッチには、「出られもしなかった」という意味で、単純に負ける以上に凹む感覚は大きい部分はある。ましてそれが大枚な旅費支払って現地まで行った挙句に、競馬場で観ることが叶わなかったらどれだけのものかと考えると。勿論、無理に使って命に関わるような故障をしてしまったらというリスクはあるので決して「正しい判断」とまでは言えないものの、そこまで引っ掛かるレベルまでいかないと現場が判断した場合に、勝ち負けが少々遠ざかるとしても「ファンのために使う」のはありなのかな、と考える部分もなくはないです。強いて言えば、そういう場合は「余り調子が良くない」程度のニュアンスのコメントは出して貰いたい気がしなくも無いのだけれど、まぁ基本的に陣営もファンに対してのみ対話をしてる訳ではなく、他の陣営に対してもコメントが聞こえる以上、ある程度その際の言葉遣いが虚虚実実を織り交ぜるものにはなる所でもあるでしょうし、これはこれで難しい問題ではあります。

 しかし、実際のところ香港で3歳馬がいきなり古馬、しかも香港瓶というレースの特殊事情として基本的に5カ国6カ国を渡り歩くような歴戦のマイレージ長者が対戦相手となるケースで、自分の側に初長距離輸送のハンデがあるのはなかなか字面以上に大きい、ってのが今回の戦訓としてはあったかも。アドマイヤメインなんかは余り経験しなかったような競られ方を喰らって、そういう意味では自分の競馬が出来なかった感はありましたし。あらためて思ったのは、シックスセンスが偉かったんだなぁ、ってことだったり。あの馬の場合は母父の*デインヒルに由来する安定感が持ち味だったので、その血統的なアドヴァンテージを生かした印象もありますが、結果として「ディープに負けただけ」の馬で終わらなかったのは、ここで*ウィジャボードに負けたからであり、そして、薄幸なこの世代にあってある程度の比較優位を主張できる程度の実績とはなった、と言えるでしょう。しかし、それにしても勝ち負けに持ち込むのは難しかった訳で、やはり簡単なレースではなかった、と。
 ただ、古馬にとってよりもある程度菊からの間隔が開く点で3歳馬の方が出し易い辺りがちとジレンマっぽい雰囲気ではあります。まぁ実際、古馬がJCも使わずに瓶出すなんていったら、ある意味アルゼンチン共和国回り的なヘタレ感はどうしても出てしまうだけに、やや致し方ないか。ステゴのようにJC使って中1週でこのレース使うのは、実力と限界の両方が一定以上見えないとなかなか簡単な選択肢でもなさそうですし。
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2006年の海外遠征を振り返る 

今年の海外遠征をまとめてみる@りあるの競馬日記さま

 2006年の海外遠征は、「充実」と「難しさ」の両面を現した部分はあった、と思う。
 ただ、その「難しさ」は、*エルコンドルパサーのような「海外に転厩する馬」を持たなかった以上は致し方ないとは思われる。ハーツクライなどは単純にディープインパクトと使い分ける選択という面で言えば、もうちょっとそういう選択肢を考えられる馬ではあり、現実に11月に至るまで日本で競馬をしなかったのだが、恐らくは橋口師はその判断をよしとしなかったのであろう。勿論、それはそれで否定すべきではない。*エルコンドルパサーの通った道をトレースするだけが「海外と戦う」ことではないのだから。
 結果としてはジャパンCがやや不運に終わったものの、アウトプットとして G1 を一つ圧勝して、かなり充実したキングジョージで惜しい3着を演じ切ったのだから、十分な充実振りではあった。しかし、結果としてディープの好敵手となりうるポテンシャルを持つこの馬が今シーズン3回しか競馬を使えなかったのはやや総合した実績としては物足りず、今年の日本競馬としての興行全体にやや影を落した感も否めない。国内でJCだけしか使えないのであれば、せめて国外をもう1, 2回は使えて欲しかったなというのが本音であるが、そのためには「海外に預ける」判断が必要だったのだろう。つまり、国内をベースにスポットで遠征する判断を取った割には、国内と国外での両立に失敗した、と総括されるのではないか。

 ディープインパクトの遠征は、結果としては語るに落ちるものとなってしまった。
 しかし、凱旋門賞には、やはり単純な2400のチャンピオンシップとして以上の難しさがある面は銘記されるべきであろう。それは、2シーズン制の日本と、1シーズン制の欧州の違いである。日本の厳しい夏がこの彼我のカレンダーの差異を作るのだが(因みに欧州でも、南寄りなイタリアは2シーズン制をとる。トップホースは英仏などに容易に遠征できるので余り関係ないが)、夏にある程度バイオリズムを下げた上で再び秋に上げるような仕上げを講じる日本に対して、欧州は初夏辺りから徐々にピッチを上げて、充実した状態で9月10月を迎えられるので、地元馬のアドヴァンテージはより大きいものとなる。そう考えると、春先に沙汰されていたキングジョージは春の余禄で戦うことが出来る点ではより楽な選択肢であったが、ハーツとの使い分けもあったし、何よりディープがディープである以上、「凱旋門」でなくてはならなかった、という事情もあっただろう。その一方で、ディープはまた「何かを擲って」凱旋門を使う選択肢は取らなかった。例えばゼンノロブロイなどは春天を捨てて宝塚ぶっつけ→イボアというローテを取ったが、ディープは「何も捨てずに」凱旋門を取りに行こうとしたのである。秋天は捨てたかも知れないが、秋 G1 を3つ使う点では変わらず、言わばローテを「減らして」はいない。このように「全て」を目標にするというのは、ディープインパクトにとってのある種の宿命に近い呪縛であっただろう。
 そして、レース前のエントリでも触れたが、凱旋門は意外とステップの選択肢が少ない。その上で今年のように極端に古馬に偏る年となると、トライアルから全力を出さないといけなくなる。これが、ディープインパクトにとってのもう一つの呪縛であり、それは「負けていいレースが存在しない」ということであった。極端な話、フォア賞など公開調教だと言うのは海外競馬ファンならば誰でも知っているし、池江郎師もそれを知らないことはなかったと思われる。しかし、レースに出る以上は「公開調教」として流すことは許されない。詰まる所、ディープは勝ちすぎていたために「負けないこと」のインセンティヴが高くなりすぎていた部分はあった。かくして、ディープはこの難しいレースにおいて更に自分のハードルを上げるような体勢で臨み、結果としてそれに見合う体調を整えることに失敗して敗れた、と結論付けられる。凡ミスには、集中力が足りない場合に起きるケースと、集中力を過剰に詰め込む中で「切れる」瞬間に起きるケースの両方がある。ディープを襲った「ミス」は、少なくとも現場レベルでは、後者だったのではないか。

 しかし、ディープの陣営がこれだけ自らのハードルを上げざるを得なかったのは、昨年以降の海外遠征における「充実」が大きく作用した結果、本来日本のごとき競馬国のチャレンジャーが持っているべきであった「格下の気楽さ」という状況から離れてしまったからであることも否めないだろう。ある程度以上のレベルの中距離馬が「普通に」走れば海外の G1 は取れるものだ、というのが完全に常識の域に到達したのが去年と今年なのであるように思われる。例えばコスモバルクがシンガポールにおいて特に大きな適性を持っていたとは考えづらい。しかし、バルクは単純に「普通に走る」ことが出来て(結果として、今年のバルクは完全に「普通に走れる」馬に変貌してしまっていた)、戦闘能力だけで押し切ったのだろう。その「普通」を最大限に見せたのが、叩いて良化されたデルタブルースが勝利したメルボルンCであろう。勿論デルタの偉業は不朽であるが、反面、この馬が「普通に」走った一方で向こうに*マカイビーディーヴァのような「普通でない」馬がいなかった中で、この馬の勝利があった。
 そして、先日の香港での敗戦は、殊更にそれに異を唱えるものではなかったのではないか。Pride に僅差負けならばアドマイヤムーンが世界的に見ても G1 級であるのは明確であったし、ソングオブウインドは故障があった以上「普通」とは言えない。そもそも菊花賞使った後に「普通」でいること自体が難しい訳で、これはむしろ去年のシックスセンスが「普通」に走ったことが褒められるべきである。そしてダンスインザムードがポカをするのは国内でもよくある「仕様」であり、スプリントは普通に走ってもオセアニア馬に通用しないのはこれまた常識であった。だからって、レースをやめるメイショウボーラーの頭のよさは異常だが。

 その上で、ある程度の域に達したからこそ見えてきた「難しさ」……まぁ実際のところ、それは*エルコンドルパサーの頃から気付かれていた部分ではあったのだが、実践的なレベルで初めて体験するものとして、ディープやハーツが経験した難しさが登場した、とは言えるのかもしれない。まぁ本当はテイエムオペラオーか*シンボリクリスエス辺りできっちり経験しておけば今年くらいに丁度いい感じで結実したのかも知れないが、別にそういう恨み言は取り上げるべきではないだろうし(そういう点では、ジャンポケ世代に故障が多かったのが一番痛かったか)、結局世の中は漸進的にしか進まない部分も大きいってことなのだろうし、そういうものをじっくりと愉しむのが競馬の長い目で見た愉しさでもあるのかとは思う。個人的には、ディープ陣営がハードルを上げたことに関しては単純に失敗と見るよりは、最終的にこれくらいハードルをあげた上で凱旋門に勝つ馬を自分が競馬を続けている間に見られればな、とも考える面は無きにしも非ずである(勿論、その前に「正しくハードルを設定して」勝ちに行く馬がいて然るべきではあるし、その馬はディープほどの圧倒的な成績を国内で収めている必要は無いだろう)。そして、現在の地力を本朝の競馬ができるだけ長く維持できるための知恵と、それを支えるために、魅力的な競馬を続けるための主催者の志を期待したい。

◆うむ。
 書いてみると、包括的というよりはやはりディープとハーツが中心になってしまう。
 まぁ有芝の拠って立つところからすればある程度それも致し方ないので(少なくともディープが現役である限りは、有芝は「ディープの語り部」であることを免れない気がするので)、出来れば他の誰かに色々複眼的な視点を含むようなエントリをこのお題で期待してみたいところではあるかな。
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料理のローカライズと国籍 

 日本料理のお墨付き、という話に関して現地で反発がある、なんて話題があるが。

 大雑把に見れば、お互いオトナゲないと言えばオトナゲない、ってのはあるだろうなぁと。
 ただ、例えば本朝では中華丼だの明太子スパゲティだのカレーライスだの、明らかにその料理が生まれた国のものを勝手に改変させたキュイジンを開発しているわけだが、それらを「イタリア料理」とか「インド料理」としては余り意識しないのではないか、という気がする。少なくとも「インド料理」という文脈でカレーを喰いに行く客が、ココイチの類を期待するなどということは無いだろう。パスタなどでも、五右衛門のようにもはや店の外装からある程度和風化して、自らが「イタリア料理」を振舞う店でないことを明示するようなケースがある一方で、店名にイタリア語を冠したり、イタリア国旗を軒先に掲げるような料理店で明太子スパゲティを出すような店は決して多くはない。中華は……ちとそういう点でファウルな店は多い気はするが、それでも普通に華人が経営する中華屋でそういうのが売ってるってイメージも無きにしも(笑)。
 要するに、そういうカレーライスなどの料理に関して、ある程度「その国の料理」ではなく、かと言って「ジャパニーズ・キュイジン」まではいかなくとも「ジャパナイズド・キュイジン」である、という認識は、本朝においてはある程度の広さで同意されているものではないだろうか。その文脈で言えば、カリフォルニアン・ロールなどは「アメリカナイズド・キュイジン」であり、「ジャパニーズ」ではないのだろうな、と思う。もし、中国系アメリカ人が日本料理をアメリカ人の舌に合わせてローカライズするとしたならば、それは「チャイニーズ=アメリカナイズド・キュイジン」というのが最も正確なのではないだろうか、ってこと。その一方で、アメリカって結構大概な料理に関してラーメンとかカレーとかという特定メニューに特化するような料理店って意外と多くなくて(って、ピザ屋はあるな。で、あれがイタリア料理……とはやっぱり多くの人は思ってないぽ?)、大なり小なり「国籍」を商品カテゴリとして店舗に冠する料理店が多いので、その辺りの事情はやや複雑となるのでしょうか。

 ただ、そのような料理のローカライズが起きるのは、基本的には大衆料理の文脈であろう。逆に言えば、大衆料理の文脈では「薄く広くに満足される、feel at home な料理」が求められるのだから、ローカライズを行うなという方がむしろ無茶であるし、当地の食文化に対する冒涜でもあろう。一方で、どうも今回「日本料理」と認定するものに関しては、その手の大衆料理に関しては特にスルーして、ある程度以上のクオリティの店に対して「日本食」というお墨付きを与える性質なものにも見える。そう考えると、余り「いわゆるインチキ日本食」的なものと商圏が被るものであるとは思われず、その手のものを販売する現地人に対してダメージを与えるものではないんじゃなかろうか。強いて言えば、付加価値的な部分で遅れを取るという面ではあろうが、大衆料理ってのは上述したように「大衆の口に合う」かどうかが本質的な勝負であり、少々のお墨付きがあっても「よそよそしい」料理に無理して群がるのが大衆、なんてことはないだろう。大体からして、多分その手のお墨付きに世界で最も弱い民族は我々日本人であろうと推測するが(笑)、本朝においてすら現実に大衆レベルではナポリタンや天津飯のごとき「インチキ料理」が幅を利かせている、というのが事実なんでねぇ。一方で、クオリティの高い料理として「いわゆるインチキ日本食」を進化させたメニューを出すならば、恐らくその料理人は自分の料理にある程度オリジナリティという矜持を持つであろうから、敢えて「ジャパニーズ」を冠するまでもないのかとも思われる。或いは「Hogehoge-style Japanese Restaurant」(Hogehoge には Modern でも Western でも適宜な宣伝文句を入れればよろし)的な名乗り方をするのだろう。それはそれで素晴らしいことであると思うし、是非そういう分野を開く料理人がアメリカに増えて欲しいとは思いますが。

 そういう観点から見れば、ある意味現地の反応ってのは脅威をある程度以上過剰に見立てて騒いでいるような部分が大きいのか、或いはBSEの件などを含めた食べ物の恨みか、ないしはある種アジア的な反日感情に過ぎないのではないかなぁとも思われ、結局実利としてさほど損しないと分かればおのずと沈静化するものではないかとも。まぁ日本人的にも、ヘンテコ日本食は旅行のいいネタにはなりますし、さほど潰すってほどのもんではないでしょう。
 一方で、政府がそのような文化活動を行う是非とかはあるかも知れないが、まぁ世界から見ての日本の美点は「平和と文化」が最も大きいのだから、少々オトナゲがなくとも、その文化の正しい普及活動というのは相応に国益ではあろうな、と。「ラスト・サムライ」とか見てると、やっぱり「日本を愛してくれるのは嬉しいが、やっぱりもうちょっと正しく理解しようぜ、トム」みたいなことは思ったりしますんで(笑)。むしろガトリングで騎馬隊撃破する新政府軍に「これが、信長の長篠だ!」と萌えるのが日本人ってもんではないか(←それはそれで極端。

◆追記として。
 玄倉川の岸辺さまのエントリ、インチキ系の見分け方のサンプルの紹介話@2ちゃんのコピペなどが面白かったので、ちとリンクしておきます。しかし「創作○○料理」みたいなカテゴリって、余り海外では看板として掲げる文化ないのですかねぇ。
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全ては、薔薇のために! 

グラッブユアハート引退、繁殖入り@Netkeiba.com

 という訳で、*グラッブユアハートが引退するということはつまり、*レマーズガールとこの馬が対戦するレースももう無い、ということである。それにしてもこれだけの長きに渡り、よくぞ闘いも闘ったり、というべきであろう。足掛け3年4年にわたって18回20回の対戦、それもダートでレマーズの10勝8敗11勝8敗ならばほぼ互角に近いとも言えるし、これだけのライバル関係は存在しないだろう。まさに、百合伝説というべき見事な関係であった。しかも、6歳になって直接対決が更に増えた辺りは素晴らしいとしか言いようがない。ベット・ミドラーの 「The Wind Beneath My Wings」が BGM として流れてきそうでもある。
 では、その両者を顕彰すべく、全直接対決の戦歴を記しておこう。
 |    レマーズガール    |  対戦レース  |   グラッブユアハート   
==|============================|==================|============================
 |○575岩田康 1着(---)1.52.2|06/12/06クイーン賞|1.53.9(---)8着 57 安藤勝●
☆|○55 武豊  3着( 97)2.07.0|06/11/22彩浦和記念|2.07.1( 95)4着 54 安藤勝●
 |○57 岩田康 1着(104)2.15.9|06/10/10白山大賞典|2.17.9( 88)4着 56 安藤勝●
☆|●56 岩田康 3着( 97)2.07.5|06/07/17マーキュC|2.07.4( 96)2着 55 安藤勝○
 |○57 内田博 1着(103)1.41.7|06/07/05スパーLC|1.43.1(---)7着 56 安藤勝●
☆|●56 武豊  2着(102)1.38.3|06/04/05マリーンC|1.38.2(103)1着 56 安藤勝○
 |○56 武豊  2着(102)2.15.1|06/02/22エンプレス|2.15.4( 98)4着 55 安藤勝●
☆|●58 武豊  2着(103)1.53.9|06/01/18TCK女王|1.53.8(101)1着 56 安藤勝○
--|----------------------------|------------------|----------------------------
 |●56 的場文 11着(---)2.08.5|05/12/15クイーン賞|1.54.7(103)1着 55 安藤勝○
 |●57 武豊  6着(---)1.41.6|05/07/06スパーLC|1.41.0( 97)3着 56 安藤勝○
☆|●56 武豊  3着( 96)1.39.4|05/06/01マリーンC|1.38.7(100)2着 55 安藤勝○
☆|●56 武豊  3着(102)2.15.3|05/02/09エンプレス|2.15.3(100)2着 55 安藤勝○
 |○57 武豊  1着(103)1.52.7|05/01/19TCK女王|1.53.7( 88)5着 55 安藤勝●
--|----------------------------|------------------|----------------------------
☆|○56 武豊  1着(103)1.53.5|04/12/15クイーン賞|1.53.6(100)2着 55 安藤勝●
☆|●57 武豊  2着(103)1.41.1|04/07/20スパーLC|1.41.0(101)1着 55 安藤勝○
☆|○56 武豊  2着(102)1.41.0|04/04/14マリーンC|1.41.1( 97)3着 54 安藤勝●
☆|○53 武豊  1着(103)2.16.7|04/02/26エンプレス|2.16.9(101)2着 53 安藤勝●
☆|○54 武豊  1着(103)1.53.1|04/01/21TCK女王|1.53.4( 96)2着 52 内田博●
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☆|○54 武幸  2着( 99)2.10.0|03/09/22サラチャレ|2.10.0( 99)3着 54 北村宏●
☆|○54 武幸  14着(---)1.50.9|03/03/22フラワーC|1.52.0(---)15着 54 北村宏●
----------------------------------------------------------------------------------
 両者ともに、直接対戦した場ではほとんど着外に沈むことがなかった。レマーズが5歳秋に若干スランプに陥り、グラッブが6歳秋に徐々に力尽きた面はあるが、隣接着順が11回13回というのは凄いし、着差が1秒以上開いたレースも非常に少ない。特に両者が始めてダートで見えた本格的なライバル関係を演じた4歳などは、5戦全て隣接着順で、5回の着差を合計しても僅か0.6秒、全て0.3秒以内の差に収まった。惜しむらくは、最後にグラッブがクイーン賞で一花咲かせていれば、古馬になってからの両者の成績が完全にタイになった、という程度であろうか。ただ、力尽きなかった*レマーズガールのお陰である程度タイに近くなったのだから、この辺りはレマーズに花を持たせてやるべき場面ではあったか。
 恐らくは、お互いの陣営ともに「またこいつか」と嫌になるような部分もあったとは思われるが、あくまで牝馬交流戦という舞台に拘って、これだけ好成績を長きに亘って積み上げられたのは、やはり馬の側でお互いを切磋琢磨するような部分があったのではないかと思わずにはいられない。牡馬だとこの手の関係で比較的早くに勝負付く例が多い気がするが、この辺りは牝馬ならではであったのだろうか。
 ありがとう、そしてごきげんよう、*グラッブユアハート。
 全ては、薔薇のために!
 
◆追記。
3歳の成績を計算してなかったので、修正しました。ご指摘かたじけなし。>天次郎さま
これが両方隣接着順というのは、もう言葉にならないっすね。
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という訳で、ブログ移転中。 

 という訳で、移転してまいりました。
 この記事より下は、。全て前のブログ@ちゃぶろから引っ越してきたものであります。そのため、色々デッドリンクなどが出てくるかもしれませんが、特に修正する気はございませんのでご了承ください。
 ともあれ、記事バックアップ&リストアもどうやら何とか、という感じなので、香港をチラ見しながらエントリ。しかし、あの瓶の負け方はちと凹んだなぁ。やはり調子が今ひとつ下がり目のところで出てしまったということか。勝てなければならんレースであったが。
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香港國際賽事(その2) 

 という訳で、距離の長い方をば。

◆このメンバーなら淀3200とかでも面白そうな、瓶。
12月10日沙田第3場 14:00発走 芝2400m
國泰航空どこの瓶やねん(G1)
総賞金HK$14,000,000 3歳上 定量(3歳121lb,4上126lb,牝4lb減)
馬枠 馬名          性齢斤量 騎手   戦勝 近走成績  厩舎     父
19Maraahel    馬力好  牡5 126R.ヒルズ  225 11526 Sir.スタウトGB Alzao
210Collier Hill  煤礦山  せ8 126マキオン  4414 23211 スインバンクIR ドクターデヴィアス
37Egerton     易亨通  牡5 126ムンドリー 162 14424 ラウGER     グルームダンサー
45Scorpion    天蠍   牡4 126ヘファナン 93 110休25 オブライエンIR モンジュー
58Saturn     土星   せ5 126ニコリッチ 444 休4442 ファウンズ   Marju
62Ouija Board   占卜   牝5 122デットーリ 2210 51213 ダンロップGB  Cape Cross
71Kastoria    希臘名城 牝5 122キネーン  126 41118 オックスIRE   Selkirk
83Shamdala    深得利  牝4 122スミヨン  156 14627 d.R-デュプレFR Grand Lodge
96Song of Wind  風之歌  牡3 121武幸四郎  103 21231 浅見秀一JPN   エルコンドルパサー
104Admire Main   至愛   牡3 121武豊    124 12休73 橋田満JPN    サンデーサイレンス
 個人的には、外国馬が2頭しか出ない国際招待レースと、地元馬が1頭しか出ない国際招待レースとどちらが良いかと言われれば、迷うことなく前者を選ぶ。こんなレースを作らないとロクに外国から馬が来ないというのであれば、香港を見習う必要は皆無だろう。
 しかし、どうやら*ウィジャボードも脚を気にしているとかいう話もあったりで、今年のシリーズは何か微妙に波乱含み。勿論、まともにJC分走ればこの馬に勝てるのはソングオブウインドくらいであろうけれど、若干ポカが出そうということであればその辺りの練り直しも必要となるか。そして、ユタカが硬軟2種類の逃げをアドマイヤメインで演じている辺りも読みを難しくさせるところ。前回ハイで負けたのだから今度はスローに落とす番ではあるが、それだと*ウィジャボードや Maraahel といった実力派がきっちりついてきたら怖い、ってのはあるだろう。そう考えると、やや平均よりのスローで脚を使わせたいところか。Collier Hill や Shamdala は余程遅くないと要らないし、Scorpion は香港の馬場は向くまい。で、ペースの上げ方次第では面白いのは相手なりに走る Egerton だろう。この馬もそう早い馬場は向かないかも知れないが、不気味さでは上回る。Kastoria はいかにも要らなさそうだけど、一応 Shamdala よりは短い所でのステイヤーと見立てるか。しかし地力やや不足とみて、ソング軸のトリオで、1,3,6,10のボックス、あとは10を軸に1,3,6へのトリオを買い足しておけば。

◆ドキッ、女だらけでカップがポロリ、となるか?
12月10日沙田第8場 17:00発走 芝2000m
國泰航空香港盃(一級賽)
総賞金HK$20,000,000 3歳上 定量(3歳123lb,4上126lb,3歳牝3lb,4上牝4lb減)
馬枠 馬名          性齢斤量 騎手   戦勝 近走成績  厩舎     父
12Vengeance of Rai爪皇凌雨 せ6 126デルペッシュ188 11休105 フェラーリス  Zabeel
28Viva Pataca   爆冷   せ4 126スミヨン  159 61休53 ムーア     Marju
37Growl      狂野之聲 せ4 126ウィリアムズ116 131132 ヘイズAUS    モンジュー
46Hello Pretty  終身美麗 せ5 126プレブル  126 54休11 A.クルーズ   Distorted Humor
512Art Trader   詩情畫意 せ5 126サンマルタン236 10休5118 ムーア     Arch
61High Intelligent高智慧  せ6 126ホワイト  376 休121084 サイズ     Anabaa
74Admire Moon   賞月   牡3 123武豊    106 47休13 松田博資JPN   エンドスウィープ
89Pride      自豪   牝6 122ルメール  258 11321 de.R-デュプFR  パントレセレブル
910Alexander Goldru歴山金駒 牝5 122マニング  3010 21233 ボルガーIRE   Gold Away
105Satwa Queen   神威天后 牝4 122デットーリ 114 2休125 de.ルアールFR  ムータティール
1111Dia de Valentino情人節  牝4 122福永祐一  143 3休333 角居勝彦JPN   サンデーサイレンス
123Musical Way   音樂感  牝4 122トーマス  245 13313 ヴェンデプーFR Gold Away
 去年折角 Vengeance of Rain が勝ったのだから、もうちょっと頭数が増えても良さそうな所ではあったが、Irridescence とかも出られなかったし香港も微妙に世代交代っぽいムードはあって、地元5頭はある程度致し方ないか。それでもやたら若い馬番を地元馬が占めてるのは、単純に遠征馬がことごとく牝馬中心であったため。とは言え、Pride と Alexander という名牝2頭なのだからなかなか良い感じではあるが。しかし、Pride は去年も取りこぼしてたりする辺りと、余りコンスタントな印象が無い部分もある。Alexander Goldrun は一昨年はローテが嵌った感があって、去年は欧州でフル稼働後ここではいいところがなく、今年もフル稼働後では聊か期待しづらい。ここは穴を狙いに行っても良い所ではあり、地元2番手レートの Viva Pataca に期待したい。打吡大賽・冠軍遮打盃を制したこの馬は、実に好配合。日本に転厩して関西できっちり鍛えられれば、本朝の中長距離でもG1を争える馬にはなるだろう。そのポテンシャルに賭けてみたい。そうなると、打吡2着の好調 Hello Pretty も十分手強いであろう。去年の勝ち馬 Vengeance はややローテが迷い含みでこれよりは下となるか。遠征の牡馬では Growl はマッキノン2着のローテはよいが、やや差のある2着で信頼性は疑問符。アドマイヤムーンはやや格上実績に不満が残る。謎のフランス馬 Musical Way はリディア・テシオ見る限りでは要らなさそうで、Satwa Queen もフレッシュながら前走それで完敗なら。デラデラ3着をお約束の固定で、2,4,8のアタマに1,7,9を2着で加えるフォーメでしょうかねぇ。或いはトリオで Pataca 軸の1,4,7,8,9,11くらいか。
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香港國際賽事(その1) 

 昨日は鯖飛びにて、出遅れ。

◆波乱含みの、新距離。
12月10日沙田第5場 15:10発走 芝1200m
國泰航空香港短途錦標(一級賽)
総賞金HK$12,000,000 3歳上 定量(126lb,牝4lb減)
馬枠 馬名          性齢斤量 騎手   戦勝 近走成績  厩舎     父
112Takeover Target 兼併目標 せ7 126フォード  2313 13721 ジャニアッAUS  Celtic Swing
24Desert Lord   大漠霸主 せ6 126カラン   407 22251 ライアンGB   Green Desert
314Red Dog     赤目駒  せ7 126ボウマン  3110 11310休4 プライドAUS   Brief Truce
47Meisho Bowler  名將球手 牡5 126福永祐一  277 142729 白井寿昭JPN   タイキシャトル
53Benbaun     班霸   せ5 126スペンサー 298 22215 ウォレスGB   Stravinsky
66Scintillation  燦惑   せ6 126サンマルタン3010 212休8 沈集成     デインヒル
72Silent Witness 精英大師 せ7 126コーツィー 2618 29休44 A.クルーズ   El Moxie
88Sunny Sing   新力升  せ4 126スミヨン  227 6休126 ムーア     Sri Pekan
91Natural Blitz  電光火力 せ6 126デルペッシュ3011 9休6133 D.クルーズ   Maroof
109Able Prince   歩歩勇  せ6 126ヌニェス  267 86休91 ムーア     Hurricane Sky
1113Down Town    紙醉金迷 せ4 126ドゥルーズ 176 11162 葉楚航     Scenic
125Absolute Champion  騏綵 せ5 126プレブル  234 541休1 ホール     Marauding
1310Billet Express 金岡盃  せ6 126ホワイト  309 6休8129 ムーア     Keltrice
1411She is池添なのに藤田小姐 牝6 122池添謙一  367 12218 鶴留明雄JPN   サクラバクシンオー
 ……などと出遅れていたら、何とプレドラッグテストで*テイクオーバーターゲットが引っ掛かったとかいうビッグなニュースが。いやぁ、ディープもプレテスト引っ掛かって凱旋門のゲート入れませんでしたとかだったら、叩かれぶりも今程度の比ではなかったと思われ、まぁ改めて不幸中の幸いだったっつーか。しかし、そーなっちゃうと、このレースガチで全然分からん。1200になったところで日本馬が勝負になるとは思われないし、実は去年のスプ以来未勝利の*サイレントウィットネスがオグリばりの復活……には、今ひとつフラグが立ち切ってない感もありて。地元馬で今シーズン勝ちがある馬を、上がり馬の Down Town 含めて一通り買ってみましょうか、的なボックス買いで様子を見る、みたいなレースになっちゃうのかなぁ。*ジョイフルウィナー辺りがこっち来てたら普通に買いやすかった気もするが。ところで、池添なのに藤田小姐、でふと思ったのだけど、アンドゥオールが香港でてたら、やっぱりアンカツが乗ってなくても「安藤全部」だったんでしょうかねぇ(←んなわけねぇだろ。

◆攻める口は多い、狸。
12月10日沙田第7場 16:20発走 芝1600m
國泰航空香港一哩錦標(一級賽)
総賞金HK$16,000,000 3歳上 定量(3歳122lb,4上126lb,3歳牝3lb,4上牝4lb減)
馬枠 馬名          性齢斤量 騎手   戦勝 近走成績  厩舎     父
17Bullish Luck  牛精福星 せ7 126プレブル  4511 11休136 A.クルーズ   ロイヤルアカデミー
212Ramonti     威滿蹄  牡4 126E.ボッティ 128 17211 ボッティITY   Martino Alonso
311Mustameet    妙得美  牡5 126マクダナー 197 11114 プレンダーガIR Sahm
42Joyful Winner  勝利飛駒 せ6 126スミヨン  239 33休910 ムーア     El Moxie
510Russian Pearl  金碧明珠 せ6 126サンマルタン268 994休9 A.クルーズ   ソヴィエトスター
65Armada     好利威  せ5 126ホワイト  87 11休41 サイズ     Tokway
713Linngari    凌駕力  牡4 126ショフィール147 休6124 ブラウンSAF   Indian Ridge
83Rebel Rebel   叛將   牡4 126プラド   215 51328 ダットローUSA  Revoque
98Bowman's Crossing 祝福  せ7 126モッセ   424 73休37 ファウンズ   ドルフィンストリー
104The Duke    星運爵士 せ7 126ドゥルーズ 539 15休722 ファウンズ   デインヒル
116Floral Pegasus 俊歡騰  牡4 126デットーリ 126 2休113 A.クルーズ   Fusaichi Pegasus
129Dave's Best   天仲之寶 せ6 126キネーン  368 11休51011 葉楚航     Bishop of Cashel
131Sir Ernesto   小武士  せ5 126コーツィー 245 34114 D.クルーズ   デインヒル
1414Dance in the Moo隨心起舞 牝5 122武豊    246 1休262 藤澤和雄JPN   サンデーサイレンス
 それこそ Linngari とかは短途でええやん、とドイツ競馬ヲチャーとしては思ったのだけれど、まぁやはり沙田のスプリントは魔窟ってのはそれだけ知れ渡っていたということか。ダンスインザムードはある程度警戒されたかのような外枠。個人的には、ここを勝てば「今年のダンムー、ダメジャーさえ出なければ不敗伝説」を作れるだけに、出来れば勝ってヲタ妄想を膨らませて欲しい所なのでありますが、どうやら馬体がガレ気味という情報なども伝わってくる辺りで、この馬にとって香港鬼門説、などと思われる辺りも。Armada の人気が上がってる一方で*ブリッシュラックがまだ乗り切れてないっぽい状態ではあるものの、ここで一気に世代交代というのも微妙ジャマイカと見て、ブリッシュの印を上げてみたい。地元では捻るなら良血 Floral Pegasus なんてのも悪くないか。Ramonti は結構このレース目指して意気が上がってきて面白そうではあるが(El Gran Senor=*トライマイベストってのもいい感じに面白配合だし、Marju は原居民で香港に縁あるし)、そもそもヴィットリオ……つーか欧州マイルのレベルがアジアに対してどうなんかなぁ。Mustameet はまだそれに比べると「上がり度」がこのレベルで足りない分、家賃高めな感も。Rebel Rebel にシルシを回すならば、恐らく地元馬の人気薄を狙った方が良いだろう。それこそ Dave's Best とか。
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桃太郎縁起 

 何か、教えて!gooの質問がやたらはてブで盛況なのが面白い。

 基本的には、桃太郎自体は中近世の巷間に於ける英雄譚みたいな部分があって、そういう意味では古代の吉備津彦との縁起ってのは直接的に見出すのは難しいのではないかなぁ、ってのは思うが、一通りこの辺りを知識として持っておくのは悪くないかなと。吉備津彦縁起で面白いのは、鬼とされる温羅が百済の王子という渡来伝説である。勿論、渡来人というのは5世紀以降雲霞のごとく日本に押し寄せる訳ですが、そんな中でこの百済渡来の人物が「まつろわぬ鬼神」として扱われ、しかも記紀神話からも除外されて風土記レベル以下でしか扱われていない辺り。この扱いの低さは、例えば任那由来とされる都怒我阿羅斯等(ツヌガアラシト)や新羅由来の天日槍(アメノヒボコ)という王族たちが記紀神話レベルで自発的に本朝に帰依する物語とある種の好対照を描いている。一方で、この「まつろわぬ」扱いにこそ、本朝と百済の親縁性、或いは百済渡来の時期の古さ(具体的に言えば、3世紀よりも前)が象徴されてるのかなぁとも。基本的に弥生以前の中華史書における「倭人」とは、対馬海峡以東の海の民を示すと思えばいいが、その倭人と比較的早い時代に混交した北アジア人として、この半島の謎めいた民族は定義されるのかもなと。
 という話はサテオキ、この「鬼」の両義性、などと話題が展開するが、もとより本朝における自然・風土の豊かさは、被征服の立場にある邪神にも、単純に破壊だけでなく生産に寄与するという性格付けを与えやすい部分がある。台風は家を壊し田を流すが、雨がなくては生きていけない。その辺りで最強の邪神であるスサノオに対して、一方でその扱いに矛盾するヒロイックなヤマタノオロチの逸話を残すバランス感覚が日本にはある。そのような角度でもうちょっと言及するならば、この鬼退治話とは、要するに「成人のためのイニシエーション」ではないか、と。要するに、鬼は単純に退治される存在ではなく、一方で桃太郎を「試し、育てる」という文脈の中にあると思われる。……などと書くと、桃太郎の話は縁起としてのベースは吉備津彦の神話にあるかも知れないが、むしろこれはヤマトタケルに近い、と言えるだろう。そういう点では、古代の熊襲征伐に託したテーマとほぼ同様なテーマを、おおよそ古事記神話などに触れることのなかった1000年後の巷間が同じように生成した、という辺りに悠久性を感じる所ではあるかな。まぁ、その上で恐らくこのストーリーのプロットにはある程度僧侶や禰宜の媒介により神話や説話からの補強がなされたには違いなく、そういう点では「宗教」が比較的一貫したスタイルで息づいていたからこそ一貫した物語が生まれている、には違いないか。
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香港を前に……2000というカテゴリと番組問題 

 香港人が月見のことを英語で Admire Moon と言う、などと勘違いしないといいが(挨拶)。

 日本競馬において、2000というのは、微妙な扱われ方の距離である。
 今夏「サマー2000シリーズ」と銘打たれたように、ローカルにおいては馬場の形態上の兼ね合いもあってアメリカのダ10F同様に花形の距離カテゴリとなるし、中央でも皐月賞・秋華賞・秋天というG1の舞台として扱われる距離ではあるが、やはり全体としては「短距離でも長距離でもない半端さ」をもって扱われている部分はある。例えばエリ女や宝塚は敢えて2200として争われているが、どちらも元々2000が取れる馬場で2200を開催しており、言わば「中距離であることを拒むため」の距離設定なのだろう。エリはともかく宝塚は阪神改装に伴って2400にしても良いのではと思われるくらいで。
 そういう中で、アドマイヤムーンの札幌記念→秋天→香港Cというローテは、「2000の王道」として唯一設定された隘路を辿る選択肢でもある。何故そのような隘路となっているかと言えば、日本の競馬体系は「2000で強い馬は、それ以上の距離で王道を争うべきだ」という信念を貫いているから、となるだろう。これは距離別重賞体系の中である種の矛盾であり、マイラーが特に1200や2000で高いパフォーマンスを要求されない(例えば*タイキシャトルがスプリンターズで飛んだことや、ハットトリックが秋天で凡走したことは彼らの評価に余り影響してない)のに対して、例えば秋天や皐月賞の勝ち馬は、旧八大競走というJRAの最高クラスのG1を制していても、それ単体で評価を受けづらい面はある。ネーハイシーザーやサクラチトセオーは確かに血統的なアドヴァンテージの少なさもあったかも知れないが、能力に対して明らかに不当な遇され方をしたように思われ、そういうのが「秋天だけ勝つ」ような馬へのイメージとしてはあるかと。言わば「マイラーとしてはスピードが証明されず、チャンピオンとしては強さが証明されない」と思われてる面があるのかも知れない。一方で、特に牡馬のチャンピオンにとっては、皐月賞に至るまでの鍛錬の舞台として2000は重要な距離であり、ディープインパクトのごときステイヤー(として完成した馬)ですら「2000の強さ」が一つのベースラインなのではないか、とも思われるのだが……。

 ただ、ある程度2F刻みで競走馬の専門性が存在するとするならば、2000mのカテゴリはスプリンター・マイラー・チャンピオンとともに立派な専門性を持つべき「中距離」であろうし、現実にこの距離カテゴリは、一時期の勢いを失いつつはあるものの、近年の欧州でもステータスを大きく上げたことは事実である。その上で、札幌記念→秋天→香港のローテは、バリエーションとしても興味深い。夏の札幌で小回りへの器用さと馬場依存でないスピードを争いつつ、秋天では一転大回りの馬場で選手権距離の強豪を迎え撃ち、香港ではアウェーの適応能力と欧州の中距離エキスパート相手の勝負と、距離が変わらない割には多彩な内容での戦いとなるのだから。その意味では、このローテも競走馬としての魅力を演出するものであり、この手合いが有馬に出ないことを嘆くべきではないのではないか。また、牝馬に関して言えば、そもそも現在の牝馬G1が長距離とマイルであるだけに、中距離馬に関してはある程度牡馬と対戦するリスクを冒しても自分の距離で戦う選択肢を取るなら、秋天と並んで香港Cは選択肢であろう。ただ、有馬に馬が集まらないことよりも嘆くべきは、
「現地に行かないとこの馬の馬券を香港で買えない」
ことである。例えばデラデラの3着付けの馬券とかは普通に握って愉しむほうが、単純にテレビでレースを見守るよりも面白いではないか、ってのはあるし、現実に有馬の売上が少々減ってもその分の埋め合わせには多少なりとも役に立つだろう。

 ところで、ヘタに日本でこの手のG1を自前で作ってしまうと、そこにまた10頭から頭数を集めなければならなくなり、その分他の路線の層を薄くしてしまう恐れがあるところを、香港でやってくれるお陰でせいぜいカップに2,3頭持って行かれてもさほど有馬やJCのレベルを落さずに済む、なんて部分は銘記すべきかと思われ。一方で、選手権路線について言えば、幸いなことに香港賽馬会がヴァーズを「サポートレース=格下」として扱ってくれているお陰で(まぁあんな馬場貸しをメインには出来ない罠)、日本の最強馬が取りに行くレースとはなっておらず、さほど有馬にとって脅威とはなっていない。そう考えると、香港國際と日本の番組は確かにある種のレッドオーシャン上にいるというのが現状と思われますが、一方で中距離に関しては、これがあるから日本で余計なG1を増やさなくて住む、という住み分け的な部分もあり、そういう点では香港に「蚕食されている」印象は字面ほどは無かったり。一方で、例えばマイルに関しては日本の方はシーズン終わりでやたら「狸CS→香港狸」がやり易い一方で、向こうは一旦仕上げてから遠征してまた戻る手間が掛かる分参戦しにくく、その辺りはむしろ香港が「一方的に来られる」という面で格下っぽくなってしまう部分はあり、忸怩たる所かも。逆にスプリントに関しては、日本がスプリンターズをズラしたことで「譲った」結果となり、そしてややスプリンターのローテが冬に向かって力点置きづらいことが香港での絶対的な不振に繋がる点で「やられてる」印象もあるのですが、まぁでも、最近スプリントのレベルはガチで落ちてるんで致し方ないかとも。

ちゃぶろ  /  tb: 0  /  cm: 0  /  △top

タニノをつけない思い入れ。 

 に関してはよしとしたいが、それにしても余りに一般名詞なものに対して冠名をつけずに来ると、今ひとつ馬名としてピンと来ないっつー部分はあって、むしろ「あぁ、やっぱり冠名って便利だよなぁ」という間違った方向への認識を助長してしまった感はあるのだが(笑)。

 基本的に1.33.1ってのはまたすげー銀河タイムが出たなぁと思いつつも馬場補正を考えたが、それにしてもホイップよりも時計1つってのはこの時期に2歳としてはそこそこ掛け値なしのタイムではあるか。まぁ直線が長くなった分スロー展開が増えてるとは思われるんで(ニュービギニングの新馬とか、2分8秒はねーだろ←追記:うそ。阪神2000なら内回りのままですた)、ややタイム出力の伸び白を使い切ってなかった印象の開幕週ではあったが、それでも、タニノウォッカとトンマちゃんの2頭に関しては、やはりこのタイムならば来年も間違いなく有力、とみても良いのだろうなぁと言う雰囲気。にしても、タニノギムレット、アドマイヤコジーン、マヤノトップガン、アグネスタキオンで1~4番人気というのは、なかなか内国産の多彩さという意味では趣深いレースであり、そのレースが内国産ワンツースリーで決まってくれたというのは、「サンデー後」の初G1としては比較的アンティシペイションを保たせてくれるような結果であったとは言えるだろう。
 そのタニノの配合は、最初母父*ルションだけ見てタニノルションの血統と勘違いして「えーと、祖母タニノターゲットだよね」とか言いそうになってしまうのだが(またルションもシスターも1年違いで両方桜花賞は出てるだけに記憶の中で区分けしづらい)、シラオキからトウショウに移ってシスタートウショウとか出してるラインでありますな。ちょっと遠いけど、*ルションは Nashua を抱えてるだけに*ブライアンズタイム的には悪くない相手。祖母のエナジートウショウはシスタートウショウの全姉で、まぁ80末~90前半の内国産良配合らしい、Hyperion を稼働させきった血脈で父の Graustark クロスとも呼応するという点もあり、まぁなかなか意欲的な配合にはなっていると思う。一方で、トンマの方は Woodman を母父に持ってくることで、単純な出力はやはり上がってる部分はあり、一方で曾祖母がフランス血脈が強いことで Caro の能力をサポート的に引き出す、という面はあるのかな。ただ、この系統にしては Princequillo や Ribot が弱いという点では、やはり奥行きは若干物足りない辺りで、まぁ仕上げ勝負的な所はあるか。ただ、桜花賞ならば何とか、という部分はあるし、3歳秋までは力一杯行ってもらいたい的な雰囲気。ハロースピードは微妙に Bailjumper が悪さするか。全体的な出力は高いけど、ムラるかな。長い目で煮崩れさせなければこの手合いは面白いと思うのだが。

◆で、追記だが。
 笠雄二郎氏のあのハッチャケっぷりは何だ(笑)。いや、元々牝馬ボレすることが多い人ではあるのだろうけど(川上さんとかも結構お気に入りなのではないか?)、何つーか愉しそうでいいなぁ。

◆デスノ2部~ザラストワード(違
 ファストフレンドの母(もういい。
 ネタバレとしては、まぁこのタイトルからは原作の終わり方を踏襲するということではあるだろうなと予想は付きやすかったのだけど、疑問としてはレムが名前書いたときに何故ヤツはわざわざぶっ倒れないといけなかったのかと。勿論、ノートの趣旨が「死神の寿命を延ばす」である以上、先勝ちなのは想像付くわけだが、それだったら「ビクともしてはいけない」筈ではないのか?しかし、わざわざ原作で微妙にコミカルさの出る父ちゃんに対してちょっと鹿賀丈史はカッコよすぎるなぁと思ったけど、要するにカッコよく描きたかったのねという辺りで、微妙にオヤジくささも残る展開ではあったのかも。一方で、スケバン刑事世代としては、暗闇指令が微妙にダメな人だったのがちょっとアレではありましたが(笑)。
 でも、あのエンディングを考えると、デスノ原作でニアメロを使って月を倒したってのはある意味正解だったんだなぁとしみじみと思う。その上で、月の強さがインフレして最後は死神大王と一騎討ちというジャンプ的展開(笑)にならなかったことも含めて、まぁ幸運な作品だったんでしょうな。
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