10« 1.2.3.4.5.6.7.8.9.10.11.12.13.14.15.16.17.18.19.20.21.22.23.24.25.26.27.28.29.30.»12

殿下執務室2.0 β1

  : 

有芝まはるが綴る、競馬話その他の雑談、そしてYet Another Amateur Photography。

別に着差基地な訳ではないが。 

 南センセイもこんな風に筆が滑っちゃうんだ。
今回の一戦は例えるなら、チャンピオンズリーグを予選最下位敗退したディナモキエフなんかが、国内リーグ戦で中位チームにガチガチディフェンシブな試合運びで1-0勝利、みたいな内容でしかないのだから。
 さて、そうは言ってもジャパンCが国際G1になってから15年のスパンで見てみると、ディープインパクトのつけた2馬身という着差は結構大きい部類に入り、大雨でぶっ千切った*タップダンスシチー以外では、ゼンノロブロイと*エルコンドルパサーしかこれを上回る着差をつけてはいない。因みに、G1を着差という観点で見る場合、ある程度千切られずにゴールできた馬が多いというのは「弱くても大負けしない」という意味でレベルが低いが、ディープからコンマ差で入線した馬は7頭。これも、15年間で上回るのはタップ、スペ、ロブロイ、テイオーの4回のみ。7頭というケース自体は結構多くて、*エルコンドルパサー、*ランド、*ピルサドスキーにジャングルポケットの年となるが、まぁこれらのJCをみれば、概ねそうレベルの低い年というのは見られない感じがする。あと、JCはどうしてもアウェーで力を出せない外国馬が多く出ることを考慮すれば、今年は日本馬中心で力を出し切れる馬が多いからコンマ差で入る馬も多くなりやすいし、スローも当然それを増やす。一方でSペースで2馬身は普通あれよあれよの逃げ切りでもない限りはHペースの2馬身より難しいのだから、まぁ「強いレース」には違いないだろう。逆に言えば、あれがウノゼロなら、結構ジャパンCの歴史には0.3-0くらいの試合が多いですよね、というお話かと。

 因みに、着差とコンマ差数という観点で今年の芝G1を見ると、概ねこんな感じ。まぁ距離が違うレースを比べてるということにもなるんで、若干無理あるんですが、ダービーとオークスだけ加えても退屈だし、ってことで。
競走  勝ち馬   着差 C差
==============================
高松:オレハマッテ クビ 16
桜花:キストゥヘヴ  3/4 7
皐月:メイショウサ  1/2 9
春天:ディープイン  3.5 2
N狸:ロジック   クビ 7
V狸:ダンスインザ 1.75 11
優牝:カワカミプリ  3/4 9
優駿:メイショウサ クビ 7
安田:ブリッシュラ  2.5 7
宝塚:ディープイン  4 3
スプ:テイクオーバ  2.5 14
秋華:カワカミプリ  1/2 8
菊花:ソングオブウ クビ 6
秋天:ダイワメジャ  1/2 7
エリ:カワカミプリ  1.5 8
狸C:ダイワメジャ クビ 9
JC:ディープイン  2 7
 これで行くと、ディープインパクトの今回のJCを着差で上回るのは自身の2回以外は外国馬が勝った安田記念とスプリンターズのみ、一方でコンマ差数で上回るのも自身の2回を除くと菊花賞と安田記念のみである。そういう観点からいくと、やはりこのレースは今年のG1の中ではかなり質の高いパフォーマンスであったとは言えるだろう。まぁ、勿論バラバラ入線ならばレベルが高いか、というのはありますし、叩き合いでギャラントな競馬ってのは今年のG1や歴代のJCにも幾らでもありますが、それでも今年のJCはそれぞれの馬が結構力を出せてる感はあったかな、とも(ハーツクライは残念だったが……)。
 畢竟、ディープのJCのパフォーマンスが物足りないと思えるのは、ディープと比べているからであり、ある意味「ディープが勝って当たり前」を前提として、その中で比較を付ける考え方である、とも言えるんだろう。それはそれである種の思考停止と言える競馬の見方であり、ある意味府中に集う俄かファンと大差ないとは思われるんですけどねぇ、とまで書いちゃうとやや煽りすぎ。まぁ単に、ゆたさんが言うように「スローでもディープは32秒台出す訳じゃない」、と言えば足りる話な気がするし、或いはディープはスローが相対的に苦手、という有芝がいつも言ってる話も、ディープはスローでは「そこまで強くない」ということになっちゃう訳で。

 その上で、今回のレースは比較的「唯我独尊」な後方一気というよりは、回顧でも書いたように、ある程度「相手を意識して」進めたレースであった。そういう意味ではこれまでのディープのイメージとは変わった競馬をしたと言えるものでもあり。で、恐らく今までディープを批判されていた向きというのは「何にも考えず、才能だけに任せて走るという、レースセンス的には大味すぎるキャラクター」にサラブレッドとしての完成度という面で欠点を抱えている点でもあったと思われる。少なくとも俺はそれがディープの欠点だと散々言ってた訳で。しかも、凱旋門で「レースセンスを動員しようとして失敗した」レースの後だっただけに、ああいう形で勝てた、というのは、確かに「守備的なサッカー」っぽい部分でもあるが、大きな勝利ではあったと思われる。逆に言えば、大味でもダメで、相手を意識して脚を測りコースを練って勝ってもダメなら、何やって勝てばええんかと(笑)。
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JC回顧……Simply Divine 

 ディープインパクトの勝利したレースとしては、比較的着差の少ないレースになった。
 これは、ペースがスローだったことも大きいが、あと一点は*ウィジャボードとハーツクライの動きにある程度以上目を配らせながら戦っていた部分(まぁ後者はケヤキ辺りで後退したのを確認した時点でスコープから外れたであろうが)も作用していたかもとは思う。そういう意味では春天のようなディープのキャラとしての「最高の走り」は出来なかったとも言えるかも知れないが、少なくとも後方待機した時点でディープを「気持ちよく動かす」ことは出来た、とは言えるのだろうし、また「飛ぶ」場所をユタカが制御したことによって、ある程度チャンピオンらしいレースとなった辺りで、これまでの勝利とは違った印象を持たせたところはあっただろう。「強い」とも「速い」とも違う、ある種の Divine さを感じさせた競馬であった。今日出てこなかった馬では、ダイワメジャーが図ったような抜け出しが機械的に出来るネーハイシーザー的なキャラを備えつつあるが、ダメジャーの距離適性が限界を示さなければ、この馬の器用さと今のディープの対戦がどのようになるかは、興味深いところではある。

 レースの駆け引きとしての分岐点は、3コーナーのケヤキ向こうで、*ウィジャボードに先んじてユキノサンロイヤルの外に張り付いた辺りだろうか。デットーリは自ら選んで内を取ったとコメントしたが、或いはあそこは「肉を切らせて」でも外を主張したほうが良かったかも知れない。ある程度デットーリの計算としてディープを先に行かせてこちらがマークする体勢に持ち込むのは、キングジョージにおける Electrocutionist で実践したものと似た対応ではあったのだろう。ただ、あそこでの加速性能こそがディープとハーツの最大の違いなのであり、言わばユタカにフリーハンドを与えてしまう結果となったのではないか。果たせるかな、ここでウィジャをディープから「剥がした」格好となるユキノ鞍上の勝春は「ディープのアシスト役は果たせた」などと、本朝の騎手としては余りにも明け透けすぎるコメント(苦笑)をブックで残していたのだが、要するにディープインパクトがどういう馬であるかについて、彼の方がデットーリよりよく知っていたということだろう。もっとも、デットーリが名手だったからこそ、逆に策に溺れるリスクもより高いのかも知れないが。
 そして、直線の入口で十分な脚色でメイショウサムソンを使いながら*ウィジャボードの行き場を塞いで見せた時点で、今年のジャパンCでディープインパクトを負かす可能性のある馬はいなくなっていたように思われる。強いて言えば、この段階で大きなチャンスを得たのは、そのメイショウサムソンであった。併せて抜かせない馬に、併せずに一気に抜く馬がわざわざ併せてきてくれたのである。メイショウサムソンが本調子ならば、これは大きなアドヴァンテージを与えるものだったに違いない。それを敢えて「やりに行った」のは、ユタカがこの一世代下のダービー馬が相手にならないと看做したからなのだろう。それはいかにも不遜ではあるが、過去2戦で垣間見られる調子落ちを想起すればそう的外れな判断では無かった。結果として、サムソンの方が避けるように内に刺さったのは、石橋守としてはなかなか辛い瞬間だったことであろう。或いは3冠対決として世代交代を目指せるかも知れなかったレースで、ここまでのワンサイドを喰らうとは。
 ドリームパスポートは、今年の秋のテーマを守って「併せずに一気に抜く馬」であろうとし続けたのだろう。前走はそれを狙ったら違う馬に並びかけられた訳だが、今度は「相四つで明らかに能力差で上回る」相手にそれをやらなければない状況で、結果2着。勿論、インを狙った辺りでギリギリの勝てるための仕掛けをやりに行ったのだが、それでもこの名馬との差を埋めるには、如何せん足りなかったのだろう。ナリタセンチュリーと同じような負け方でナリタよりも強いレースであり、それにしても愚直にスタイルを貫き通した結果として古馬初対戦でカルチェ賞馬を破ったのは見事としか言いようが無いし、ある意味ディープ以上に「日本競馬のレベル」を見せてくれた走りであっただろう。レーシングポストの回顧などを見ても、*ウィジャボードが調子落ちで敗れたという論調は存在せず、むしろ"Gallant"と褒めており、それに先着したことは大きな実績である。一方で、個人的には流石にもう伸び白がないと思っていたこの名牝の驚異的なタフネスには頭を下げざるを得ない。この牝馬が力を出し切ったという観点からすると、このジャパンCは明らかに Shirocco がウィジャに1馬身3/4差をつけたコロネーションCよりレベルが高く、あのレースでの Shirocco が125ならばこのレースのディープには着差とセクースアローワンスを各1ポンド加えた127が必要となるが、今までこの馬に関して強気を貫いてきたハンデキャッパーの匙加減がどう出るか。まぁ無難につければ125だけどね。レートの「屋根」としては、フサイチパンドラがエリ女の1着馬の得た113を超えるべきでないって辺りも、暗黙の条件としては存在するだろうし。

 ともあれ、これでディープインパクトは「2年間にわたり、春秋でG1を制した馬」として、シンボリルドルフに続く2頭目となった。この記録は日本競馬における最強馬のある種のメルクマールといえるものであり、シンザンですら達成していない(当時の宝塚記念では、参考記録程度であろう。実際シンザン「5冠馬」なんだし)。まぁ天皇賞勝ち抜け制の時代の場合は「物理的に難しい」ってのもあるのだが、シービーやブライアンのように3冠を取っても翌年に故障しては達成できない訳で、古今問わず相応の壁の大きさはあるだろう。近年では、*タイキシャトルは3歳春にG1出走がなく、スペシャルウィークは3歳秋を取り損ね、*エルコンドルパサーは4歳秋にG1をとる前に引退してしまったし、メジロドーベルは4歳の春に牝馬G1が無かった。テイエムオペラオーは4歳5歳で変則的にその記録を狙ったものの、5歳秋には無念の敗退を喫しているし、更に変則で3歳秋~5歳春のメジロマックイーンは秋天の降着とダイユウサクの激走により止められている。因みにダートのアドマイヤドンはあれだけ勝ってても03年春が穴で3シーズンどまり。蓋し、この事績がいかに偉業であるか、は銘記されるべきであろう。
 一方、3歳春からと4歳秋までで「やるべきことを果たして」引退するのは、ある種の競走馬としての理想である。概ね、このスパンで偉大な活躍を果たした馬がその後に残した課題を回収しようとすると、なかなか厳しい結果を得ることが多い。テンポイントの悲劇は言うまでもなく、ミスターシービーはシンボリルドルフに屈服させられ、そのルドルフは格下の北米G1で故障し、ナリタブライアンは阪神大賞典で輝くも昨秋の屈辱をG1で晴らせずに幕を閉じ、*グラスワンダーは太ってしまった。ディープインパクトも「やり残し」としては「凱旋門で着順を得られなかった」ってのはなかなかに大きい訳だが、限られた現役生活を思えばそれを悔いても致し方ない部分はある。まぁ、凱旋門のゲートに入って競馬が出来た時点で、同じ時点でのルドルフにとってのやり残しよりは小さかった、とは言えなくも無いだろう。
 ただ、この馬の物語をシンザンに並び立つものとして残すには、あくまで勝利で終わらなければならない。
 レースを制したユタカの表情には、まだ十分な安堵感や達成感があった訳ではなかった、と思う。それはある意味、サッカーのホーム&アウェーの決勝戦で1試合目の90分を勝利で終えただけであるというのに近い意識であろう。そしてジャパンCと有馬のどちらがこの馬にとって「アウェー」であるかと言えば、恐らく後者に間違いない。現実に昨年敗れた舞台でもある。ドローの存在しない競馬の世界で、最後の戦いにあたっていかにJCで見せた Divine さを維持して「最高の走り」を見せるか、そのテーマこそがディープインパクト最後の挑戦である。

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ジャパンC……「Flyer」ではなく、「英雄」として。 

11月26日5回東京8日11R 15:20発走 芝2400m
第26回ジャパンカップ(GI)
総賞金476000000円 3歳上 定量(3歳55kg,4上57kg,牝2kg減)
有枠馬 馬名      性齢斤量 騎手   戦勝 近走成績  厩舎     前売 父
▲11Heart's Cry    牡5 57 ルメール  185 11休3休 橋口弘次郎   5.9 Sunday Silence
△22Swift Current   牡5 57 横山典弘  256 休1442 森秀行     37.1 Sunday Silence
:33Ouija Board    牝5 55 デットーリ 2110 15121 ダンロップGB  7.6 Cape Cross
:44Yukino Sun Royal 牡9 57 田中勝春  698 1413914 増沢末夫    130 Sunday Silence
:55Tosen Shana O   牡3 55 後藤浩輝  122 592116 森秀行     112 Sunday Silence
◎66Deep Impact    牡4 57 武豊    1210 111休失 池江泰郎    1.6 Sunday Silence
○67Dream Passport  牡3 55 岩田康誠  113 23休12 松田博資    11.0 FUJI KISEKI
:78Fusaichi Pandora 牝3 53 福永祐一  113 2休332 白井寿昭    38.2 Sunday Silence
:79Freedonia     牝4 55 ジレ    73 21142 ハモンドFR   63.9 Selkirk
△810Cosmo Bulk    牡5 57 五十嵐冬樹 268 8休224 岡田総帥BRF   24.5 Zagreb
:811Meisho Samson   牡3 55 石橋守   136 11休24 瀬戸口勉    12.0 Opera House
 既に散々MARIUSさま辺りが指摘している通り、今年の欧州古馬G1における小頭数の傾向は、あたかも当然のごとくこのレースにおいても引き継がれた訳である。そしてある意味、それこそが、ジャパンCというレースが欧州古馬G1戦線におけるチャンピオンシップの延長線上にあることの証左であり、むしろ今年に関しては「枯れ木も山の賑わい」にならなかったことを本朝の競馬は矜持とすべきであろう。勿論このような傾向が毎年続くならばそれは世界の芝競馬全般にとって決して宜しくは無いのだが、この手の戦線は常に流動的であると楽観視するほうが現実的であるとも思われるし。
 その上で、ディープインパクトとハーツクライが無事にこのジャパンCという舞台に「帰ってきた」ことは何よりも喜ばしいことである。海外の大レースで好走してレートを上げた馬が帰国してその格を示すことが、原則としてクラシフィケーション・システムにおける競馬国の格を決定する。折角好レートを出してもそれを「持ち帰れない」と、その国の「数字」になりづらいのである。そういう意味ではシーザリオや*エルコンドルパサーは確かに賞賛すべき結果を出したが、「日本競馬」という文脈においては道半ばであったのが惜しまれた所である。余談ながら、ディープは凱旋門で失格したが、レートの基準という意味ではあのレースのレートを支えた存在となっていたという事実は残り続ける。その意味で、自らの125が妥当であることは、あのレースで示してきているのだ。

 前置きが長くなったが、レースについて。
 ディープ、ハーツと*ウィジャボードの3強に近い様相をオッズは示している。その上で、ディープがやや売れすぎているような3強の図式ではあるが、ローテーションを考えればそれは左程失当とも思われない。やはりハーツは使われなさ過ぎているし、ウィジャは使われ過ぎている。今年に入って3度目というハーツクライのローテは、この馬が7歳か8歳であれば、まぁそういう使われ方はありかなぁとは思われるものの、5歳馬ならば「能力を維持する」という文脈ではもう少しレースがあったほうが良かったのかも知れない。無論、4歳5歳におけるこの馬のフル稼働振りを考えれば、ある程度の休みは必要であるが、レースの中における錬度というものを思うに、やや老成しすぎた部分もあって、いささか消極性という点で疑義が残る所でもある。一方、ローテの「手堅さ」と「数」でカルチェ賞を獲った*ウィジャボードではあるが、シーズンの初めと終わりの両方にアジア遠征というのは、やはり胃が重たくなる部分はどうしてもあるだろう。それでもBC(しかもチャーチルのBC)で破綻せずに勝ちきったのは偉いとしか言いようが無いのだが、このレースに更に余力を求めるとなると厳しいには違いない。確かにむしろ牝馬のほうがこの手の消耗戦に強いというのはあるが、JC外国馬の「前年を上回らない法則」にキレイに嵌りそうにも見える。半端な印を打つには魅力的な馬が多過ぎるだけに、こちらは消すべきだろう。ハーツクライはホームでもあるし、ルメールにも敬意を表する部分もあり、一応印は残そう。
 そして、ハーツクライに印を残すということは、メイショウサムソンを切る、という判断ゆえでもある。この馬は、ある意味MAX能力を出せるならば、ハーツクライにとって非常に厄介な存在と言えるだろう。器用に振舞えるし、その上で並んだら負かされないという強さがあり、この手の相手はサンデー産駒全体としてなかなか不得手ではないかということもあって。ただ、この馬はある意味前年の3冠馬以上に「3冠に全てを賭ける」つもりで菊に臨んだのではないか。その上で敗れたという辺りの反動というのは見ておくべきかも知れない。確かに使って良くなるタイプであるし左程ステイヤータイプでない故に距離も災いしたかも知れないが、それでもドリームパスポオーよりそう配合的に何枚も距離適性が劣るとも思われないならば、あの着順はむしろ調子の不順を見るべきと思われる。ここで目処がたたなければ有馬はすっぱり諦めて翌年に再起をかけるくらいのレースとなるのではないか。そのドリームパスポートはダービーで今ひとつなレースだったのが気になるが、それを措いてもレース捌きに関してのレベルが秋になって向上している感があり、ヤネが替ってもその辺りが馬の中で変わらない辺りが好感であり、「安定性」という意味ではメンバー強化したこのレースにおいても左程ダウンはしないのだろう。ならば、「2着の可能性が最も高い」という意味で鉄板の○とすべきか。ただ、ドリームパスポートも3歳で古馬初挑戦なだけに、そういう意味ではハーツかディープのいずれかが期待はずれとなっても、2着を取り損ねる場面もあるかも……という辺りで、天皇賞の最先着2頭に印は残しておくべきであろう。単純に天皇賞の着順とヤネの2着との相性を考えればスウィフトカレントの方が上回るが、より距離の長いオールカマーで2着した辺りでこの距離での再逆転の目もコスモバルクにはあり、この両者に甲乙はほぼ付かないと見る。

 *フリードニアの「曳き運動のみで調整する欧州牝馬」というステータスは、83年の勝ち馬*スタネーラを想起させる。まぁ向こうは(当時は今より全然レベルが低い)愛チャンピオンSを勝ってた訳だが。因みにこのレースは1~5番人気全部外国馬という状況で10番人気の天皇賞馬キョウエイプロミスが競走馬生命を賭してアタマ差に粘ったレースであったが、そこから時代は変わったのだな、という辺りの感慨を胸に見届けるべきか(とまで書いて勝たれたらどーするよ、ってのはあるがw)。因みにフサイチパンドラ同様の Sex Appeal 系で、配合はまずまず。ローテの取り方も悪くは無い。あとユキノサンロイヤルの出走に関しては、雪つながりで97年のスノーエンデバーを思い出さずにはいられない。あの時あの馬が「こんな成績でJC登録した」ってカドですげー叩かれてて、個人的にはいたく納得がいかなくてネットで当り散らしてた思い出が懐かしいが、どう考えてもスノーエンデバーの方がマシな成績ってのは凄いと思う。逆に、そういうのが未だ残ってる辺りは面白いかな、なんてことも。
 またいい加減余談が長くなるので閑話休題とするが。
 ある意味、「余裕」を持たされすぎていたのが今までのディープインパクトという部分はあるが、そういう意味ではかなり「余裕の無い」所に立たされた状態でレースに臨むのが今回のジャパンC、ということになるのだろう。ただ、その上で、本当の意味で「挑戦」するという立場の中で闘う、というのは、ある意味新鮮な経験である。その意味では、ディープにとっての「最後の引き出し」を開けるレースであり、「最も勝たなければならない」レースであり、そしてこの中で誰よりも勝利を渇望しないといけないのがディープインパクトであろう。そしてそれは、有馬をゴールとする時点で、シンザンという競馬史上最も揺ぎ無い「物語」に並び立つための挑戦、でもある。守りであると同時に、攻める局面。そこに掛ける志という意味では、引退が決まったことがモチヴェーションを下げるというのは有り得ないし、また許されない。その「志」によって、これまでディープインパクトが実現し切れなかったものを見せて欲しい、そしてその余力があることを信じたい、というのが、このレースに関する思いである。そして、それが叶ったならば、ディープインパクトは「天真爛漫なフライアー」ではないものとなるであろう。それは、ユタカ自らが提示した言葉、すなわち「英雄」である。

 武豊よ、遂にこの馬は「英雄」となる機会を得たのだ。
 あなたは、それを達成しないといけない。

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パート1国における降格の事例 

 当然、パート1国になれば重賞の昇格・降格をレート基準で行う、という話になる訳ですが、実際どんなもんだろうと思いながらも降格になるような重賞はレーティングが公開されない馬も多いのでやや調べづらい。ただ、そこはアウスグライヒの本場ドイツがあって、過去のドイツ調教馬程度ならばカバーできる、ということで、ドイツで最近降格になったレースを調べて、クラシフィケーション・レートを調べてみたところ。



 という訳で、登場していただいたのはババリアン・クラシックとドイツ・セントレジャーで、いずれもG2→G3の降格。赤がG2時代で緑がG3時代、という感じで、1~4着馬のその年のGAGとその平均(=クラシフィケーション・レート)と、過去4,5年の平均、という感じの表となります。ババリアンもミュラー・ブロート時代には Samum とか勝ってるんだけどねぇなどと軽い感慨に浸りつつ、アレっと思う部分もあって、それは
「ババリアンが格下げしてる時のレートに、明らかにセントレジャーが低いのに降格してない」
という事実である。そもそも、この降格した年の勝ち馬も後のインチキ年度代表馬の Ransom o'War であってそんなにレートは低くないし、むしろ落とすならば前年の Belcore の年であって然るべき。それでもまぁ、過去何年の平均で取れば、という話もあるかも知れないが、それを比較してもセントレジャーより明らかに高いババリアンが落ちているという事実は残るであろう。要するに、この辺りの降格のルールってのは必ずしもデジタルなものである必要性は無い、ということだろうか。何故にこの年のセントレジャーが落ちなかったかってのは結構不思議で、というのは単にクラシックの権威というならば、次の年に落ちてることが説明付かない。或いは、興行的にG2の賞金を用意できなかったからか?などという予断も出来てしまうし、う~ん、よく分からん、と言った所ではあります。
 この辺りは、ICSCはちゃんとガイドラインを用意してるのか?ってのはあります。そもそもパート2国に課しているG1=115、G2=110なんて明らかに死文としか思われないような競馬国はパート1の色んな国見てると結構あるってのは、ちょっと海外競馬に関心もたれてる人なら周知の所ではありましょうが、それにしてもな、と。あと、一旦パート1になっちゃうと、この程度のレートまで落ちない限りはG3に落ちない、みたいなことを思うと、そういう「ギルド」に入ることである程度得られる利権みたいなのはあって、まぁその辺りがJRAが必死こいてた背景でもあるのかなと思うと、山野長老辺りが指摘するほどグレードの運用は厳しくないままで推移するのかも。ただ、ボスラさまのところで書かれてるように外国馬主への開放について結構なプレッシャーが掛かってるようで、その辺りで逆に進境が無いようだとICSCその他の団体がそれこそ「融通無碍な」運用でイジメに掛かる可能性もあるかなぁと思われ、なかなかこの手のギルドもブラックな悪寒はあり、などと電波を飛ばしてみたりする訳です(あくまで電波なんで、あんまり鵜呑みにしないように)。
 まぁ、降格とか昇格っても、そんなもんよ、というお話。本日もオチは無い。

◆と、書いてみたものの。
 フェデリコ先生が色々ブックで追記されているので、この記事とはちょっと事情が異なるという話なのかも。という訳で、12/2-3のブック週報には、目を通しておいて下され。
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ラブベリとキャラのバランス 

たまには、夫婦の会話だけで淡々と。

有「ラブベリのDS版が売れてるらしいね」
麻「そうみたいね」」
有「しかしどうせだったらWiiで見たかったな。如何にもWii向きだと思う」
麻「でもWiiいくならもっとデータも増やさないとね」
有「そういうもんかねぇ」
麻「過去何年分の服を全部選べて、あとキャラも増やしたりして」
有「DSではチョイ悪が加わったが、あとはやっぱ志摩子さんみたいな子が欲しいな」
麻「あー、それはいいねぇ&heart;」
有「んー、でもアレだなぁ、志摩子さんみたいなのが出ると……」
麻「なに?」
有「いや、女の子がその志摩子さんキャラの取り合いになって血を見るかも知れん」
麻「そうだねぇ。女の子はやっぱりおしとやかな子が好きだもんね」
有「プリキュアとかも白人気が子どもには高かったという話も聞いたことが」
麻「長い髪の子も人気あるしね」
有「そういう意味ではゲームシステムを壊しかねん、諸刃の剣だ」
麻「あと、女の子はキャラの取り合いは結構譲れないものがあるよね~」
有「う~む、そういうものなのか。じゃぁ、セラムンとかはどうだったんだろう」
麻「いやぁ、あれは普通にうさ子が1番人気だったんじゃないかな」
有「そういう意味では、あれはキャラバランスが優れていた作品だったんだねぇ」
麻「そうそう」
有「大きいお兄さんのストライクゾーン的には随分分散するがw」
麻「まぁラブベリはキモヲタが入りづらいのが良いかも」

という訳で、なかなかゲームバランスってのも相応の工夫の上になされてるのだな、というお話。
オチは全く無い。

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パート1昇格の感慨 

 基本的に、有芝のスタンスとしては、「パート1なんて飾りですよ。エロい人には(ry」という話から変わるところは無い。JRAのサイトにおけるパート1の意義なる御託についても
(1)  日本産馬が国内で活躍することによって、その馬とその血統は広く国際的な評価を得ることができるようになります(日本産馬の国際的評価向上)。
(2)  日本の国際交流競走に参戦する外国調教馬にとっても賞金のみならずステータスの面でも国際的評価が得られることから、より優良な外国調教馬の出走が促進されますので、日本の競馬の質をより一層高めることができます(日本の競馬の一層のレベルアップ)。
(3)  日本の競馬は世界に通用する第一級のスポーツ・エンターテイメントとしての評価が確固たるものとなり、良好なブランドイメージの確立を通じて国内的な競馬の振興を図れます(ブランドイメージの向上)。
 普通に寝言だろ、これ。
 国内の活躍だけでそこそこの評価を得ていたってのはもう既に過去数年から存在している趨勢であり、だからこそローゼン閣下とかもフランスが買ってくれる訳であるし、サイレンススズカもアメリカが欲しがってたなんて話が出てたのは既に8年も前のことである。ある意味社台が渋りすぎているだけの話で、そんな状況ですらシャトルでバブルガムフェローやタヤスツヨシが自力で評価を上げているのが現状であって、別にICSCの格付けの助けなど要るのだろうか、なんてことも思う。
 あと、どー考えてもパート1の評価があるからと言って日本に来る馬がドカスカ増えるかというと、んなもん無理に決まってる。例えばある程度レベルが低く、欧州馬から見たら草刈場的に見える北米芝競馬ですら、基本的には大陸越えて「遠征する」馬はさほど多くはなく、代わりに多いのは「転厩する」馬である。その上で、現在のルールは転厩を制限しているのだから(これはこれで一つの見識)、そんなに現下の状況が変わるものかは、と繰り返しておこう。
 そして、国内的にブランドイメージが向上するとか言って、少なくともこれまで「海外競馬を意識する程度に国内競馬を好きになった人」たちが、日本が二流の競馬国だからという理由で競馬ファン辞めたか?ってのはある。これも結局、海外で日本馬が得る着順の方が余程大事だろう。そういう意味では、ディープの失格は痛恨事ではあったのだが。
 一方で、これはどうだろう。
(4) これらのことにより、日本産馬の国際競争力が高まり、近隣アジア諸国を中心に日本産馬輸入の機運を高め、輸出を促進することができます(日本産馬の輸出促進)。
 それは、微妙かも知れない。
 仮にアジア、つーか香港と韓国、シンガポールに馬が売れるとして、その頭数がどれくらいか、ちょっとな……という思いはある。明らかに、それは1000頭なんてオーダーである訳ではなく、せいぜい100か200くらいではないか。まぁそれでも少なからず商売としては良い話かも知れないが、それらの馬につく値札まで考えると、本当にそれが日本の競馬を救う福音になるのか、地方競馬のあと2つ3つが潰れても大丈夫というオーダーにはなり得ないのではないか、と思うと、さほど大きな話でも無さそうにも。

 と、散々腐したものの、感慨が無い、って訳では無い。
 ある意味、「国際化」の一つのゴールには違いないのだろう。日本の競馬は世界とどう向き合うか、という部分に関して、長いこと外圧もあったし多くの課題をこなしてきて、その中で血を流した部分も少なからずある。そして、そのような中で多くのアイデアが生まれたり、数多くの努力がなされて来たからこそ、内国産の馬を同じ年に2頭出して、キングジョージと凱旋門でそれぞれ3着に入線させつつ、その1クラス下の父内国産馬でメルボルンCを取るなどという離れ業が出来るようになった訳である。勿論、そこに至るに*サンデーサイレンスに依存しすぎた部分はあるが、しかしその地金に対して投じた知恵の対価とも言えるだろう。そういった中でパート1入りを迎えられたのは幸いである、と思う。
 記憶に上るのは9年前の旧3歳戦から旧4歳の早春にかけて、あの世代は*グラスワンダーを筆頭に*マイネルラヴや*アグネスワールド、*ロードアックスといった手合いに重賞を蹂躙され、更には*エルコンドルパサーまで出てくるという具合で、一方で古馬にも*タイキシャトルという圧倒的な存在が現れる中で、まさに「外国産馬の時代」の大浪に呑み込まれるのではないか、という状況があった。しかし、内国産馬は「終わって」はいなかった。スペシャルウィークとセイウンスカイ、そしてキングヘイローがクラシックを締めて、古馬になってもフランスに転向して凱旋門2着となった*エルコンドルパサーに負けず劣らぬ存在感をスペシャルウィークが示す一方で、やがて無敵王者としてテイエムオペラオーが君臨するに至り、内国産の名馬もがっぷり4つでドラマを作れることを証明した。結果として、中央競馬のレベルで、「国際化」による植民地化は食いとどめられて、現在に至ったのである。そしてその上で、「世界に通用する」という点でも一定のレベルを確保して。

 それが、我々の「得たもの」であった。
 そして、我々が「失ったもの」も多い。アングロアラブ、公営競馬、多くの失われた生産者、そして*サンデーサイレンス登場前夜にターフを彩った数々の名馬は後継を残すことなく余生を送り(送れなかった者も!)、今も厳しい競争は多くの引退名馬を繁殖としての機会から遠ざけている。勿論、全てが失われるよりはマシ、なのであったろう。しかし、これから、未だに続く「国際化」の要求の中で、恐らく我々に必要なのは、「失われたもの」のなかにある競馬の面白さ、楽しさを、ある程度時間が掛かってもいいから、いかにして取り戻し、このスポーツの魅力を高めていくか、という部分にあるのかも知れない。そんなことを考えながら、ある種の時代の区切りを感じるのだった。

◆んー、何だか。
 安いこと書いてるなぁ >俺
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コメ長すぎと怒られたので。 

 先のディープ失格エントリに対するわむのコメントへの返答をば。
少なくとも、「飛散した具体的日時」や「当該物質の自然界においての残留係数」みたいなデータを並べればより鎮火しやすかったとは思いますよ。
 「具体的な日付」に関してはもう9/21~9/25というのが出ているのだから、そっから何時何分何秒までがさして重要な情報とも思われないですし、残留係数に関して言えば、生体で消化もされず水洗いなども特に行われない条件で揮発性の無いその手の薬物がたかだか1週間で自然に分解されると考える方が無理があるかと。その上で、閾値無しのゼロサムで測定した結果ポジティヴということであれば(この手の測定の精度はナメられない、という話もある)、要するに、只管「下みて5日の間に、寝藁が完全に入れ替わってしまわない可能性があるか」つー問題に絞られるのではということでしょう。

 ともあれ、この件どっちかというと「ヒューマンエラー」と「発生した事象」について分けて考えた方が良いと思われ。
 そのうち、前者に関しては「池江郎師が禁止薬物と認識していなかった」という条件があり(これは真とする)、なおかつ「日本から派遣された獣医には禁止薬物という認識があったが、検知する閾値についての認識が甘かった」程度の条件さえあれば、ヒューマンエラーの発生する条件は「あり」としか言えないような気がします。どうも今回は獣医のコメントが無いのがそういう点で腑に落ちない面としてあるのですが、一応会見では「追って処分を決める」という話が出ていたので、そういう言質は取れてたのでしょう程度は推測できるかと。その上で、今回は池江郎師の処分ばかりがクローズアップされたことによって、こちらのボーンヘッドが過剰に目立つ形となっているのでしょうし、その辺りは確かに「余計に汚名を被っちゃってる」印象はあるかな、というところかなと。ただ、いずれにせよ「ヒューマンエラーが起きている」と看做された時点において
「寝藁に薬物が混じる可能性を(ゼロサム的に)排除できなかった」
という管理責任上の事実というのは出てくる訳で、まぁそれに対する処分とはなったのかなと。一方で、「着順取消の上で調教師への罰金15000EUR・その他に出走制限等は特になし」ってのが「どの程度重いのか」という辺りの感覚に関して色んな捉え方があって、それと事象の関連である程度のgdgdがあるようにも見受けられますな。
 その上で、ヒューマンエラーがあるという状況で、世上で散々疑われているのは「発生した事象」の感覚的な荒唐無稽さなんでは?ただ、それに関しては当のギャロや池江郎師ですら「可能性」という言葉を使っており、断言はしてないのですよね。そもそも、会見でもあるとおり件の薬物が「現地医師の処方箋を貰って」入手しないとイカンものならば、9/26以降に投薬するブツを入手することについて調査するのはその気になればさして難しいこととも思われず、調べた上でそれを入手してた可能性が消えたと考える方が自然ですよね。詰まるところ、他にも色々そういうモロモロの可能性を消去法的に潰しまくった結果として、「可能性」として残ったのが寝藁の件くらいだった、という話になるんではとも。

 ただ思うのは、これディープの陣営から見たら恐らくは3着もシンガリも同じ的な意識があったからある程度着順が取り消されることに従容としてた部分は多分あって、もし1着でこの件が露見してたらもっと強硬な態度を取ってたでしょうし勿論上訴その他も含めてこの馬が現役である間にケリがつくような問題ではなくなっていたでしょうねと。そして、そのような場合にはもっと色々情報や検証するネタの精度も上がったと思われるのですが、一方で今回ある程度そういうレベルになるまで「戦いきらなかったこと」に関して気掛かりが残る人はいるだろうなぁ、ってことは思ったりします。まぁ世間的には「3着と失格は違うだろう」の方が常識的ではある訳ですが、そんな常識が通用しないくらいには陣営はあのレースで「勝ちに行ってた」に違いないでしょうし。
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総額5000万ドルのスーパー・ブリーダーズC。 

 ここんところ、トロさまもサイトで触れられているように有馬JC論的なものがまた見受けられる季節になってきた訳だが、基本的に思うのは、現在の国際レースというのはある意味過当競争のレッドオーシャン化している、ということである。
 例えば、現在のジャパンCに欠けているのはある種のホスピタリティであると思うが、それを改善したところでブリーダーズCや香港國際との競合というのは避けがたい部分はあるし、春に回ったら回ったでドバイとの競合はある訳だ。要するに、国際レースは現在、サラブレッドに可能なローテーションに対して多すぎる、というほかはない。そして、大体が年に3回以上大陸を越えるような戦いが出来ない以上は、レーシングシリーズというのもなかなか簡単ではないだろう。つまり、サラブレッドの国際レースを「F1方式」で管理する手法は破綻するのが必然である。

 そんな中でサラブレッドの世界的な競争の世界において異常なのは、世界選手権の不在であろう。もっとも現在はブリーダーズCが存在する。今年の*ウィジャボードにカルチェ賞をくれてやったのも、ある意味「世界選手権」としてのブリーダーズCへの敬意でもあったのだろう。あの賞はどうやら「凱旋門賞とBCのどれかを勝った欧州馬の中で、年間の成績が最も優秀なもの」くらいで落ち着くと思われるだけに。ただ、ブリーダーズCが世界選手権を名乗るのであれば、アメリカでの固定開催は明らかに異常である。少なくとも野球ほどに興行と歴史とレベルの各側面でアメリカが抜群なスポーツジャンルでは無い以上は、世界選手権は諸国の持ち回りで開催されないといけない。要するに、現在の国際レースに必要なものは、「ブリーダーズCの世界持ち回り開催への変更と、それに伴う世界的な番組改編」に尽きるだろう。ある程度生産が国際化されている中で、馬産ビジネスをベースとする文脈でもある程度必要性の上がっている「統一されたチャンピオンレース」を今一度整備するという要求はこれからも上がっていくのではなかろうかと思うし、そういう意味では、この方向に向かう機運もあるにはあるのだろう。

 さて、思考実験としてそういうレースを企画してみると、まずは持ちまわり方。これは、基本的に賞金を出資する国別主催者を募集して、それらの国を巡回するようなイメージで良いかと思う。現行だと欧州からはドイツ・イタリアはちょっとそこまで余裕が無いが英仏愛は問題ないだろう。そしてアジアではシンガポールは無理目だが日本・香港とオーストラリア・ドバイは確実にOK。それに北米の2カ国を加えてまずは9カ国スタートで良い。原則大陸持ち回りで、オーストラリアかドバイのどちらかをアメリカ扱いすれば数合わせ的にも良い感じとなる。欧州の場合、当面はオールウェザーのある競馬場と2場同日開催とすれば、ダートも何とか。
 続いてレース数だが、基本的にこれは現行BCの線で良いと思うが、問題は2歳戦であろう。基本的に北半球古馬にとってのベストシーズンである秋の開催が予想されるが、その中で世代限定戦を行うのは、出産シーズンの異なる馬の場合にはどうしてもUAEダービー的な無理は出てくるし、また2歳で輸送というのもなかなか可哀相な部分もある。やはり2歳戦は原則的に除外であろう。ただ、開催国が決められるオプションレースを1つ作ることで例えば2歳戦や長距離といったジャンルを補充する、というのは可能ではないかな、と思う。
 そして開催時期。これも現行BCベースで、或いは少し遅らせるほうが良いと思う。ただ、余り遅らせても欧州馬の間が開きすぎるので、まぁ日本の現行エリザベス女王杯の週辺りになるような調整でよいのではないか。これだとコックスプレートの2週先で、凱旋門からは中5週と、どちらからも出るには手頃な時期。10F路線も英愛チャンピオンSを少し繰り上げればという感じで。香港は国際色は下がるが、中3週で出走可能なレースとは残しても良い、程度の呼吸。日本の場合は秋天はやや開催が近くなるから菊花賞か秋華賞辺りと日程交換して2400に延長であろう(って、菊花賞の地位は思いっきり低下しそうだが……)。そしてJCを廃止してその時期に国内向けに2000のG1を入れ、JCダートは12月に移して有馬の前座とすればよかろう。そして11月ならドバイでも開催可能であり、競合レースは特にない。ただ、アメリカはBCそのものが発展的になくなるならば、各地のトライアルを旧BC的な感じで整理するほうが良いかもしれない。まぁ現在のベルモント・キーンランド・オークツリーの各秋開催をそれぞれ「○○カップ・デイ」みたいな感じにするでいいかもではあるが。

 賞金に関しては、上述の6鞍と仮定した場合、クラシック・ターフ相当が総賞金1200万ドル、その他が400万ドルとして合計4000万ドル程度を見ておこう。これだけだと聊か半端な印象もあるが、それに加えて最低でも10万ドル程度の出走手当を出すことを考えている。これだけのレースならば「出られるだけで名誉」でなくてはならないからね。という訳で、14頭フルゲート×6で全頭出すならば1頭10万ドルでも740万ドル。まぁ1000万ドルを全出走馬で山分けでもいいかもね。それを加えれば賞金総額は5000万ドルという規模。1着賞金で600万ドルとしても、今の日本円なら7億超えるのだから、まぁドリームレースには違いないでしょう。賞金は現行BC方式をある程度拡大しつつ、放送権を売れれば何とかなるか。そして、現行の追加登録金の替りに、未登録の場合は出走手当を削って対応という感じにすれば、敷居の高さも解消されるかなとも。
 出走の基準はある程度設けないといけないかも知れない。基本的にレイティングを持ち点となるが、それだけでは不十分というか、例えば持ちレートが高くても1年走ってない馬よりは、その馬より持ちレートが低くともある程度数勝ってる馬が出たほうがいい的な呼吸もあるだろう。まずはレートそのものに加えて、各国の重賞に何らかのポイントを付加するシステムを世界的に整理しておいて(この場合は主催国だけではなく現在パート2以上の競馬国全てが対象となるだろう)、更にレーティング対象でない競馬国からの遠征希望がある場合、基本的にその国の持ちレートみたいなのを随時定義するような形となろうか。それで例えば最低120ポイントで足切り、上位14頭がゲートイン、みたいな形にすればよいか。ただ、国際クラシフィケーションの近年の整備は、ある程度その算出を容易にはしているだけに、そう大きな問題ではあるまい。

 馬券はどのくらい売りあがるか、これだけはやって見ないと分からない。ただ、時差の問題もあり、前売中心となると、若干馬券が世界の何処でも同じように買えるというような状況ではないだけに、恐らく開催国によってかなりのバラつきが出てくるという恨みは免れないかなとは思われる。それでも、そこそこ成功すれば平均して日港で300~400億+その他で200~300億、全世界で総額500~700億円くらいの馬券が売れれば、という所ではあろうか。そのまま現行BCの売上が何倍、というよりは若干のオーバーヘッドは見ないといけないのだろう。この辺りはむしろ馬券発売におけるネットのインフラが発展することで、深夜にも購入する廃人とかを巧く出せるようになれば、という面もあるかも。あとちょっと馬券がらみで面倒なのはオッズかな。勿論1日だけのために世界的にトータライザーのネットワークを整備する訳にもいかないので、当面は各国別のオッズ、ということにはなるかと思うけど。そしたら、取り敢えず国際的なノミ行為(例えばある馬のオッズが高い国で馬券購入を代行して貰う)とか、現行法とかで想定してないトラブルは色々各国で出てくる悪寒もあり、なかなかこの辺りは手を焼きそうではある。
 一方で、この手の企画で何かと問題になるのは、賭事のルールもさりながら競技のルールも当然あるだろう。そもそもメートル法とヤードポンド法の違いから始まって、話題になった投薬から、歯鉄などの装具や斤量のセクースアローワンス、更には裁定のスタイルまで含めて、現在余りにも世界の競馬はバリエーションの多様すぎる環境にある訳で、そこで毎度毎度主催者のローカルルールに従って、となると、特に連続して出場した馬の陣営などが「去年はこれでよかったんだよ!」みたいな感じで文句を付けかねん部分もあり、まぁ最初の数年くらいは結構な混乱の中で行われるには間違いないだろうなぁというのはあります。ただ、これはまぁ都度統一化の必要性が高い部分からやってくしかないのかな、とも思いつつ、賞金を増やすとその辺りの軋轢も結構なものにはなるんだろうねぇというのも。
 そして、仮にそういう辺りの障壁をものともせずにやろうという機運があるならば、出来ることならばJRA辺りが言いだしっぺとなれれば良いのかと思う。日本においてはまず「海外レースの馬券が売れない」という法的な障壁がある訳ですが、それを全面的に改訂する必要はなく、まず「ブリーダーズC協会を競馬法上の主催者として公認する」という競馬法の改正をロビーして、何とか通すとすれば、この企画に関する最大の難関がまずひとつ克服される、ということになろうだけに。そして、仮に日本がそれを実現した上である程度オッズ管理や検疫ルールなどでも対応できる準備を示して提案するならば、世界もある程度乗ってくれる部分はあろうかと思う。もとより上述したような国際レースの過当競争状態は各国ともある程度認識しているだろうし、その上で日本という最も金払いのいいバクチ市場からの収入を期待できる企画でもあるのだから(まぁ現実にバクチとして結構な売上が出るまでは相応の努力は要りそうではあるがw)。

 と、ここまで書きつつも、有芝は「ローカルなレベルでの選抜」の信奉者な訳だがな(笑)。
 ただ「JCやめちまえ」とか「香港行くな」とか後ろ向きな意見も散見される現況も微妙にアレなので、おまいらもっと愉しい方向にものごとを考えようぜ、的なエントリでござった。
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そういう経緯、ねぇ。 

 なるほど。そういう話なのね、というディープの件。
 まぁ逆に言えば、余りにキレイに落とし所が出来てしまっている辺りで却って陰謀論者は話がしやすくなったんでねぇのとも思われる訳ですが、ただ基本的に筋の通った理由であったという意味では、少なくとも自分はある程度すっきりした部分もあるかな、っつーところです。その上で、池江郎師の責任も、須田日記から引用する所の「薬品については知らなかった。禁止薬物に該当する可能性があることは知らなかった。」という部分に尽きるのではありましょう。
 勿論、呼吸器が落ちた時点でその辺りの寝藁を一切合財処分してできればその下の床にも着かないように水洗いをきちんとする、くらいの後知恵ってのはあるだろうし、その意味では日本の獣医師に理系的な感覚が聊か足りなかったのかなという部分はある訳ですが(まぁ恐らく、この人も、表立った発表は無くとも何らかの形でその責任を取らされることにはなるのでしょうねぇ)、勿論現場では我々もパドックでよく目にしたあの暴れ馬が一匹いる訳で、なかなかそういうのも難しいと言うのはあるだろうし、そういう処方をしている馬を一旦外に出したり別の馬房を暫く借りる、なんてのも現実的にはどーなのかなという部分もあったのでしょう(あんな状況だっただけにメディア的な雑音、ってのもあるしな)。
 その上で、ちょっと可能性として思ったのは、「逆に、フランスという異なる環境だったからこそ、大事をとって薬を処方するという選択肢を取ったというのもあるかな?」という辺り。件の薬は別にそんなご大層な薬ではなく、例えば地元の馬でもレースに被らない範囲では普通に使われているという印象は色々耳にする範囲ではあったのですが、その辺りで比較的抵抗感なく使ってしまったというのと、やれることはなるべくやってやらないと的な意識が被った、というのは考えられるのでしょうな。無論それは有芝がそう思うだけなのであり、現実がどうかの検証はまた別の話、とはなるのでしょうけれど。
 しかし、それにしても改めて思うのは、これだけキレイに落とし所が付く話に関して、JRAが思いっきり「初動を誤った」ということ。池江郎師の陣営の未熟さ以上にそれは非常に致命的な部分ではないかな、という辺りで、やや通俗的なJRA批判になってしまうんだけれど、もうちょっと腰を据えたメディア対応は出来たかも知れないのにな、とは思いつつも、或いはJRAとしても凱旋門に関して煽ったら予想以上に反応がデカかったので(俺だって視聴率20も取れるなんて凱旋門CMが始まった頃には夢にも思わんかったよ)、若干そういう意味での浮き足立ちってのはあったのかも。まぁ改めて、ディープインパクトってのは色んなものを振り回す馬だよなぁ、とは思う。
 ただ、例えば笠雄二郎氏が日記で先日のハーツクライのノド鳴りを公開した件で橋口師を絶賛してたのだけど、ああいうのも恐らくは今回の一件が少なからず背景要素としてはあって、比較的先回りして情報を出す、みたいなスタンスを呼び込んだのかなと思われる面もあるし、まぁこういうのが色んなものを前に進める糧となるならば、ディープの呪いみたいなものではなくもうちょっとポジティヴなものもあるぜよ、みたいなことも言えるのではないかという部分もある種のアンティシペイションとしては持ちつつ、この名馬の残り2戦が実りのあるレースとなることを今は期待するのみかな、とも。
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映画「父親たちの星条旗たち」 

 「Flags」が複数であるのが大事なタイトルってことで。
 観てきました、という訳で、ネタバレ交えつつ感想など。

 別宮暖朗氏が、南京事件前後の旧軍に関してこのようなことを書いている。
軍隊全体における前線兵士のパーセンテージは高くない。むしろ多いのは前線部隊を追いかける直協部隊・補充部隊・特殊兵科・輜重兵である。上海決戦の戦記の大半は実はこれら後続部隊に属した人々によって書かれている。前線部隊の兵士は命令されて射撃(通常弾幕射撃で目標の確認など行わない)し命令されて前進するだけで戦果の確認すらしない。つまり書くことはあまりない。
 ある意味、前線というのは本当に「語るべきところのない」という、苛烈さの高原状態におけるある種の平板なリズムでそこにあるものなのだろう。この映画における「前線」というのもそれにある程度までは忠実であり(但し実質的な主人公は衛生兵なので、その意味では直協部隊的視点に近いとは言えるが)、暗闇からバンザイ突撃よろしく奇声を上げて飛び掛かる旧軍兵が間々登場する以外はほとんど生きた敵の姿は見えることなく、前進して銃撃を喰らいつつ反撃し、所々で倒れた死体を目にする、という描写が延々と繰り返されることとなる。それは、ある意味冗長な描写であり、この冗長さが逆に言えばこの映画のキモでもあるのだろう。そして、その対旋律となる帰還後の戦債募集ツアーの描写もまた、同様に冗長である。ある意味、見世物としてのスペクタクルという点では退屈と言ってもいいだろう。しかし、その冗長な執拗さにより、出口の見えない不条理を観る側に経験させるということでもあると思う。
 その上で、不条理として描かれる戦債ツアーの財務官僚と軍幹部のみならず、彼らの作ったスターシステムにおどる国民の描写が、ある意味前線兵士の悲惨さに匹敵するかそれを上回る痛烈な印象を与える。汽車で帰還した「英雄」である主人公を駅で迎えるブラスバンド隊と小旗をふる集団の絵は、全くもって本朝の出征兵士の見送りの光景、すなわち「異常な戦争を支持した異常な国民」の絵と表裏一体なカウンターパートとして日本人の目には映るだろう。そして、繰り返される「銃後」との距離感の描写。スタジアムに用意された張りぼての山や、兵隊をあしらったアイスケーキに載せられるストロベリーソースというのは、確かに「国」が用意したものであるが、それを考えたのは間違いなく広告代理店やケーキ屋という「清く正しく銃後に生きる市民」である、という所まで思いを馳せなければならない。いみじくもスタジアムのシーンで財務官僚に「これがショウビズってやつだ」という科白を吐かせているのは、当然そこまで意識させるための仕掛けであろう。ショウビズの先にあるのは広告代理店や映画屋などの「興行師」に違いないのだ!
 この映画において、戦争とは「国という権力の当為」ではなく、必ずや「その国を作る国民の当為」として描かれる。そしてその「当為」の主体であるにも関わらず、銃後の国民はそれをロクに意識せずに厭戦気分を気取ること、そしてそれが「戦債募集」というテーマに繋がって来る辺りに漂う不条理の仕立て方。それこそが、この作品の最も秀逸な部分であると感じ入った。ともあれ、インディアンに対する扱いやその他のディテールも含めて思うに、「保守的で愛国的」であるイーストウッドがここまで「アメリカという国(と、それを作る国民)」の不条理や不義を丹念に暴こうとする辺りは如何にもアメリカの底力というべきである。日本の酷使様にはなかなか出来る芸当ではあるまい。
 ところで、上述したような銃後と前線の距離感は、恐らく本朝においても程度の差こそあれど、ある程度共通した部分はあったのかも知れない。だからこそ、この国民達はある程度戦後すんなりと「兵を捨てる」ことに同意して戦後民主主義というやつに乗っかることが出来たのだろう。それが、近代的な大国であるアメリカと日本の戦争という文脈を描写する所ではあるのだろうか、とも(第一次大戦におけるフランスとドイツの戦争も、それに近い部分はあるか)。その意味では「アメリカの話」と安易に相対化してしまうよりも、ここで示された問題をある程度自分達も共有して意識するべき部分はあるのかも知れない、と思わされたところではあった。
 にしても、エンドロールが流れた後の「硫黄島からの手紙」の予告は、ある意味凄い。
 あそこまで執拗に「英雄などいない」というテーマを繰り返し語り続けた後に出てくる、渡辺謙さん扮する本朝の名将、栗林忠道の勇姿!個人的にはこの演出に、イーストウッド渾身のアメリカンジョークを見せつけられた思いである(いや、エンドロールの後に予告流すのをイーストウッドが考えたんじゃないんだろうけどさw)。もし、この後編がある程度真正面から栗林の「英雄性」を描いてしまうのならば、ある意味前編のテーマは何だったんだ、という話にもなりかねんのではないかと思うがどうよ、とも思うが、一方で前編の前提があるからこそ、「英雄じゃない」ことを前提として栗林の戦いを追体験することが可能である、という意味でこの両作品は厳密に二部作であるとも言えるのかも知れない。ただ、現実問題として、日本人は「手紙」だけ見に行く人ってのは結構多いのかもなぁ、とか思っちゃったりもする訳で。だってそもそも、硫黄島のあの星条旗の話って、アメリカ人にとってのキャッチーさほど日本人の中で印象に残ってないものだと思うので、「星条旗」自体は日本人的にかなり地味な映画であり、何処まで入りがいいか微妙なんだもの(実際自分の観た回も入りは結構アレだったし)。

◆以下余談。
・旗掲げた戦友、全部友軍誤射で死んだ気がするが、若干描写としては平板すぎる気がした。逆に言えば、あれ史実なのかな?
・出陣前に戦意を挫くラジオが流れて「何だろうこれ?」と一瞬思ったが、よくよく考えたらあれが東京ローズってやつか。
・トルーマン役の人は結構似てるなぁと思ったけど、別にそっくりさんとかではないのか。
・スタッフロールは当然よくみると中・韓人っぽい名前が散見されるが、どんな感情を彼らは持ってたのだろうかな。

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気が進まんが。 

 お休みの暇を持て余しつつ、軽く回顧。
 大雑把にシェルズレイの引くペースがある程度以上強くなるという見立てでそれならばスイープとカワカミのどちらかが勝つだろうくらいで、デラデラには距離が長すぎ、アサヒライジングはもうちょっと逆に距離が伸びるくらいで程度の見立ての上で、パドック見たらスイープに意外と秋天からの進境が見られない、という辺りでカワカミの勝ちかな、という予想でやってたのですが。
 直線は確かに入った所の斬り込み方が相当に無茶だったので「やったか」との思いで声が出なかったのですが、後ろの兄ちゃんたちが普通に盛り上がってたのが萎えた。ただ、ぱっと見てシェルズレイとアドマイヤキッスに対してはファウルじゃなく、ヤマニンシュクルの位置は余り把握していなかったので「大丈夫かな」くらいではあったのだけれど。
 カワカミプリンセスの場合、秋華賞でもそれっぽい部分はあったけれど、なかなか動きに入ってからの反応が即応ではなく、その意味では一旦何処かが開くのを待ってそこから爆発させる、みたいな挙動を考えるのが難しいだけに、インとアウトで勝ちに行くのが簡単な方、という選択肢であったのだろう。その上で外には後ろから良い手ごたえでピッタリとマークして前進していたスイープもいただけに、あの選択自体を責めるべきではなかったとも思われる。因みに、カワカミが「ヨレた」というのは失当だろう。あの場面でヨレた後に立て直してあれだけ千切るとしたらそれはフサイチパンドラ以下が相当に弱いことになり、ある意味勝ち馬に失礼。一方で、アサヒライジングのあの時の動きが素だったのか牽制してのものだったのかは定かではないが、最終的な着順としてこの馬としては不本意だったかなという部分を思うに、前者の方が正解なのだろうし、ならばこの馬を責めるのも正しくはない。
 その上で、中途半端にシェルズレイが先団に余っていた辺りが不運だったのかなという気持ちはある。恐らくインをヤマニンシュクルと争うという文脈では普通にカワカミが勝っていて、一瞬でも先に入られた所で既にシュクルのこのレースは終わっていたというしかないのだけれど、そこでバテだしたシェルズレイにぶつかるような手応えだっただけに、シェルズに連鎖するカタチでヤマニンシュクルに対して与えた不利の量が多くなってしまった、ということとなるのだろう。
 まぁ「仕掛けは遅ければ遅いほどいいってメジロブライトの時に言ったのは浅見センセイなんだから、あそこは一瞬控えろよ」くらいはカワカミのファンとしては言いたくはなるのですが(一応書いとくけど、シュクルも今回のメンバーではその次のグループには余裕で入る程度には好みの馬です)、故障までしては陣営としても「出る脚が無かった」などと引く訳にはいかなかったみたいな事情まで手伝って、ということなのでしょうし、その程度色々重ならないとG1で勝ち馬が降着などとはそう見られないものなのかもな、とは思った。
 一方で、ああいう競馬を見てしまうと、本当に能力の高い馬ってのは勝つために手段を選ぶようではダメなのかなぁというか、例えばディープインパクト、或いはサイレンススズカやクロフネにおいて時折その「大味すぎる」パフォーマンスがどうも物足りなさに繋がる部分はあって、こういう馬に「勝つためにやれることをやり尽くす」的な部分を求めてしまうことはあるのだけれど、往々にしてそういうケースで「大味さ」が正解になってしまうのかな、という辺りでの競馬に対するやり切れなさというのは無きにしも非ずではあったかなと思う。例えば今日も手応えとかはそのうち出てくると信じてスイープのマークなど無いが如きに大外に普通に回しても勝てたのではという気もしてくるようなパフォーマンスだっただけに。




 まぁこんなこと書いてるけど、誰でもいいから一発殴らせてよ、みたいな気持ちでもあるんよ。


ヒント↓

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風速と、「速さ」の妥当性について。 

 Bewaad氏が風速の表現に疑義を呈していた訳ですが。
佐呂間町の竜巻を受け、Fスケールは風速毎秒○メートルだ、などという話が出ているわけですが、気象に関してwebmasterが常々思っているのは、そもそも通常用いられる時速表示でないのがわかりづらいということです。
 ある意味「時速」というのは生活感覚としては「動いている物の速さを知るための単位」ではあるのでしょう。それが松坂の直球であれフェデラーのサーブであれ富士川を渡る新幹線であれホームストレッチを駆け上がるF1マシンであれ、速度という場合には「動いている物」の存在が前提になると思われます。そしてそれらが高い数値を示す時、我々はそれを「速い」と表現します。さて、我々は日々の生活で、時折吹き飛ばされるような風に遭遇することがあります。その時に我々が何と表現するか?
 「風が強い」です。
 少なくとも英語や華語辺りでも「風が速い」という表現は耳にしません。まぁ有芝が見聞したことの無い言語でそういう表現をする場合はあるかも知れませんが。要するに「風速」で動かされるものは空気であり、それを我々は物と認識していないので、それを「速い」とは表現しないのでしょう。逆に言えば、物と認識していない対象に対して物と同じ感覚で「速さ」を表現することは、ある種の認知的な不協和と感じられる可能性はあります。
 例えば風が時速100km/hであろうと、我々人間が時速100km/hで吹っ飛ばされることはありません。そういう意味では、「動いている物」的な感覚ではどうも「風速」をその字面どおりに捉えるのは難しい、みたいな側面もあります。逆に言えば、風にかなり確実に動かされるというと船舶であり、船舶においてはその標準であるノットで風速を表現するのは相当に妥当性が高いでしょうけれど。ともあれ、「風が強い」という限りは、本当は我々が知りたいのは「風の力」ではないでしょうか。要するに、それが傘をお猪口にする程度のものなのか、木や看板を倒すほどのものなのか、家屋を破壊するほどのものなのか、という辺りで。勿論、そんな力は測定できそうにないので風速がある程度客観的で測定が容易な訳ですが、「力の目安」として知る時に「時速」という「物の速さ」の生活的な基準を持ち出しても「何か違う」といった感覚のズレは無きにしもあらずで、そこを重視するならば「時速」以外で表現したくなる、って気持ちは分からなくもありませんね、と。
 あとは、件のエントリのコメ欄でも既出ですが、この手の風速が最も頻繁に引用されるところの台風情報における「台風の移動速度」との混同なのでしょうねぇ。わが国では風速15m/sと風速25m/sを「強風」「暴風」として警戒基準に採用してる訳ですが、前者は54km/hで、後者は90km/h。で、「台風xx号は室戸岬の沖合い50キロの海上にあって時速25キロで高知県南部に接近中、四国南部は風速90キロの暴風域に入り、中国地方や近畿地方は風速54キロの強風域にあります」とか言われると、両方ともキロで表現されるのは確かに混乱の元になりそうだなぁと。この辺りは逆に風速を時速で表現する文化圏ではどうなんよ、とも思われますが、逆に言えば本朝の気象における台風の重要度の高さがこういう表記の利用を進めている、ってことなのかもと。

◆競馬ブログ的余談。
 競走馬においては、「速い」と「強い」は両方使われるタームである、と思われますが、例えばディープインパクトやメイショウサムソンのような類においては、比較的後者がよく使われるように思われます。概ね陸上競技だと短距離では「速い」長距離だと「強い」が頻出することを考えると、まぁある程度選手権距離の馬だから、ということはあるかも知れません。一方で、例えばサイレンススズカや古くはミホノブルボンなどは短距離馬という訳ではなかったですが、「速い」という言葉の似合う馬ではありました。この両者はもちろん逃げ馬であり、要するにペースを抑えるか抑えないか辺りで「速い」「強い」が使い分けられるという面はあると思う一方で、我々は競馬というのをある種格闘に近い「戦い」と捉えていて、馬が抜いたり抜かれたりするなかで「強さ」を体感するという面もあり、影を踏ませないという形で「単独」で強さを発揮する逃げ馬においては逆に「速さ」を体感するのでしょうね。逆に、逃げ馬でも捕まってばかりいるツインターボのようなトリックスター的逃げ馬は、馬群に捕まる段階で他馬との関係の中に取り込まれるので、いくらハイペースで逃げを打っても「速く」はならない、と。

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ステイヤー史に刻まれる、「カイザースラウテルンの復讐」。 

動画@香港賽馬會

 いや、驚いた。
 結果に驚いた訳ではない。
 この勝利が、まさかこれほどに嬉しいものだったと言うことに驚いたのだ。

 言うまでも無く、メルボルンCはオーストラリアにおいて最高のレースである。成人の8割が馬券を手にして、小学校の授業で予想をする時間が行われるという熱狂は、現代競馬においてこれに追随するものを本朝の有馬記念と英国のグランド・ナショナル以外に有しない。勿論、オーストラリアの馬産家にとって最も重要なレースは、秋の2歳戦ゴールデン・スリッパーである。そしてこの国で最強馬を決めるレースは定量戦のコックス・プレートである。それ以前の問題として、現在のオーストラリアはスプリントにおける圧倒的な強国であり、必ずしもステイヤーの大国ではない。それでも、メルボルンCはこの国の最大のレースである。このようなレースにおける「伝統」は、多くの場合そう易々とは遠方の外国馬の勝利を許すものではない。逆にカップを3度制したかの国の名牝*マカイビーディーヴァも、「伝統」という意味では本朝が最も誇るレースである天皇賞にあっては大敗を余儀なくされた。恐らくこの距離での実績と潜在能力いう面ではあの年の日本馬は決して勝るとは言えなかったと思うが、それでも大敗したのはこういうレースにおけるある種の「壁」ではあったのだろう。そして同様に、ハーツクライやディープインパクトも、英国や仏国の最大乃至それに限りなく近いレースにおいて、必ずしも地力で大きく劣らないと思われる相手に敗れているのも、つい先日の話である。
 そして、それ故に、高位の競馬国において最高のレースに自国の馬が勝利することは、これほどの高揚を喚起する部分はあったのだろう。
 その上で、前日にも書いたが、このレースを(父子2代制覇の)菊花賞馬が制した意義、というのもまた大きい(余り喧しく書くのはポップロックのファンには申し訳なくも思いますが……)。今回のレースでは、アスコット金杯の勝馬 Yeats も出走していた。欧州馬は既に Vintage Crop と Media Puzzle がこのレースを制しているが、過去にアスコット金杯馬が勝利した例はないし、「クラシックとしての」セントレジャーの勝馬も同様である。日本で長距離のクラシックを勝利し、オーストラリアでメルボルンCを取るということは、その意味では史上稀な、2つの大陸でのチャンピオン・ステイヤーとなった、ということである。米国の Foxhall や Flares などのアスコット金杯馬も両大陸で12Fを超えるトップクラスのレースを制した訳ではないだけに、その希少性は、落日の裡にある世界の長距離競馬の歴史の中にあったとしても、特筆されるべきであろう。それは、この馬が単に環境への意外な適応と相手関係に恵まれてこのハンデ戦の大レースを制したというだけでない、ということの証左でもある。現実に、56kgというのは決して重くはないが Yeats に次ぐ2番目の斤量であったのでもあり。
 そして、ポップロックもまた、そのデュアル・チャンピオンに肉薄できたのだから、長距離馬としての高いレベルを証明し、目黒記念までの上昇が決して伊達ではなかったことを示したのではないか。更に言えば、デルタブルースの勝利も、日本のG2勝馬に対して3kgくれてという意味において、評価を固める部分はあるだろう。出来れば、来年の天皇賞においてもデルタを脅かす存在であり続けて欲しいと思う。近年、天皇賞における穴サイドの決着が目立ったことは、ともすると日本におけるステイヤーの衰微を予感させる部分もあったが、今年の天皇賞及び菊花賞のレコード決着と今回のワンツーは、やはり日本において長距離とはまだ捨てたものではない、ということを改めて示すところにはなっただろう。そして、出来ればこのレベルについて、長くそれを維持できるような番組制度の適切な充実を願いたいという所もある。昨年、フリードマン師は*マカイビーディーヴァについて「今日この競馬場に居合わせた最も小さな子どもしか、この瞬間を再度味わうことは出来ないだろう」と語ったが、今日のデルタブルースのような勝利は、もう何度かは経験してみたいではないか!

◆それにしても。
 ガチでこのレースにほとんどの豪州人の視線が集まっていたのならば、これからは豪州人に挨拶する時には「デルタブルースを見たか?」で通じるのかな?とするならば、今年のムンディアルの屈辱をすすぐものとして標題のごとく「カイザースラウテルンの復讐」とはなるのかも。

◆去年のこのレースの展望エントリ
 のコメ欄で宮嶋さまが「アイポッパー駄目だったけど、じゃぁデルタブルースかヒシミラクル級ならどうなるかねぇ」という話をしてましたな。いや見事に結果が出てしまったもので、感慨深いですねぇ。

◆ハイランドたんの失策。
 ブックより。
 デルタブルースはコーフィールドCの100倍から何と9倍になった。オーストラリアでは、大レースはフィックストオッズといって、固定オッズが買える。私はうっかりデルタブルースの固定オッズを買うのを忘れてしまった

  m9(^д^)プギャー!!!!
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今年こそ、との思いも。 

11月7日フレミントン7R 15:00発走 芝3200m
第146回VRCメルボルンC(G1)
総賞金$5000000 オープン ハンデ
馬枠 馬名      性齢斤量 騎手   戦勝 近走成績  厩舎     前売 父
14Yeats       牡5 59 ファロン  116 6休112 A.オブライエIR 6.0 Sadler's Wells
211Delta Blues    牡5 56 岩田康誠  205 5310休3 角居勝彦JPN   15.0ダンスインザダーク
32Railings     せ5 555ビードマン 237 6581010 ホークス    41.0 Zabeel
49Tawqeet      牡4 555ダン    155 65511 ヘイズ     5.0 Kingmambo
510Geordieland    牡5 54 デットーリ 215 47424 オズボーンGB  18.0 ヨハンクアッツ
619Headturner    せ4 54 チャイルズ 164 546147 ホークス    71.0 Anabaa
717Short Pause    牡7 535カロウ   397 12361617 ヘイズ     201 Sadler's Wells
822Activation    せ5 53 ロッド   258 18324 ロジャーソン  26.0 Zabeel
96Land 'n Stars   せ6 53 イーガン  286 休51618 ポウルトンGB  151 Mtoto
107Mahtoum      せ7 53 ブラウン  357 休49610 ワウ      201 Suave Dancer
1115On a Jeune    せ6 53 ガウチ   457 351356 モンゴメリー  18.0 ジューン
1212Pop Rock     牡5 53 オリヴァー 196 111休7 角居勝彦JPN   9.0 エリシオ
1320Zipping      せ5 525ボス    1910 315121 ロジャーソン  15.0 デインヒル
1421Dizelle      牝5 52 シン    245 116948 ホークス    18.0 Zabeel
151Ice Chariot    せ4 52 バーン   146 10641514 マウンド    151 Semipalatinsk
165Kerry O'Reilly  せ6 52 ラマス   299 3休924 ギブスNZ    61.0 O'Reilly
1716Zabeat      せ7 52 ドゥルーズ 436 2休2218 ローガンたん  151 リズム
1813Art Success    せ5 515パティッロ 246 16151545 コリンズ    41.0 ペンタイア
1923Demerger     牝6 51 バスター  468 休7998 D.オブライエン 151 Saithor
2024Glistening    牡4 51 シーマー  111 62323 クマーニGB   81.0 Sadler's Wells
2114Mandela      牡5 51 ウィリアムズ185 25121 ユイルNZ    21.0 エボニーグローブ
2218Dolphin Jo    せ4 50 スピテリ  173 12103106 オサリバン   151 ドルフィンストリート
233Maybe Better   せ4 50 マンス   125 16811 メイフィールド 12.0 Intergaze
248Efficient     せ3 49 ニューイット54 71111 ロジャーソン  9.0 Zabeel
 という訳で、メルボルンCである。
 昨年は前走の健闘が評価されたもののアイポッパーは*マカイビーディーヴァの魔法の前に敗れ去ってしまった訳だが、今年はそれを考えるとやや戦国ムードもあるか、と言いつつ、ひとまずはコーフィールドを制した Tawqeet が順当に1番人気というところ。で、遠征馬ではハイランド先生が言うところのクールモアばっかり評価するミーハーということで Yeats な訳ですが、まぁ仮にもアスコット金杯を勝ってる馬なのだから評価はある程度当然であろう。ただ、この馬ブリティッシュ・アイルズを離れた2戦がいずれも惨敗という辺りで、輸送ベタの悪寒はあり、その意味では付け入る隙は無きにしもあらずではないかとも。しかし現実問題、ハンデの魅力はあるとは言え、そのアスコット金杯の勝ち馬に次ぐ評価を得ているってのはポップロックも大層評価されているものだとも思う。まぁ角居センセイも吹いておられるとかそういう事情も手伝っているのかも知れないけれども。
 ただ、その上で自分はデルタブルースにこそ「オーストラリアを止める」役割に期待している部分はある。ステイヤーズにしても京都記念にしても、シーズンの出鼻でやや躓いたレースをしてきてその後も本調子に遠くというレースを暫く続けてきた同馬であったが、その意味ではコーフィールドであれだけ見せ場を作れたことは、新天地でのリフレッシュという効果もあったのかも知れない。そういう部分がプラスに出た上で岩田がプラスアルファを加えるような騎乗が出来れば、ということは思ったりもする。その上で、2kg荷物が増える Tawqeet よりは手強い相手は斤量据え置きの Activation だと思うが、この多頭数で外枠はやや不利となる部分もあるのではないか、と思う(フレミントンのトラックバイアスなんて有芝は全然分からんので失当かも知れんですが)。VRCダービー馬の Efficient も手強そうではあるが、流石にいくら恵量であるとは言え3歳春で3200はキツいし、一つ目標クリアしたタイミングだけに、というのはあるかと。ともあれ、菊花賞というタイトルを背負うからこそ、デルタブルースに「勝つこと」を目指して欲しいな、という願いも込めつつ、そんな中でポップロックも出来るだけの走りを見せて欲しい。どちらかが流れを掴めるレースになれば良いですな。

◆それにしても。
 この父馬のカタカナになってるのは日本登録馬な訳ですが、まるで「ダメ外人リスト」的なJC安田の負け馬軍団が萌えるよなぁ、ということは思った。つーか、*エボニーグローブとか普通に去勢馬だと思い込んでたし(笑)。
ちゃぶろ  /  tb: 0  /  cm: 0  /  △top

どどーんと、自称世界選手権(後半) 

11月4日チャーチルダウンズ10R 16:35発走 ダ10F
自称世界選手権クラシック部門(GI)
総賞金$5000000 3歳上 定量(北3歳122lb,南3歳117lb,4上126lb、牝3lb減)
有枠 馬名      性齢斤量 騎手   戦勝 近走成績  厩舎     ML 父
:1Brother Derek   牡3 122ソリス   126 44休42 ヘンドリクス  30/1 Benchmark
▲2Premium Tap    牡4 126プラド   155 31515 キメル     30/1 Pleasant Tap
○3Bernardini    牡3 122カステラーノ76 11111 アルベルトラニ Even A.P.Indy
:4George Washington 牡3 122キネーン  96 休1231 オブライエンIR 10/1 デインヒル
△5Lawyer Ron    牡3 122ヴァレンズエ178 112休12 プレッチャー  20/1 Langfuhr
△6Perfect Drift   せ7 126ゴメス   4111 102242 ジョンソン   20/1 Dynaformer
:7David Junior   牡4 126スペンサー 127 休141休 ミーハンGB   10/1 Pleasant Tap
◎8Lava Man     せ5 126ナカタニ  3414 11111 オニール    6/1 Slew City Slew
:9Giacomo      牡4 126スミス   153 5休153 シェリフス   30/1 Holy Bull
:10Flower Alley   牡4 126J.ヴェラスケ135 2休177 プレッチャー  30/1 Distorted Humor
△11Invasor      牡4 126原     98 4111休 マクローリン  5/1 Candy Stripes
△12Suave       牡5 126デザーモ  267 6休1110 マッギー    30/1 A.P.Indy
:13Sun King     牡4 126ベハラノ  216 12223 ジトー     15/1 カリスマティック
 BCサイトでも主要出走馬に血統解説があったので、その辺りは目を通してみると面白いですよ。Bernardini、Invasor、*ラヴァマンと連勝馬が押し寄せる強力なメンバー。しかしどうも今年の西海岸はアレということで*ラヴァマンがやや人気を落として、というムードで。ただ Invasor はちと間隔が開いちゃったし、前に間隔開いた時には3歳馬にドバイで負けちゃってるという辺りでのポカを考えると、9戦8勝という字面に微妙に信頼しすぎるのもどうなのかな、というのもある。ここは応援半分という辺りで20世紀の去勢馬四天王に匹敵する存在に期待という意味では*ラヴァマンを推してみたいところ。その上で、当然 Bernardini には敬意を払わざるを得ないだろう。それに続く辺りとしては、これも母方からスルーを入れて Princequillo と Never Bend を重ねてきた配合の光る Premium Tap 辺りに注目。 George Washinton はダートは面白いが距離は1F長い気も。David Junior はやや芝牝系ということで普通に軽視。あとはまぁ A.P.Indy の地力頼みで Suave と、一応プレッチャー軍団の Lawyer Ron 辺りまで広げてみる。
11月4日チャーチルダウンズ9R 15:55発走 芝12F
自称世界選手権ターフ部門(GI)
総賞金$3000000 3歳上 定量(北3歳122lb,南3歳117lb,4上126lb、牝3lb減)
有枠 馬名      性齢斤量 騎手   戦勝 近走成績  厩舎     ML 父
△1Go Deputy     牡6 126ペリエ   186 休1122 プレッチャー  6/1 Deputy Minister
△2Inari Approval  牡5 126ソリス   267 15112 インダ     15/1 With Approval
:3Icy Atlantic   牡5 126ルッツィ  284 14477 プレッチャー  30/1 Stormy Atlantic
▲4Scorpion     牡4 126キネーン  83 1110休2 オブライエンIR 6/1 モンジュー
:5Rush Bay     牡4 126ベハラノ  166 11512 アモス     20/1 Cozzene
△6Cacique      牡5 126プラド   177 21221 フランケル   4/1 デインヒル
○7Hurricane Run   牡4 126スミヨン  138 21243 ファーブルFR  3/1 モンジュー
:8Better Talk Now  せ7 126ドミンゲス 3612 休1571 モーション   6/1 Talkin' Man
◎9Red Rocks     牡3 122デットーリ 92 12223 ミーハンGB   9/1 Galileo
:10English Channel  牡4 126J.ヴェラスケ159 14141 プレッチャー  7/2 Smart Strike
:11Silverfoot    せ6 126ギドリー  239 31465 ステュワート  30/1 With Approval
 正直、Pride も同厩のライバルも出なければディープやハーツのごとき日本の名馬は勿論、地元の The Tin Man までアウトという構成ならば、Hurricane Run がどう負けるかの方が不思議なくらいでもあるのだけれど、これが*モンジューの血の定めであるならば、やっぱりウラを狙ってみたいという辺りでか、やたらめったら10倍以内のオッズが出まくっている不思議なモーニングライン。まぁ偽ロブロイに負けてるようでは……ってのはあるか。ここで引導を渡す役になるのは恐らく地元馬よりは欧州馬の方が相応しく、そうなるとまずは Red Rocks 辺りであろう。その相手がクールモアの後輩 Galileo の産駒というのもまたそれなりに図式としては悪くないかも。サドペクターは*エルコンドルパサー以来気になる組み合わせではあるのだが、父母でそのダブル(片方 Fairy King だけどな)という配合が早くも出てくる辺りがここ2年くらいでの急速な世代交代を象徴する所にもなりそうで、シルバーコレクターから一皮向けても面白いか。正直地元馬は「これ普通に The Tin Man じゃねぇか」と書いたらその通りになったミリオンを思うとやっぱな……というのがあり、Scorpion 辺りでも十分に何とかなっちゃうか。まぁ安定感で Go Deputy かねぇ。むしろ人気薄ステイヤーのティエッチにイナって貰ってJCに調子こいて乗り込んで頂きたいところでも。
11月4日チャーチルダウンズ8R 15:55発走 ダ9F
自称世界選手権ディスタフ部門(GI)
総賞金$2000000 3歳上牝 定量(北3歳120lb,南3歳115lb,4上123lb)
有枠 馬名      性齢斤量 騎手   戦勝 近走成績  厩舎     ML 父
:1Round Pond    牝4 123プラド   106 休1休23 マッツ     15/1 Awesome Again
◎2Pine Island    牝3 120カステラーノ64 12211 マクゴーイー  5/1 Arch
:3Healthy Addiction 牝5 123エスピノーザ2210 13211 サドラー    10/1 ボストンハーバー
:4Sharp Lisa    牝4 123ヴァレンズエ174 63774 オニール    50/1 Dixieland Band
△5Lemons Forever  牝3 120ギドリー  103 14435 ステュワート  30/1 Lemon Drop Kid
:6Spun Sugar    牝4 123ルッツィ  126 1休418 プレッチャー  10/1 Awesome Again
△7Fleet Indian   牝5 123サントス  1813 11111 プレッチャー  8/5 Indian Charlie
:8Baghdaria     牝3 120ベハラノ  115 43181 アモス     30/1 ロイヤルアカデミー
▲9Pool Land     牝4 123J.ヴェラスケ86 61131 プレッチャー  10/1 Silver Deputy
:10Hollywood Story  牝5 123フローレス 264 24143 シェリフス   20/1 ワイルドラッシュ
△11Bushfire     牝3 120ソリス   106 13115 ケニーリー   20/1 Louis Quatorze
○12Asi Siempre    牝4 123ルパルー  156 44131 ビアンコーヌ  15/1 El Prado
:13Happy Ticket   牝5 123ゴメス   1912 2休126 レジオJr.    12/1 Anet
△14Balletto     牝4 123ナカタニ  113 23222 アルベルトラニ 6/1 ティンバーカントリー
 ここもクラシック同様古馬と3歳のエースがガップリという意味で面白い字面となった構成で、更にひたひたと迫り来る Balletto のようなクセモノも従えて、というところ。ただちと外を引きすぎではという面もあるが>Balletto。という辺りで2強の図式でどっちか片方飛ぶという見立てで予想を立てるならば、今年の3歳そこそこ牡牝ともに粒ぞろいという見立てもあるだけにここは Pine Island を素直に推しても良いかなというところで一つ。変なところにミスプロが入っててややゴテゴテしてはいるが、*メープルジンスキーに Pleasant Colony や Buckpasser が入るのならば地力補給もそこそこではと。ここに割って入ってきそうな相手としては Lady Capulet≒Turkish Treasure の2×2という豪快技で Turn-To のラインクロスを作ってきた Asi Siempre と、プレッチャーの2番手 Pool Land 辺りはまぁライバルをマークしてたら本命が伸びてこずにスルスルという Rail Link 的なベタ狙いとしてはありかなとも。あとは一応3歳推す手前上、檸檬と山火事はシルシ入れておこう。ブッシュ炎上は向こう的にはサイン馬券として魅力あるだろう(笑)。
11月4日チャーチルダウンズ7R 15:15発走 芝8F
自称世界選手権マイル部門(GI)
総賞金$2000000 3歳上 定量(北3歳123lb,南3歳120lb,4上126lb、牝3lb減)
有枠 馬名      性齢斤量 騎手   戦勝 近走成績  厩舎     ML 父
△1Ad Valorem    牡4 126スペンサー 124 休6153 オブライエンIR 20/1 Danzig
△2Silent Name    牡4 126エスピノーザ155 133休7 マンデラ    20/1 サンデーサイレンス
△3Araafa      牡3 123J.ヴェラスケ93 41152 ノセダGB    9/2 Mull of Kintyre
:4Sleeping Indian  牡5 126ソリス   116 2休111 ゴスデンGB   20/1 Indian Ridge
:5Free Thinking   牡5 126サントス  236 13272 ダナー     15/1 Unbridled
○6Echo of Light   牡4 126デットーリ 105 休1611 サイードUAE   10/1 Dubai Millennium
◎7Aragorn      牡4 126ナカタニ  136 21111 ドライスデール 5/1 Giant's Causeway
:8Badge of Silver  牡6 126プラド   147 6休81休 フランケル   12/1 Silver Deputy
:9Zenno Rob Roy   牡4 126ドミンゲス 113 16362 Sir.スタウトGB 33/1 Lear Fan
:10Miesque's Approval牡7 126カストロ  3811 21114 ウルフソン   10/1 Miesque's Son
:11Super Frolic   牡6 126ブリッグモア3811 休2335 セリン     50/1 Pine Bluff
△12Gorella      牝4 123ルパルー  167 15111 ビアンコーヌ  4/1 Grape Tree Road
▲13Librettist    牡4 126スミヨン  97 11116 サイードUAE   6/1 Danzig
:14Aussie Rules   牡3 123ゴメス   114 74441 オブライエンIR 10/1 デインヒル
 あっさり Libretto を切ってドバミレ産駒に託してしまうゴドルフィンの素敵過ぎる鞍上選択が魅力的な訳ですが。まぁ枠も外引いたし、そういう意味では結果オーライ的な部分はあって、まぁ実績よりは買えるかなぁというところでもあり。Aragorn はまぁシンプルにスピードがあって、牝系もそこそこ筋通ってるので、連勝を素直に評価して、という所でしょうか。牝馬の Gorella はこのレース欧州の牝馬は強いけど北米牝馬はそうでもなくない?という辺りでやや評価さげで、むしろゴドルフィン2頭と Araafa 辺りの下となるかと。穴としては偽ロブのもう一発よりは Ad Valorem 辺りに期待したほうが良いと思われる一方、あとは地元馬では Silent Name でも一つという遊び程度に。Aussie Rules はやや枠が悪い。Miesque's Approval は狙いどころとしては面白そうだが、流石に年齢的にどうか……。Super Frolic は掲示板はいかにもありそうだが、上位争いとなると。

ちゃぶろ  /  tb: 0  /  cm: 0  /  △top

どどーんと、自称世界選手権(前半) 

 という訳で、今回も当たらないと評判の有芝予想。タイトルはボスラさまの表現を剽窃(笑)。
11月4日チャーチルダウンズ6R 14:35発走 ダ6F
自称世界選手権スプリント部門(GI)
総賞金$2000000 3歳上 定量(北3歳124lb,南3歳122lb,4上126lb、牝3lb減)
有枠 馬名      性齢斤量 騎手   戦勝 近走成績  厩舎     ML 父
○1Thor's Echo    せ4 126ナカタニ  163 22休42 オニール    10/1 Swiss Yodeler
:2Friendly Island  牡5 126ドミンゲス 167 21737 プレッチャー  30/1 Crafty Friend
:3Lewis Michael   牡3 124ダグラス  123 29132 カタラノ    30/1 Rahy
:4Henny Hughes   牡3 124J.ヴェラスケ96 2休111 マクローリン  2/1 ヘネシー
:5Areyoutalkintome せ5 126エスピノーザ389 52312 オニール    30/1 Smokester
◎6Bordonaro     せ5 126ヴァレンズエ129 休1121 スポア     3/1 Memo
:7Nightmare Affair 牡5 126プラド   4111 11116 アスプルア   30/1 Out of Place
△8Pomeroy      牡5 126カストロ  177 18休21 ウルフソン   8/1 Boundary
▲9Too Much Bling  牡3 126ゴメス   105 1121休 バファート   10/1 Rubiano
△10War Front     牡4 126サントス  124 休2122 ジャーケンズ  12/1 Danzig
:11Siren Lure    せ5 126ソリス   2012 31休11 シャーマン   10/1 Joyeux Danseur
:12Malibu Mint    牝4 123カーネル  227 12611 チャップマン  30/1 Malibu Moon
:13Attila's Storm  牡4 123C.ヴェラスケ124 123休3 ショスバーグ  20/1 Forest Wildcat
△14Kelly's Landing  せ5 123ベハラノ  177 休2461 ケニーリー   20/1 Patton
 フォアゴーが Pomeroy、War Front、Friendly Island という辺りで、ヴォスバーグが Henny Hughes、War Front、Attila's Storm と来て、アンシェント・タイトルが Bordonaro に Thor's Echo という感じで、このGI3戦での勝ち馬が大雑把に人気するという構図は比較的分かりやすいか。そうなると、その上で、相手なりに走るという点で優れている Thor's Echo と War Front の存在を連勝とかで扱うのか、という感じではありそう。脚力という点では一応 Bordonaro が高そうに見えるが、Too Much Bling 辺りがこれを目標にすると手強いかも。War Front と Thor's Echo のアトサキもやや後者の方が地力ありそうに見えるが。一番人気が来づらいレースというイメージもあるので Henny Hughes とかの印を思いっきり下げると面白い……かも。
11月4日チャーチルダウンズ5R 13:55発走 芝11F
自称世界選手権フィリー&メア・ターフ部門(GI)
総賞金$2000000 3歳上牝 定量(北3歳119lb,南3歳114lb,4上123lb)
有枠 馬名      性齢斤量 騎手   戦勝 近走成績  厩舎     ML 父
△1Dancing Edie   牝4 123ナカタニ  153 22412 ドラーズ    30/1 Moscow Ballet
○2Ouija Board    牝5 123デットーリ 209 21512 ダンロップGB  8/5 Cape Cross
:3Mauralakana    牝3 119ルパルー  114 63転32 ビアンコーヌ  15/1 ムータティール
:4Film Maker    牝6 123プラド   268 1休122 モーション   6/1 Dynaformer
:5Honey Ryder    牝5 123J.ヴェラスケ2612 11141 プレッチャー  4/1 Lasting Approval
:6Quiet Royal    牝3 119ペリエ   92 257転3 プレッチャー  30/1 ロイヤルアカデミー
◎7Wait a While   牝3 119ゴメス   127 41111 プレッチャー  3/1 Maria's Mon
:8My Typhoon    牝4 123アルバラード146 41413 モット     20/1 Giant's Causeway
▲9Satwa Queen    牝4 123テュリエ  104 22休12 de.ルアールFR 12/1 ムータティール
△10Germance     牝3 119スミヨン  64 11214 ルージェFR   12/1 Silver Hawk
 何気に*ムータティール2頭出しってのが面白い(笑)。
 ある意味形振り構わず一番勝てる可能性の高いレースを選択した格好の*ウィジャボードが人気になるのはまぁそれはそう、というのはありますが、ここはやはり偽アメでアサヒライジングを倒すなどクオリティの高い勝ち方をした Wait a While がプレッチャー3頭出しの意気込みに応えたい所ではあるか。フラワーボウル、QEチャレンジは両方さほどレベルが高くなく、強いて言えば遠征初レースの Germance に逆転の目という程度だけど、それならばむしろオペラで比較的強い所と当たってきた部分に敬意を表してと、あとメンディサバルを使ってこない辺りを嫌気して Satwa Queen 辺りに目を向けてみたい所ではある。あとは最内スルスルを警戒して Dancing Edie かな。
11月4日チャーチルダウンズ4R 13:10発走 ダ8.5F
自称世界選手権ジュヴェナイル部門(GI)
総賞金$2000000 2歳牡騙 定量(122lb)
有枠 馬名      性齢斤量 騎手   戦勝 近走成績  厩舎     ML 父
:1Street Sense   牡2 122ボレル   41 -2133 ナフツガー   30/1 Street Cry
:2Stormello     牡2 122デザーモ  52 61331 カリン     6/1 Stormy Atlantic
△3Scat Daddy    牡2 122J.ヴェラスケ43 -1121 プレッチャー  4/1 Johannesburg
:4King of the Roxy 牡2 122プラド   42 -6121 プレッチャー  12/1 Littleexpectations
▲5C.P.West     牡2 122ベハラノ  21 ---12 ジトー     15/1 Came Home
△6Principle Secret 牡2 122エスピノーザ32 --112 パーシュ    5/1 Sea of Secrets
△7Great Hunter   牡2 122ナカタニ  62 12221 オニール    9/2 Aptitude
:8Teuflesberg    牡2 122アルバラード81 42571 サンダース   50/1 Johannesburg
○9Circular Quay   牡2 122ゴメス   43 -1112 プレッチャー  5/2 サンダーガルチ
:10Pegasus Wind   牡2 122ルッツィ  41 -5143 ルーカス    15/1 Fusaichi Pegasus
◎11Got the Last Laugh牡2 122ダグラス  32 --115 モット     20/1 Distorted Humor
:12U.D.Ghetto    せ2 122スミス   42 -2121 ラインシュテッ 50/1 Honour and Glory
:13Malt Magic    牡2 122コート   41 -3169 バファート   30/1 Cherokee Run
:14Skip Code     牡2 122ハズバンズ 42 -8311 カッス     50/1 Skip Away
 例によってこんなレース分かるか状態なのですが、人気の Circular Quay は何となく3代母の Alydar×Round Table なんてのはこういう主流がためを*サンダーガルチで締めるような配合には向いてるかなぁ、とは思いますが如何に。Great Hunter は Northern Dancer×Buckpasser などという組み合わせクロスは面白いが、どっちかというとこれなら10Fかも。キャリア浅い C.P.West 辺りはここを使った後も結構楽しめそうな感じなのでやや人気無いけど面白そうかなぁとも。往々にしてこの手のレースにおいては人気関係なく来るタイプの Distorted Humor の仔辺りが結構穴狙いとしては良いとは思われます、というようなやや配合論的逆張りでいいかって気も(いや、カタチ的には Cee's Tizzy でサポートってのは普通にセオリーではあるが)。まぁ本当に逆張りなら Scat Daddy とかでも(笑)。
11月4日チャーチルダウンズ3R 12:30発走 ダ8.5F
自称世界選手権ジュヴェナイルF部門(GI)
総賞金$2000000 2歳牝 定量(119lb)
有枠 馬名      性齢斤量 騎手   戦勝 近走成績  厩舎     ML 父
○1Dreaming of Anna 牝2 119ダグラス  33 --111 カタラノ    4/1 Rahy
△2Sutra       牝2 119ルッツィ  32 --121 スティダム   20/1 Meadowlake
◎3Cash Included   牝2 119ナカタニ  32 --411 ドラーズ    3/1 Include
:4Octave      牝2 119ゴメス   42 -1212 プレッチャー  6/1 Unbridled's Song
:5She's Included  牝2 119エスピノーザ41 -5138 パーシュ    15/1 Include
:6Bel Air Beauty  牝2 119原     21 ---21 ブラザーズ   8/1 Smart Strike
△7Cotton Blossom  牝2 119J.ヴェラスケ42 -1154 プレッチャー  10/1 Broken Vow
:8Lilly Carson   牝2 119C.ヴェラスケ21 ---13 ニックス    30/1 Carson City
▲9Adhrhythm     牝2 119プラド   53 22111 プレザJr.    12/1 Adhocracy
:10Her Majesty    牝2 119ルパルー  21 ---13 ビアンコーヌ  10/1 Giant's Causeway
:11Satulagi     牝2 119イーガン  92 29134 ムーアGB    20/1 Officer
△12Appealing Zophie 牝2 119ブリッグモア42 -1216 ブレージ    10/1 Successful Appeal
:13Quick Little Miss 牝2 119コート   51 48613 ストゥート   30/1 Freud
:14Gatorize     牝2 119ギドリー  32 --115 ピッツたん   30/1 Exploit
 Include とか Meadowlake とか Officer とか Adhocracy とか Successful Appeal とかマイナー血統が目立つ辺りで血が騒ぐ部分はあるが、Cash Included 以外は人気はそこそこ主要血統側かな、というような雰囲気もある、というところ。割と不敗馬が強いってイメージのあるレースなので普通に Dreaming of Anna を狙えばよいのかな、と思いつつ、ここはやっぱり(Hail to Reason 3本ってのは微妙だけれど)母方のサポートも存分な感のある Cash Included に、ということになると、全体的には堅い狙い目になるレースではあるかなとも。その他のマイナー側では Adhrhythm の謎ローテに賭ける手はあるのかも。祖母の Intentionally 2×3とかも萌えるし。Cotton Blossom は厩舎も厩舎だしこれも母父に Dixieland Band とか入ってて、切りづらいところか。
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「日本」の歴史のあけぼのについて。 

mumurブルログ:日本すげええええええ!!!!!!!

 mumur氏には悪いが、これは資料集がある意味嘘。
 基本的には日本という国号が使われたというのの資料的な初出として最も信頼性が高いのは、旧唐書日本伝の以下のくだり。
日本國者倭國之別種也 以其國在日邉 故以日本爲名
或曰 倭國自惡其名不雅 改爲日本
或云 日本舊小國 併倭國之地
其人入朝者 多自矜大 不以實對 故中國疑焉
 この文脈の直前には「至(貞観)二十二年 又附新羅奉表 以通起居」というくだりがあって、これは648年、恐らく新羅の英雄金春秋が来朝した際に倭を経由していて、その時のものと思われる一方で、この文脈の直後には「長安三年 其大臣朝臣眞人 來貢方物」という、日本でも記録される702年の遣唐使の記録が出ている。ということで、上記の文章は最も遅ければ702年の遣使に対する尋問の文脈で出てきたものであり、例えば中国の研究者などはその説を採用している模様。要するに、基本的に「日本」が出来たのは8世紀、というのが大雑把に定説であろう。それまでは何か、というと、当然ながら「倭」である、と。

 ただ、一方で長安三年の記事はその後美麗に唐風の衣を着飾って当時の女帝武則天の歓待を受けたという話があり、「多自矜大 不以實對 故中國疑焉」という中国側の不信感とはやや裏腹である。個人的にはこれは別の使者とみたい。現実に、この中華史書には記録されない遣唐使は数次にわたり存在しており、或いは白村江辺りで捕虜となった貴人もいたかも知れず、粟田真人の来朝前に「日本という国号が出来た」という史実があり、それが中華に伝わっていたという可能性は十分にあったろう。それでも50年程度のラグではあるが、或いは難波宮か岡本宮辺りで「日本」の文字を含む木簡が見つかれば、その辺りがもうちょっと精査できるかもなぁとも。ただ、実際に呼び名が出来るのと、オフィシャルに国号が変更するという部分の意味合いの違いはあって、最終的には702年の遣使によって定式化されたのかな、というようには見えるが。

 ともあれ、「日本」、或いは隋代の「日出づる国の天子」という表現自体は、中華の往時における絶対的な存在感を認めた上で、それに対して相対化するという文脈以外では有り得ない表現であり、言わば「大八嶋が世界の同心円的な中心である」というプリミティヴな世界観を取り下げざるを得なくなった程度に世の広さを知るようになって以降、という意味合いにはなるのでしょう。まぁそういう意味では、「国際社会に仲間入りした」という辺りで「日本」という存在が実存化したということは言えるのだろうなぁと。
 ただ一方で、同心円的な世界観を捨てた日本は、かと言って中華の同心円的な世界に組み込まれることは無く、多極的な世界におけるワンオブゼムとしての軸として自らを再定義し、比較的「相対的」な世界観を持つようになった、という辺りで独自の世界を生み出していったようにも思われ、その多極性への観念が或いは天孫の皇朝をして易姓革命による転覆から自然に遠ざけしめた面はあったのか、なんてことを思ったりする。
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