馬枠 馬名 性齢斤量 騎手 戦勝 近走成績 厩舎 父◆単純に、能力を考える。
1−Deep Impact 牡4 595武豊 1110 休111休 池江泰郎JPN サンデーサイレンス
2−Hurricane Run 牡4 595ファロン 118 休1212 ファーブル モンジュー
3−Pacemaker −− 595 −− −−−−− ファーブル
4−Shirocco 牡5 595ペリエ 127 休11休1 ファーブル MONSUN
5−Pride 牝6 58 ルメール 237 休4113 de.R-デュプレ パントレセレブル
6−Rail Link 牡3 56 パスキエ 64 21111 ファーブル Dansili
7−Sir Percy 牡3 56 ドワイヤー 65 1休21休 トレゴニングGB Mark of Esteem
8−Sixties Icon 牡3 56 デットーリ 63 17311 ノセダGB Galileo
9−Mandesha 牝3 545スミヨン 64 11811 de.R-デュプレ Desert Style
結論から言えば、一番強いのはディープインパクトではないか。
キングジョージにおいても、プリンスオブウェールジズを臨戦した Electrocutionist とサンクルーを叩いた Hurricane Run に対して、明らかにローテという点では無理があったハーツクライが肉薄しているという現実は大きいだろう。少なくとも、2006年において最も能力の高い古馬は、ハーツクライとディープインパクトのいずれかになるのではないか、という気がしている。もうちょっと細かく3歳含めて比較、となるとまずは Dylan Thomas がモノサシとなるであろうが、この馬が愛チャンピオンでは*ウィジャボードと僅差。この牝馬はロイヤル開催で Electrocutionist に土をつけているが、相手は叩き途上であったことを考えると、やや能力は落ちるし、ハーツクライとの差と考えてもジャパンCの時の差で妥当なのだろうと思う(じゃぁ*アルカセット錦糸町はそんな強いのか、という疑問は出るかも知れんが、案外強かったんでねぇの?とも。ある意味この馬が青い勝負服を着ていれば今年のキングジョージももちょっと違った帰趨になったかも、とか)。そして、シックスセンスの香港での着差辺りを検討するに、恐らくディープも少なくともハーツと同程度の差を*ウィジャボード相手には保てる、とも思う。今年になってやや*ウィジャボードが10F特化になりつつあることを思えば、その差は少なくとも12Fレベルでは更に広がっている、とも言えるだろう。そうなると、コロネーションの Shirocco ともほぼ互角かそれ以上。一方で、最近成長著しい Pride も、凡そのレベルとしては*ウィジャボードと同程度に収まるならば、Hurricane Run がマックス値として Pride との現状着差+1馬身半程度といしても、これともほぼ対抗できる能力はあるのではないか。
一方で、今年は英ダービーのレベルは低く、しかも Sir Percy の臨戦過程もそうは宜しくない。レジャーの Sixties Icon も、破った相手は Youmzain に負けてた組辺りと考えると、恐らく Rail Link や Dylan Thomas を上回るまでには到っていない。その Rail Link とて、ニエルで僅差破った Youmzain のオイロパの結果を見る限りでは、実質 Oriental Tiger 辺りとそう違わないのならば、Schiaparelli がまともに走れば相手になる的な部分はあるだろう。そこから+1,2馬身程度の現状着差があったとして、更に斤量の恵があるとしても、今ひとつ足りてる感じがしない。むしろ、Pride 辺りの方がまだ、やや上回るのではないかというところ。
その上で、ディープインパクトがある意味底知れないのは、この手の能力の「高すぎる」馬としては稀なほど、故障知らずで安定して4歳の秋を迎えているところにあるのだろう。3冠馬で比較するならナリタブライアンは既にこの時期には故障を経験したし、シンボリルドルフがもしディープほど体調が安定していたなら、高松宮杯を叩いて明け4歳で凱旋門に出ていたかも知れない(少なくとも和田共弘の理想としてはそうだった)。一方で海外ではそもそもそんな能力の「高すぎる」馬が4歳まで現役を続けない。強いて言えばダービーを勝ってなおかつ4歳秋まで稼動し続けた*モンジュー、或いは古馬としても伝説を築いた Brigadier Gerard などが近代名馬としてはかなり「故障せず、息が長い」活躍をした部類に入るか。Hurricane Run も故障知らずではあるが、この馬は仏ダービーもどきで Shamardal に負けてることに象徴されるように、やや晩熟気味な面があり、むしろ Alleged 辺りに似るように思われる。ともあれ、この「不可思議な頑健さ」は、池江郎師をはじめとするスタッフの卓越した優秀さを物語るところであると同時に、「或いは、この馬はあれだけの能力を発揮してまだ『目一杯』ではないかも知れない」と思わせる部分がある。ならば、そのリミッターを外せれば、という幻想を未だに残しているのだ。勿論、その糊代は幻想に過ぎないかも知れないが、この馬において過剰ともいえる余裕は、勝負の舞台でのアドヴァンテージを築く面もあるにはあるのだろう。勿論、過信に触れる危険性とも表裏一体ではあるが。
それにしても、Shirocco のパフォーマンスの向上を思うに、恐らくドイツ出身馬としては Star Appeal 以来の凱旋門賞に最も近い馬であるのは間違いないだろう、と思う。*ボルジアや*タイガーヒルは好走したし、Samum は結構人気になったが、やはりこの馬の現況に比べれば遥かに及ばないものとはなってしまうだろう。もはやファーブルの馬、というのはあるが、それ言っちゃうと Star Appeal だって凱旋門はオックス厩舎で勝ってるのだから、ドイツ人にとっても思い入れの強い場であるには違いない。ドイツ競馬のファンである有芝としては、恐らくディープインパクトがいなければ普通に Shirocco の優勝の可能性に期待を躍らせていただろう、ということを思ったりはする。そんな年に、単純な能力として恐らく最強であるのが日本の馬となる凱旋門とは……というのは、競馬ファンとしてもなかなか不思議な気分ではあったりするものだ。
血統に関しては結構パラパラと触れてる馬が多いので、余り細かくはコメントしないが、配合として上位なのは普通にディープインパクトと Hurricane Run、やや重厚なタイプとして Shirocco と Sixties Icon、そこそこ面白いけど2400はちと長いかな……という辺りで Mandesha と Sir Percy という雰囲気になるでしょうか。Pride はなんか微妙に土臭いというか、ややワンペース気味に見えるかな、という感じ。流石に「あれぇ〜」みたいな配合はこれだけのクオリティの出走表となると少ない。
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