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殿下執務室2.0 β1

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有芝まはるが綴る、競馬話その他の雑談、そしてYet Another Amateur Photography。

東京優駿である。 

 皐月賞で1番人気馬が負けた年におけるダービーで、最初の選択というのは「皐月賞1番人気馬か、皐月賞馬か、どちらを選ぶか」という問題である。という訳で、皐月賞1番人気馬のダービーでの戦績をちょっと振り返ってみよう。
90年…アイネスフウジン =皐月賞3着→優勝(ハクタイセイ5着)○
91年…トウカイテイオー =皐月賞1着→2冠
92年…ミホノブルボン  =皐月賞1着→2冠
93年…ウイニングチケット=皐月賞4着→優勝(ナリタタイシン3着)○
94年…ナリタブライアン =皐月賞1着→3冠
95年…ダイタクテイオー =皐月賞8着→6着(ジェニュイン2着)▲
96年…ロイヤルタッチ  =皐月賞2着→4着(イシノサンデー6着)△
97年…メジロブライト  =皐月賞4着→3着(サニーブライアン2冠)●
98年…スペシャルウィーク=皐月賞3着→優勝(セイウンスカイ4着)○
99年…アドマイヤベガ  =皐月賞6着→優勝(テイエムオペラオー3着)○
00年…ダイタクリーヴァ =皐月賞2着→12着(エアシャカール2着)▲
01年…アグネスタキオン =皐月賞1着→故障引退
02年…タニノギムレット =皐月賞3着→優勝(ノーリーズン8着)○
03年…ネオユニヴァース =皐月賞1着→2冠
04年…コスモバルク   =皐月賞2着→8着(ダイワメジャー6着)▲
05年…ディープインパクト=皐月賞1着→3冠
 という訳で、アトサキだけなら1番人気馬の6勝4敗ということで、また皐月賞1番人気外して2冠達成したのがサニーブライアンだけということもあって、ややリードしている印象もある。メイショウサムソンは1番人気といいつつもかなり微妙な4倍台という配当を得ているが、恐らくメイショウサムソンに◎を打たないというのはこの皐月賞馬をみくびっている故の選択ではなく、このダービーにおけるある種の「空気」に馴染んでいるファンとしての呼吸、という辺りにあるのだろう。ただ、その上で、アドマイヤムーンにそれほど人気が集まらなかった結果としてメイショウサムソンが辛うじて1番人気を確保しているというのも面白い辺りで、この辺はファンの悩ましさが出ている部分でもある。それならば、普通は共倒れしてしまう、という考えもなくはないのだけれど、今年は別路線がさほど充実しているわけでもない。例えば先週のカワカミプリンセスや、去年の京都新聞杯インティライミのような、ある種のインスパイアを時計ないし内容から感じられるようなレースは、一連のトライアルにおいて存在しなかったようにも見受けられる。要するに、96年のフサイチコンコルド、00年のアグネスフライト、04年のキングカメハメハ的な馬はちょっと見当たらない。そういう中で人気を集めるフサイチジャンクが95年タヤスツヨシ的にメイショウをかわす事が出来るか、みたいな辺りがファンの側の焦点となっているレースでもあろう。

 と言いつつ、確かに迷いたいレースではある。
 というか、このような状況で雨もあって、となると、実力で抜けるゆえの勝利というよりは、どうもシチュエーションを生かしての勝利、みたいなのが想像される部分があって、そういう意味では余り「ダービーらしくない」レースになるのではないか、という恐れもある。ただ、それならそれで、そういうものと見切るしかない、というのもまた予想であろう。という訳で、アドマイヤメインを◎にしてみようかと思う。この天気ならば、府中の先行有利は更に加速されるのはある種の必然であり、そういう意味で展開が嵌っているのは間違いない。その上で、柴田善臣という騎手は、ある種「運の巡りが最も重要である」という局面で、その運を掴むレースが出来る騎手である。逆に言えば、ダービーが「最も運の強い馬が勝つ」というのは、ある意味ギミックであるから、普段彼がダービーを勝つことは余り無い訳だが、今年は「運の強い馬」の番とするなら、ということ。
 対抗は、メイショウサムソンで良いのではないか。アドマイヤムーンの「アタマ」を消すならば、2着に来る可能性という意味ではこの馬の方が高いし、少なくとも皐月賞を走った馬の中ではやはり実力はトップなのではないか、とは思う。ただ、勝ちきる部分が想像できず、むしろ菊花賞で逆襲するとか古馬になってそれこそテイエムオペラオーのように無敵になるとか、そういう方向のほうが想像しやすいというだけで。それに続いて▲だが、これは捻ってパッシングマークなどはどうだろう。社台にも配合ヲタクがいたんだなぁと暖かい気分にさせて貰えるようなアホみたいな血統表には舌を巻くが、個人的には Graustark=His Majesty なんかがこっそり入ってしまう辺りの丁寧さには微妙に惹かれる。その上で、ある程度今の馬場を知っている雰囲気を見せる北村宏ならば、そこそこの走りは見せてくれるのではないだろうか、という期待値をこめて。ほかには、こういう時は或いは皐月賞総崩れみたいなのもちょっとだけ計算に入れる、となると、京都新聞杯の勝ち馬トーホウアランは先行脚質であるということを含めて買い目には入れないとならない馬であろう。あとは人気どころとか適当に。

◎アドマイヤメイン
○メイショウサムソン
▲パッシングマーク
△トーホウアラン
△アドマイヤムーン
×フサイチリシャール
×フサイチジャンク

 さぁ、大先生のダービーに期待してみようぜ!
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ダービー前に、週末海外。 

◆ハーツもディープも、これ使うのが一番正解だった。
 という、タタソ金杯。
5月28日カラ3R 15:00発走 芝2100m
タタソールズ金杯(G1)
総賞金247500EUR 4歳上 定量(126lb、牝3lb減)
馬枠 馬名      性齢斤量 騎手   戦勝 近走成績  厩舎     父
13Hurricane Run   牡4 126ファロン  76 211休1 ファーブルFR  Montjeu
22Lord Admiral   牡5 126ベリー   202 5休223 C.オブライエン El Prado
31Alexander Goldrun 牝5 123マニング  259 388休5 ボルガー    Gold Away
 出走表みて、和光堂はいはい140ml吹きましたがな(苦笑)。
 こんなレースがあるとはじめから知っていれば、天皇賞からの折り返しで普通に出られたんではないかと思うし、逆に余計に邪魔な馬がいない状況で Hurricane Run とお手合わせできるというのは、Alexander Goldrun や Lord Admiral 辺りは羨ましい所でもある。普通に通用し無さそうでもあるが。そう言えば、Hurricane Run と同じ生産者の馬が凱旋門のトライアルでやっぱり3頭立てのレースに出ていた記憶もあるのだけど、しかしG1でこれは珍しいというか、しかも長距離とかじゃなくて程よい中距離のレースでこれってのもなかなか。因みに単オッズは2/5、3/1、12/1だそうで、気合のある方には Alex の単がオススメ。1-3-2の3連単、どんくらいの配当なんだろうなぁ。

◆バーデン最終日。
5月28日バーデンバーデン春開催最終日6R 17:00発走 芝2200m
第35回メルセデス・ベンツ大賞(G2)
総賞金120000EUR 4歳上
別定(56kg、2005年5月1日以降G2勝馬1.5kg増、同G1勝馬3kg増、牝2kg減)
馬枠 馬名      性齢斤量 騎手   戦勝 近走成績  厩舎     父
11Fight Club    牡5 575デフリース 125 5101休1 A.トリブール  LAVIRCO
26Alpacco      せ4 56 ペドロサ  93 105休27 ホファー    Desert King
32Arcadio      牡3 56 スボリッチ 63 132休1 シールゲン   MONSUN
43Chiron      牡5 56 ボシェルト 163 57105休 ボルテ博士   Valanour
55Day Flight    牡5 56 フォーチュン117 212休1 ゴスデンGB   Sadler's Wells
64Donaldson     牡4 56 ムンドリー 62 681休1 ラウ      ランド
78El Tango     牡4 56 モンギル  94 131休4 シールゲン   ACATENANGO
810Expensive Dream  せ7 56 ミナリク  197 676休2 フォフチェンコ LOMITAS
97Laredo Sound   せ4 56 シュタルケ 84 311休3 ホファー    シングスピール
109Mohandas     牡5 56 カルバーリョ203 65休54 ヘフター    LOMITAS
 まずまず好メンバーかな。
 Fight Club は今年最初のレースを巧く選んだ感じで一つ勝ってここに来るというローテ。基本的に Lavirco の仔は応援方向なので、ここから行きたいものの、人気は恐らくは4歳世代の大将格として頑張らねばならない Arcadio となるには違いなく、その上でミスター殿下が何故かバーデンなどに営業しに来てG3ハンターとでも言うべき Day Flight をぶつけてきてるので、これには勝っておきたいかなというくらいのところ。それにしても、セントレジャーがG3になってしまったから、別定G2でも斤量増が無いのだなぁと El Tango の名前を入れつつ思った。最初「あれ?何で57.5じゃねぇの?」とか思いっきり悩んじまいましたよ。

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間にあわねぇ。 

 実家行って五月人形の片付けとかしてたり(今更w)家帰ってからものんびりWikiで遊んでたりしたら、もはやレース30分前になってしまって致し方なく。ベンツ賞は明日でも出します。今週末はあと、アイルランドか……。

 で、実家に行って、かつての競馬通信社の大作、「世界の名馬7代血統表―Whalebone1807‐Helissio1993」(因みにリンク先は5代血統表の方。因みに7代表の方は10000円しました。個人的に自費で買ったのかどっかで貰ったのかが思い出せませんが)とか、IK華やかなりしころの「I理論で読むスタリオン・ブック '97~'98 」とかを拾って帰る。そう言えば、最近はこういう無駄に骨太な遠大過ぎる血統表を載せるような本は出てないよなぁ。勿論、競馬ファンの層自体が薄くなってるかも知れないし、その中で血統に嵌る人も減ったのかも知れないし、そもそもサンデーばっかりで血統というのがベストトゥベストでしか理解されなくなってる側面も強いから、というのはあるのだろうけど、個人的にIKの真価というのは、こういう無駄に深い代まで入れた血統表を見せることでヲタ心に訴えかける部分にあるとは思うので、是非何とかして貰いたいものでもある。ただ、今って結局デルマみたいなのがあるから、血統表そのものだけで本を売るってのは難しいんだろうなぁ。競馬通信の方では、序文で青木氏が血統表を手書きで載せること、血統ソフトが出来てから、馬のデータを入れるのに如何に苦心したかということを縷々述べている訳ですが、その苦心惨憺して入れたデータの10倍に相当するものが現在はオンラインで引ける訳で(まぁ流石に今は、7代表取るには有料会員にならんといかんのだけどね。勿論アタシは Miles たんのためにカネ払ってるよ)。余談ながら、個人的に Web2.0 ってのはある種の情報集約プロセスと言い換えられるんじゃないかとは思うのですが、そういう意味ではデルマって、結構早い時期から Web2.0 的なことを恐ろしくニッチな分野でやってたサイトなんだなぁとは思う。
 で、競馬通信の方の血統などを眺めたりしつつ思ったのは、もはや今年は*エリシオの凱旋門から10年であり、その意味ではここに集結された500頭ってのも、恐らく今同じ本を作れば20~30頭くらいはアップデートされるんだな、ということだったり。例えばドイツで Lavirco とか入ってるんだけど、今の基準だったら恐らく Monsun か Shirocco 辺りと入れ替えられる悪寒。一方で、例えばオセアニアだと Northerly, Sunline に*マカイビーディーヴァ辺りが基準としてはのっかりそうだけど、逆に落とすとなるとどの馬なんだろうかなと考えると結構色々愉しく読める。南米の名馬なんかは Lucky Boy さん辺りが選びなおしたら色々面白いかも。多分 Riton (マイル1分31秒のレコード出したアルゼンチン馬)とかは除外だろうなぁとか。あと、この本では Lexington とか Anilin が血統よう分からんから除外とか書かれてて、この辺りも普通に出る(まぁ本当に血統のない部分は出ないが)デルマ恐るべし、と。
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サンデー産駒と、海外との距離。 

 負け馬さんのところで微妙に振られた気がしたので、ちょいとだけノモケンの最近の記事について自分もコメントしてみましょうか。個人的に思ったのは、
日本で供用された12シーズンの間に、幾多の有力馬を出しながら、欧米の一線級との対戦は意外なほど少なく、20世紀の間は95年のダンスパートナー、2000年のエアシャカールが目立つ程度。(中略)単なる偶然かも知れないが、SSが健在の間は「産駒は国内のG1さえ取っていれば10分」という感覚があったことは否めない。結果として、SS産駒の本格的な海外進出は後半の世代が中心となった。 (中略)「存在感の薄さ」と書いたが、海外に出れば結果を出せた馬はいたと思う。ハーツクライのドバイ・シーマクラシック(G1)制覇も、有力な根拠である。
 という辺りで、サンデーの仔で海外に行けるチャンスのあったチャンピオン級がどの程度いたかなぁ、ということなどを考えてみた。とりわけ「前半」で見てみようか、とすると、マンカフェ世代に到るまでの前半6世代におけるサンデーのG1馬は以下の通り。
    ダンスパートナーフジキセキ、ジェニュイン、マーベラスサンデー、タヤスツヨシ、バブルガムフェロー、ダンスインザダーク、イシノサンデー、サイレンススズカ(追記)、ステイゴールド、スペシャルウィーク、アドマイヤベガ、スティンガー、トゥザヴィクトリー、アグネスフライト、エアシャカール、チアズグレイス、アグネスタキオンビリーヴマンハッタンカフェ
  ということで、ひとまず海外遠征した馬を太字、3歳で故障して引退した馬を消し線で表記してみた。そして、その上で残った馬を見てみると、どうも海外いっとけばなぁ、という馬が……

 ジェニュインとスペシャルくらいしか見当たりません(笑)。

 つーのは、タヤスツヨシはダービー制覇後は大スランプで海外どころではなく、マーベラスサンデーは宝塚勝利後に骨折、その後有馬で戻ってまた故障、バブルは一回目のJC負けて休養した後、気にせず海外に出られたか……というとちょっとな気がしますし、イシノサンデーはダート目指して失敗した時点でアウト、サイレンススズカは言うに及ばず(宝塚勝った後遠征すれば良かったのか?)……って香港出てたんだっけか(appletreeさま多謝)、アドベも菊で負けて故障してから戻れなかったし、スティンガーは……これはちょっと惜しいかな。通用したかは知らんけど。アグネスフライトも故障しちゃったしそもそも3歳秋以降ダメだったし、チアズグレイスは流石に無理だろ。
 そういう意味では、つくづく惜しまれるのは、やっぱりスペシャルウィークが海外行かなかったことかな。勿論、国内に残ったことで得たことが相当多かったのだけど、やはりあれだけきっちりとキャリアを送れた馬ならば海外ででも、みたいなのは感じる。一方で、単純にG1勝つだけならば、むしろジェニュイン辺りが空き巣を巧く狙えた方が確率が高かった気もしなくはありませんが(笑)。という訳で、やはりあれだけG1勝ってる馬がいても、なかなか狙って海外出すのは難しいなぁという感想および慨嘆と、やっぱりサンデーって結構故障でチャンピオンシーを維持できない馬が多かったのよねという全般的な記憶の確認と、実はノモケンが後半と言ってる中には結構前半が含まれてる気がする、という辺りでしょうか。
 その上で、実際に遠征した6頭のうち、明らかに成功と言うべきなのが2頭で、まずは力を出せたかなくらいの2頭、全く本来の姿を披露できなかったのが2頭という感じで結果としては良い方にも悪い方にもイーヴンで、そう悪い結果ではないな、という感じ。この辺りは遠征ノウハウが急速に蓄積された成果なのかなぁとも思われます。
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偽アメなどと言わず、本当のアメリカン・オークスでも。 

 なんじゃこのペースは?
 12.5-10.9-11.3-11.6-11.8-12.4-12.8-13.5-13.2-11.6-12.2-12.4

 という訳で、結構3角辺りで一瞬「これはプリテイキャストか?」という幻を見られたわけですが、そっからの逆噴射と言うか、大先生の容赦ない強襲振りに全米が泣いた。因みに、エイシンサニーオーの母がアグネスタキオンの母を破ってオークスレコードを出したときのペースがサクラシンゲキの日の丸特攻精神を受け継いだトーワルビーの58.6で、それよりも0.5速いのだから恐れ入る。因みにライデンリーダーがヤングエブロスに出し抜かれたオークスが自分の脳内では一番ハイペースだったんだけど、それは5F59.0でしたな。更に凄いのは、逃げ馬が捕まった時のペースの上がり具合というか、13.2→11.6ってのはどうよ、みたいな感じである。これで善臣が残せたら、正直ロイヤルタッチの仔はバケモノかでしたけれど、そもそもこんな果敢なレースを善臣が見せる辺りが、今年は何かが違うと思わせられた所で、ハマッテルゼ対ンザムードでもなかなか面白いことにはなるのかも。

 ただ、善臣がそのような志の高すぎるレースで惜敗したとは言え、それが勝ち馬にケチをつける理由にはならないだろう。正直、あのペースについて行くのはそう簡単ではなかっただろうし、それに対する対応力は見事であっただけに。
 それにしても、歴史的な記録、とは言えるだろう。ミスオンワード以来2頭目の不敗オークス馬、最小キャリア、それも今まで掲示板にすら載らないトライアルであったスイートピーS経由と、何もかもが異例ずくめの勝利。後出し的に予想について思うと、今年のオークスは「カワカミプリンセスを買うか、買わないか」という選択肢だったのではないだろうか。正直、この馬に関しては、今回は◎を打つか無印かの2つの選択肢しか無かったのではと思う。要するに、中途半端に流れ込んで来る、というイメージが全く持てなかった次第。その程度出来るポテンシャルならば、アタマまで流れ込んで来るという存在感は示していたし、その意味で3番人気というのは過不足の無いポジションであったのだろうなぁとも。個人的に、比較的難しい展開でなおかつそれを全部対応し続けて、なおかつ馬体が増え続ける、というのはなかなかに力強い面があるなぁ、という感じであったが、今日のレースもその印象を裏切らないものではあった。

 そして、この馬は、夙に言われるとおり、良血馬なのである。血統表の左端1代分を隠せば、これほどの良血はなかなか、という雰囲気を醸しだすような「濃い」血統の字面、そして配合のボリュームがある。ある程度血統を齧った人ならば「これ何てパリティビット?」みたいな印象は持たれたことであろう。先日の偽ファビラスラフインではないが、この馬の血統表は極めて A.P.Indy 的である。母の*タカノセクレタリーは Seattle Slew×Secretariat という時点で A.P.Indy と共通しているが、A.P.Indy の場合、そこから Buckpasser、Sir Gaylord と続いて、Buckpasser の La Troienne 血脈と Seattle Slew が呼応する一方で、母には Secretariat×Sir Gaylord の半分ちょっと同血クロスが入る。それに対し、本馬の配合ではキングヘイローから母方に Buckpasser が入る一方で、Sir Gaylord が2本入るのである。そのような基本的素性の整合性に彩を添えるのが、Princequillo である。キングヘイローの曾祖母 Squander は Buckpasser×Princequillo という配合を持ち、Secretariat や Sir Gaylord の母父、そして Seattle Slew にも入る Princequillo を強化する。その上で、本馬の4代目の位置にいる3頭、Squander、Poker、Key to the Mint の3頭が、Princequillo×War Admiral という組み合わせを共通で持っており、更に血統表全体をタイトに締めているのだ。アメリカ血統における、典型的な美観である。

 ところで、キングヘイローといえば、夙にその母*グッバイヘイローの名牝性が語られる。同馬は同期に Winning Colors、年上に Personal Ensign、古馬になってから Bayakoa という、なかなかに華麗な牝馬時代に活躍したことで、その存在感を増した感がある。一方で、本馬の4代母 Summer Guest も同様に華麗な時代の牝馬だ。70年代アメリカ全盛期の名牝と言うと、いかんせん Dahlia や Allez France のごとき「欧州組」が脚光を浴びるが、彼女たちの母国アメリカでも、同時期に Susan's Girl や Desert Vixen(*リアルシャダイの母) がダートを彩り、歴史を残した。Summer Guest も、Numbered Account などとともにこの時代に属し、同期の Susan's Girl と3歳時にはほぼ互角に近い活躍を見せ、コーチ屋とアラバマを制した。秋には牡馬相手にウッドウォードに挑戦し、Key to the Mint の3着となっている(その勝ち馬と配合されたのが、本馬の曾祖母)。

 そういう意味では、地味な厩舎ながら、この馬にも「海外へ」という期待はしてしまうところでもある。また、近年の活躍から、勿論この馬にも昨年の勝ち馬同様にハリウッド・パークから招待状が届くのではないか、とも思われる。ただ、この馬に関しては、ちょっと印象が違ってて、むしろダートで試してくれないか、という思いが強い。勿論偽アメに出れば有力であろうし、そちらの方が勝つ確率は高いだろう。ただ、この馬の対応力の幅の広さ、ハイペースに対して証明された強さ、そしてダートでも通用するかも知れない配合を思うと、もう一度「確率の低いギャンブル」をして欲しい、という気持ちもある。コーチ屋オークスのごとき、ダートのオークスを挑んで、ブラッドホースに「Okaeri, Goodbye Halo」と書かせるならば、日本の競馬はある一つの歴史を刻むことになる、と思うのだが。
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プリークネスは割とどうでもよくなってたり。 

 しかし、ピムリコは本当に大丈夫なのだろうか……。ある意味、3冠のお荷物と言うか、単に3冠馬の出現を邪魔するためのギプスとしてしか機能してないイメージも徐々に強くなりつつある所ですが、逆にそのギプスが無くなるとアメリカ競馬としてはかなり大事なものを失うみたいな部分もある気がするので、まぁ頑張れ。という訳で、欧州より。

◆バーデンバーデン。
5月21日バーデンバーデン春開催2日6R 17:00発走 芝1600m
第28回バーデナー・マイレ(G3)
総賞金60000EUR 3歳上 別定
(3歳52kg,4上58.5kg、前年G3勝1kg,同G2勝2kg,同G1勝3kg増、同12000EUR上未勝利1kg減、牝2kg減)
馬枠 馬名      性齢斤量 騎手   戦勝 近走成績  厩舎     父
11Apeiron      牡5 585シュタルケ 175 2休129 ホファー    Devil River Peek
25Lazio       牡5 585デフリース 173 141休6 A.トリブール  Dashing Blade
33Austrian     牡4 575ヘルフェンバ161 787休7 ソヴァ     Second Set
44Idealist     牡4 575スボリッチ 32 休14休3 シールゲン   タイガーヒル
56Sambaprinz    牡7 575ボイコ   376 11438 ホルヴァルト  Big Shuffle
62Willingly     牡7 575ミナリク  245 466休4 M.トリブール  Second Set
 Willingly 以外の5頭は全て、ブレーメンのリステンを通ってきて、という感じで、そのうち Apeiron は一回北欧で走ってからの戻ってきている……という感じで、平たく言えば König Turf に対しての負け戦という、非常に分かり易すぎる見立て。それにしてもマイル路線、Anna Monda が現役続けておればとは思うのだけれど、電話屋さんにはいい加減勘弁してもらいたいところである。結構バラバラ入線なので上位はそれなりに差がありそうではあるけど、2000ギニー負けて以来の復帰戦でそこそこの競馬が出来た Idealist の方がこのレースはやや優位ではないか、というくらいの見立てではあるだろう。あとは、Sambaprinz は一発があるので単穴としては最適な存在ではある。勿論 Apeiron は外せないとは思うけど、この2頭がどう絡むか、ですかな。

◆今年はもうこれしか残ってない、イタリアダービー。
 インテルは来季いかに超アンパイなメンバーで優勝を落とすかと言うサカヲタ的にこれ以上美味しいネタは無いというほど堪らないシチュエーションを背負ってしまった訳ですが、今週末のデルビー・イタリアーノはドイツ馬がレットゲンのウンガロ産駒1頭出てはいるものの、戦績的にはちょっとな……ぽい雰囲気もあるので、馬柱立てるのが面倒になってしまった所で終了。という訳でかわりと言っては何だが、脈絡もなく、サンタラリ賞など。
5月21日ロンシャン4R 15:55発走 芝2000m
モンジュー・クールモア・サンタラリ賞(G1)
総賞金250000EUR 3歳牝 定量(57kg)
馬枠 馬名      性齢斤量 騎手   戦勝 近走成績  厩舎     父
16Sanaya      牝3 57 スミヨン  52 12休22 de.R-デュプレ Barathea
23Mayoress     牝3 57 ペリエ   21 ---81 ファーブル   Machiavellian
31Alix Road     牝3 57 テュリエ  51 82休13 ボラックたん  Linamix
47Chaibia      牝3 57 ブフ    42 21休15 スマガ     パントレセレブル
58Germance     牝3 57 メンディサバ33 -1休11 ルージェ    Silver Hawk
62Top Wave     牝3 57 カスタニェイ40 3335休 ボラックたん  Medaaly
75Fauvelia     牝3 57 パスキエ  81 32休24 ニコレ     Polish Precedent
84Hollywood Starlet 牝3 57 シェレル  71 1休455 ニコレ     Marchand de Sable
 という訳で、スポンサーの出走馬が無かった訳だが、結果としてはペネロペ賞の再戦という格好になった。そのペネロペを勝った Germance は、母が Gaily Tiara と出ていて何か日本の馬みたいだなぁと思ったら、果たして日本で3戦1勝、未勝利を勝った後にすぐ引退した○外。こんな形で外国に出戻っていたのか、という感じではあるが、X経路の Round Table クロスなんて確かに繁殖としてより魅力を感じる所であり、売ってしまったのは勿体無い。ともあれ、ほぼ再戦というメンバーで前走の着差はそうなかったとは言うものの、ほかにそう強い馬が出ていないと言う意味ではチャンスだし、サンタラリは比較的無敗制覇出やすいレースだと思うので、まずは頑張って欲しいかな。

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春バーデン開幕。 

◆ドキッ!女調教師だらけのマラソン大会。
5月20日バーデンバーデン春開催初日6R 17:00発走 芝3200m
第35回オレアンダー・レネン(G3)
総賞金60000EUR 4歳上 別定
(56kg、前年5月以降G3勝1kg,同G2勝2kg,同G1勝3kg増、同12000EUR上未勝利1kg減、牝2kg減)
馬枠 馬名      性齢斤量 騎手   戦勝 近走成績  厩舎     父
19Bailamos     せ6 56 ムンドリー 254 53休26 シールゲン   LOMITAS
28Bussoni      牡5 56 デフリース 154 56711 ブルーメ    Goofalik
36Frank Sonata   牡5 56 シュタルケ 173 53休16 キンランGB   Opening Verse
410Harar       牡4 56 ヘルフェンバ70 528休8 レーヴェ    ACATENANGO
52Kasus       せ8 56 ミナリク  337 1休2休2 フォフチェンコ Second Set
63Liquido      せ7 56 ヘルフェンバ359 3休163 シュタインメツ LOMITAS
75Simone Boccanegra 牡5 56 ゲリッツ  154 211休16 ペレイラ    ペルジノ
81Soterio      牡6 56 ボシェルト 238 114休5 バルトロマイ  LAVIRCO
94Tirwanako     牡4 56 ボッカイ旦那113 126休2 ボッカイ妻SWI Sin Kiang
1012Palais Tiff    せ7 55 リヒター  234 42休77 フェフナーたん インナティフ
1111Tartouche     牝5 55 スボリッチ 106 314休1 ヘリーズたんGB Pursuit of Love
127Notte Italiana  牝4 53 ビタラ   121 21休67 ケルンたん   Mtoto
 という訳で、外番に女性調教師が4人並ぶと言うなかなかに壮観な組み合わせ。イギリスの牝馬 Tartouche は以前アリスカップに遠征し、ここで本格化への糸口をつけた Gonbarda の3着に敗れたと言う来歴で、本国でもグッドウッド14Fの牝馬重賞など勝ってたりしており、まずは有力。Petition→Sing Sing→Run the Gantlet→Welsh Pageantなんて、なかなかに泣かせる重厚な累代で、まぁ字面はそう軽くない Pursuit of Love ならこんなものか。そして、カルメン・ボッカイたん師が送り出す Tirwanko も血統は面白い。つーか、「Sin Kiang って、誰?」と思ってデルマったら、Fabulous Dancer 産駒。ほぉそうですかいと思ってボトムライン見たら、Carvin→Kaldoun って……
*ファビラスラフインやんけっっ!!
にしても、Carvin なんてそう頻繁に見ない繁殖に Kaldoun が乗っかってて、しかも母の年代を見るに Mercalle がカドラン勝ったのを見て配合した訳でも無い馬ってのも偶然として凄いが、そこに Fabulous Dancer 産駒かぁ。それならもうちょっと走っても良さそうだが、まぁ Sin Kiang って誰?だし仕方ないのか。……で、あとは基本的に毎度お馴染み Lomitas 勢に、あとはこのレースの出走馬半分くらいがステップに選んでるケルンのシュティーアーCを勝ってきた Bussoni というところ。こいつの母は1990年チリのクラシック、ミル・ギネアスの勝ち馬 Blumme と、なかなかドイツにしては珍しい南米血統。今後の活躍含めてちょっと注目。件のトライアルではロシア出身の強豪 Lamborn が4着に敗れてたが、こいつの祖母が Derzkij3×3に Faktotum4×5という超絶鳥肌配合だっただけに、ここに来られなかったのは残念かな。
 Egerton 亡き(生きてるよ)今、世界最強の未勝利馬の座を襲ったセントレジャー2着・ダービー5着馬 Harar は今回も空気を読んでそこそこ走って欲しいなぁと思っております。

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今更、例の23人。 

 この1週間レベルでのメディアレベルに到達した巻スターシステム発動はなかなか温く堪能させて頂いた所ではありますが、元はといえばサカヲタ側から発動したスターシステムっぽいし、現実問題調子がよかった、というのもありますので、それはそれで。ただ、個人的に久保に関しては前回の落選エピソードがある意味中村どころじゃなく出来すぎた話(ノルウェー戦惨敗の後、中田が一席設けたところ、それまで余り代表のメンバーと接点の薄かった久保が思いっきり盛り上がって、チームの鬱屈した雰囲気を変えてくれた、みたいな話。そして、そのきっかけとなってくれた久保が落選……みたいな。)でとっても悲しかっただけに、そういう意味での余情は残るというか、柳沢が道連れだったら良かったのに、柳沢残したお陰で5人FWにしなきゃいけないから松井落ちたんじゃねぇのかとか邪推したりすると、みたいな繰言もあったり。
#まぁでも、骨折は後遺症がない理論は、それなりには理がある。
#あと、やっぱりチームプレイという一点においては世界的なFWな気がするし。>柳沢

 という訳で、恐らく世界から見たら一番のサプライズは、リーグ・アンのアシスト王が普通に落ちてる、という不思議さなのかも知れず、ただ一方で、これはこれで悔いが残る所ではある一方で、確かに現在のチームとしては、みたいな部分もあるのかなぁという思いも。結局、ジーコのイメージにはもはや「黄金の中盤」は存在しない訳ですな。そして、黄金の中盤が存在しない以上、松井を共存させると言う選択は試されもしなければ本番でも実現はしない、と。そもそも、中村と中田英と松井を並べて、なおかつバランスの取れたシステムを実現するにはやはり相応の熟成が要る訳で、それには時間が足りなかったとしか言いようが無いのだろう。因みに、4年前の代表も「黄金の中盤」を選ばなかったのだけど、それは中村落選以前の問題として「名波が戦列を離れて、連携を試せなくなった」時点で仕方なかった、というものでもあった。少なくとも、大会が始まるまでは、02日韓における日本代表の「黄金の中盤」は「中田英・中村・小野・名波」だったのだから。その4年前に通じる所は感じたというか。

 その上で、松井がジョーカーになるか、と言えば多分なるんだろうけど、恐らくは局面を替えるというよりは一発屋的な選手が向いてると言うこと、あとはジーコとして使い慣れた選手を使いたい、みたいな部分が選出に繋がってるのかなぁとは思われます。中田浩は入るかどうか結構不安だったのですが、そういう意味では彼は「現在の代表」においてはラッキーボーイ的に動けるタイプとして言わば「お守り」的な存在となってた印象もあり、その記憶がジーコを動かしたようにも見え。その一方で、松井と、あと大久保は、代表ではさほど結果を出せてない部分もある反面、動き的には「ジョーカー」として如何にも使えそうな(特に日本のようなチームにおいては)雰囲気もあったので、そういう意味ではこれをジーコが「使いこなせるに到らなかった」ことがむしろ残念なのかも知れない。

 一方で、畢竟彼らが「海外にいたからこそ」、ジーコが使いこなし損ねた、という部分も考える必要はあるでしょう。結局、海外組もある程度時間を掛けないとジーコのような監督の場合には巧く融合できない。その上で、代表のマッチメイクをそこまでアウェイでやるにも限界がある。色々言われるけど、それでも今回の代表は4年を通して結構頑張って海外で試合できてたとは思うけど、ジーコの場合それでも足りないっぽかったんだよなぁ、と。
 ともあれ、選手の半分くらいを海外在籍経験のある選手で占めるようなチーム作りをはじめて行う中で、色々と齟齬の出てくる部分があって、今回の代表における松井落選問題ってのは、その辺りの犠牲と言うべきものではないかな、とも思われます。勿論、それは大概のサッカー大国の課題ではあるのですが、欧州とは距離があり、なおかつ南米ほど個人個人がピッチの上でツーカー的に動けない、そのくせ90分やたらめったら走り回りながら組織を維持するというのが持ち味な東アジアのサッカー大国(いや、例は日本と韓国しか存在しないがw)における独自の課題、とも言えるのかと。まぁ、方向性としては、もうちょっと戦術をある程度レクチャーできる監督の方がいいかな、くらいのフィーリングはありますが、まだ「だったらどういう監督」までの答えは出てないっぽいし、それはJFAさんが考えてくれるでしょう、くらいで、テレビ桟敷側の人間としてはお茶を濁しておこう。

◆以下。
 ドイツ代表は、まずレーマンが1番になったことに絶望した!まぁまぁ世代を巧いこと散らして「良いチーム」を作ると言う意思は見えた。クローゼを誰と組ますのか悩ましいけど(猫背様は今回は流石にサブ中心だろうし、4年前もヤンカーの方が手が合ってたし……)、強いて言えばポドルスキかなぁ。つーか、猫背様10番かよ!相変わらずドイツの10番は面白いぜ!DFは思ったよりは何とかなりそうな字面で、フートがベンチになるようならこの代表強いかも。メッツェがちゃんと動けますように。残念なのはオヴォモイエラの不選出。何気にここ暫くブレーマーだったんで、何とかフリードリッヒに勝って欲しかったが。
 オランダは、相変わらずレベルの高いFW陣で何故か選ばれちゃった的な雰囲気を醸すフェネホール・オフ・ヘッセリンクに萌え。あの長い名前を全部書いたユニならば、買ってもいい(笑)。インドネシア人だから仕方ないとは言え、ジオみたいに略しちゃぁダメだな。それにしても以前はAZから代表に入るだけでQMAのネタになったことを思うと、AZ5人は感慨深い。フンテラールが落ちたお陰で人数ではアヤックスと並んだのか。逆にフェネホール・オフ・ヘッセリンクはPSVの数合わせか?
 アルヘンは、こっそり入ったフリオ・クルスがいい感じか。クレスポがドツボった時にちびっ子軍団にならないというのは悪くないのかも。一方で、やはりちびっ子軍団組(サビオラ・メッシ・アイマール)辺りがどの程度仕事できるかというのがカギというメンバーでもありそうな。アジャラ先生は本番前に試合でなければ100キャップが本番になるんだね。あと、フランスのこの80年代生まれの少なさは一体何なんだ……。日本が4年後こうならなければ良いという感じの悪い見本的にも。
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The Pride of Japan, COSMO BULK! 

 カッコいいこと言ってくれるじゃねぇか、シンガポール実況。
 しかし英語が聞き取りづらいのでシーザリオのときほど騒がれてない気もしなくはない(笑)。という訳で、今回も実況を起こしたのですが、正直あちこち分からん所があって、例えば直線でコスモバルクが先頭を捉えるシーンとか、何て言ってるのかよく聞き取れてません(笑)。



Gates open, and they're race in. Chiquitin was one of the first to get going, with War Horn, Cosmo Bulk to the way run on the inside, there comes Vroom Vroom. Vroom Vroom gets a lead, Cosmo Bulk by length and a half as they hit the winning post for first time, War Horn is third followed by ..Chiquitin! he's going his head up in the air! Valixir is arguing to a nice hand. He spot fourth just behind them, Mount Street a little bit deep and he will probably strive forward with his angle, the next one is Diamond Dust, Bowman's Crossing, King and King, Big Easy, and Terfel at the tail. Vroom Vroom, in charge as they hit to the back at the 1600 meters point, by a length and half on Cosmo Bulk, War Horn third, Chiquitin at the rail, and Mount Street wide as they hit the back stretch. Valixir is traveling nicely in about seventh spot with Frankie, Falstaff on the rail with capitaling Diamond Dust on his angle, followed by Bowmans's Crossing, King and King, Terfel, and Big Easy sees them all, at the halfway point with 1000 meters to go. And it's Vroom Vroom blusts straight to make them all, he's going kingly two length, in third spot Chiquitin. Then War Horn followed by Mount Street, Falstaff, Valixir. Sweeping along the rail as angle behind is Diamond Dust. The next one is Bowman's Crossing from Hong Kong, with King and King making a sharp move around them. They're followed by Terfel, and Big Easy is too away from tail. Vroom Vroom's swing is going with genuine speed, 700 meters to go. It's Vroom Vroom the leader, by two lengths on Cosmo Bulk made a challenge, followed by Falstaff. Cosmo Bulk is going to the inside as they turn the corner. Diamond Dust behind those horses with Bowman's Crossing, and there's the next one is turning the corner. Mount Street is going backwards. Enter the straight 400 meters to go, Vroom Vroom is the leader, COSMO BULK at tracking, Falstaff, Diamond Dust running up behind! Diamond Dust, and King and King down the outside. The PRIDE OF JAPAN, COSMO BULK! It's COSMO BULK in front!! Bowman's Crossing, King and King, COSMO BULK two lengths clear! And he's getting a Cup to Japan! COS-MO BULK! A lengths and a half on King and King, Bowman's Crossing third, they split the rest at the moment. Vroom Vroom fourth followed by Diamond Dust.

 で、ラップは動画に映ってるのを追っ掛けた限りでは。

25.17-25.99-25.04-12.83-12.58-12.41-12.54で、2.06.56、かな。

 ペースとしては、スローなのに上がりは遅くて、馬場は結構悪かったのかなという感じですが、こういうところで適度にスローでなおかつ後ろが追っ掛けて来づらいような流れはこの馬には確かに得手な所ですが、まずはいい状態で気持ちよく走れた、ってのがやっぱり一番大きかったんじゃないですかねぇ。つーか、基本的にそう馬場が悪いのが向いてないイメージもあったけど、まぁこの手の馬の場合、基本的に走るときはそう馬場も関係ないのかも。しかし、それにしてもダイアモンドダストも好走。最後まで結構実況に引っ掛かってくるような走りで、地元馬でも2番目の5着ですから、これは見事で、快挙に華を添えた格好になりましたね。
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ガスパッチョCMに寄せて。 

 色んな人物が妻夫木の部屋に押しかけるという東京ガスのCM、小野妹子編がなかなか好評らしい。と言っても関東の人以外はしらんだろうから、さしあたり公式サイトでご覧あれ。
 で、見てから読んでいただきたいのだが、要するに、小野妹子を酒井若菜が演じてる、ってのがツボなのですな。この瞬間から明らかに視聴者が( ゚д゚)ポカーンとなる訳ですが、そっから更に畳み掛けて酒井が演じる押しかけ女房っぷりがこのCMシリーズでも高い評価を得てるようでもある。

 そして、麻智さんに「小野妹子が女だってみんな勘違いしたらどうするんだよ」みたいなことを言われたのだけれど、事実は小説より奇なりとは言ったもので、実際に小野妹子の遣隋使においては、これと似たことが行われている訳ですな。すなわち

「タリシヒコって呼べやゴルァ!」
by 豊御食炊屋姫(推古天皇)。

 要するに、遣隋使ってのは天皇の国書を持ってったりするわけですが、その国書に名乗っていたのが、明らかに男の名前と思われる「阿毎 多利思比孤」(アメ タリシヒコ)という名前であって、しかも隋の史書には普通に妻がいるみたいな書き方もされている、と言う辺りで激しく違和感が認められている。教科書とかでは「聖徳太子が摂政だったので、それのことでは」的な扱いになっていたのですが、よく考えたら国書くらいは自分の名で送るのではないか、ということで、色々諸説があるところですな。
 ただ実際、日本の側も隋に対して天皇を「隠して」おきたかった、という事情はあったのですな。基本的に邪馬台国なり倭の五王なりの場合、初めから「格下」という認識で中華に朝貢したのですが、格下の使いが朝貢する場合、自分の名前を名乗らないといけない。ですので卑弥呼とか倭王武(幼武大王)なんてのが中華史書に残る訳です。が、遣隋使は「中華と本朝の対等な関係」を目標としており、名前を名乗りたくない。要するに、王制国家で「天皇陛下」とか「Her Majesty the Queen」とか言う感じで、自分の本名を明示しない名乗りを求めた訳です。そこで、当時の天皇の称号である治天下大王から連想される天足彦という名称を「偽名」として利用した、と。
 その上で、もう一つ大変なのは、返礼の使いが来た場合、でもあります。このときも実際隋から返礼使が来たのですが、こいつらは中華の威信を代表して来るので、来られる側は臣下の礼を取らないといけない。これをやりたくないために、どうやら当時の日本は天皇をでっち上げて返礼使を迎えたらしい、みたいな解釈もあります。まぁ、少々強引ではありますが、そういう体面を必死で重視しつつ、なおかつ中華文明を無視せざるを得なかった、みたいな辺りが、当時の「文明開化」への指導層の強い意志だったのかも。
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もはやケルンが7割くらいを占める雰囲気も。 

 ということで、ドイツの3歳のハイライトデーと言う開催。

◆ウニオン化ということか。
5月14日ケルン5R 16:05発走 芝2200m
ドイツ牝馬賞シュヴァルツゴルト・レネン(G2)
総賞金65000EUR 3歳牝 定量(57kg)
馬枠 馬名      性齢斤量 騎手   戦勝 近走成績  厩舎     父
14Auenprincess   牝3 57 ボシェルト 21 --8休1 オストマン   KORNADO
23Elounesse     牝3 57 スボリッチ 21 --21休 ホファー    ランド
32Jade Rheinberg  牝3 57 ヘルフェンバ31 -419休 M.トリブール  プラティニ
47Nordtanzerin   牝3 57 ミナリク  32 -511休 シールゲン   Danehill Dancer
51Quelle Amore   牝3 57 ペドロサ  31 -91休4 ヴェーラー   MONSUN
68Samerous     牝3 57 デフリース 20 --33休 ブルーメ    ジェネラス
79Souvenance    牝3 57 サンダース 41 2193休 Sir.プレスコGB Hernando
85Turning Light   牝3 57 シュタルケ 22 --1休1 ホファー    ファンタスティックライト
96Zakopane     牝3 57 ヘリアー  20 ---22 シールゲン   MONSUN
 G2に格上げしちゃった、という感じではありますが、G1のトライアルなのだからG2でも悪くは無いし、結構連動性は高かったし、というところで。今年も女王 Nordtänzerin が登場し、まぁこれが勝つのも十分ありだとは思いますが(しかしデガというか、母は息の長い繁殖と言うか、個人的にはこの母に一度だけランドつけて走らなかったのが勿体無いなぁと思われ)、相手としては2戦2勝の Turning Light は祖母が Kaiseradler 2×3でそっから*ラストタイクーン→ファンタスティックライトでシンプルに4分の3で Nijinsky×Blushing Groom×Buckpasser を作りに行くという骨太感のある配合。なかなか良い対決図式だとは思うが、ファンタって本当に字面馬多いのかも(笑)。で、あとはランド仔 Elounesse はマイラーとして活躍した El Divino の下で、ちょっと面白げ。

◆クラシックな訳で。
5月14日ケルン7R 17:10発走 芝1600m
メール・ミューレンス・レネン-独2000ギニー(G2)
総賞金165000EUR サラ3歳牡牝 定量(58kg)
馬枠 馬名      性齢斤量 騎手   戦勝 近走成績  厩舎     父
18Annunzio     牡3 58 ペドロサ  60 322休6 バルトロマイ  Big Shuffle
25Aspectus     牡3 58 デフリース 43 411休1 ブルーメ    Spectrum
32Chief Commander  牡3 58 J.A.クイン 71 12262 チャプルハイGB Commands
41Lord of England  牡3 58 シュタルケ 52 143休2 ホファー    Dashing Blade
511Mharadono     牡3 58 ムンドリー 62 1止休96 ヒルシュバーガ Sharp Prod
67Oriental Tiger  牡3 58 ボシェルト 41 123休3 オストマン   Tiger Hill
76Royal Power    牡3 58 キャトリン 91 22休22 チャノンGB   Xaar
83Saldenblatt    牡3 58 スボリッチ 32 -4休11 ホファー    Dashing Blade
99Silex       牡3 58 ミナリク  31 -13休7 シールゲン   Zilzal
104Sovereign Dancer 牡3 58 ヘリアー  31 -416休 ホファー    Dashing Blade
1110World's Mission  牡3 58 ヘルフェンバ52 115休5 ホファー    Fasliyev
 11頭中6頭がドクトル・ブッシュからの折返しと言う、ある意味分かり易すぎるレースで、勿論そこを勝ってきた Aspectus は人気になろう、という辺り。しかし、前走意外と差が詰まったと言うことで、Lord of England もやや逆転の目を残したか。前走こちらはスボリッチだったのだけど、前走シュタルケの Saldenblatt に乗せると言うのはまたホファー師も不可解采配(笑)。その Saldenblatt とあわせて三つ巴というムードで、Dashing Blade が目立つという感じになった。普段この時期だと Big Shuffle のいかにもギニーでコケそうな連勝馬という雰囲気もあるのだけど。Salde の仔は今ひとつどうやったら一番走るのかの検討がつけづらいのですが、Monsun とかつける気は無いのですかね。因みに今の2歳は父ファンタだそうで。
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高岡秀行師、岡田総帥との遭遇戦。 

5月14日クランジ9R 20:35発走 芝2000m
シンガポール航空国際C(G1)
総賞金S$3000000 3歳上定量(3北50kg、3南54.5kg、4上57kg、牝1.5kg減)
馬枠 馬名      性齢斤量GAG 騎手   戦勝 近走成績  厩舎     父
17Valixir      牡5 57 121デットーリ 188 510休714 サイードUAE   Trempolino
21Cosmo Bulk    牡4 57 117五十嵐冬樹 217 11144休8 岡田総帥JPN   ザグレブ
33Bowman's Crossing せ7 57 114モッセ   394 休3337 オートンHK   Dolphin Street
45Falstaff     牡4 57 113フォースター133 313311 デ・コックSAF モンジュー
25Chiquitin     牡5 57 110マーウィング145 21426 ジョリーKSA   Fitzcarraldo
66Vroom Vroom    せ5 57 110ウィリアムズ207 ---81 ヘイズAUS    Fitzcarraldo
713King and King   せ5 57 107リム    277 11316 バリッジ    Celestial Dancer
88Mount Street   せ5 57 106パウエル  427 81212 ラクソン    Kilimanjaro
912Big Easy     せ4 57 103サイミー  249 42334 ラクソン    スピニングワールド
1010Terfel      せ7 57 103スー    538 5休1367 マーフィー   Lion Cavern
119Zankel      牡4 57 103キャロー  193 ---67 コーMAL     カーネギー
1211Diamond Dust   せ5 57 102セジョン  215 休6143 高岡秀行    ライブリーワン
134War Horn     せ4 57 96デュプレシス255 12191 ショー     Festin
 北海道、ひいては日本の馬産が抱える課題と、ある意味真摯に向き合った2つの方向性が、遭遇戦的に相見えることとなったレースであり、その意味では日本の近10年程度のスパンでの激変の一つの到達点とも言うべき、歴史的なレースであろう。
 その上で、このSQ国際というレースの位置づけをある意味象徴するというような微妙な立場での歴史性でもある。結果として、このレースの日程というのは、JCや香港国際が欧州のシーズン後を狙うのと同様な意味合いで、香港・豪州というオセアニア競馬圏のシーズン後を狙う、というレースになり、その意味でそれらをややこじんまりとさせたような趣になるのも致し方ない。そして、そういう場所を飾る存在として、やや裏面的な存在の各国の馬を集めるという中で、コスモバルクの挑戦も実現している、と言うところでもある。
 ただ、コスモバルクのレース選択としてはこういうのを何度か続ける中で、というのもありだとは思う。個人的には秋にコックスプレートに出て欲しくて、あの直線の短いムーニーヴァレーなんかはこの馬の逃げ残りを手伝うのではないのかな、とも。その上で、今回はそこに繋がるようなイメージのレースをして欲しいなぁと思うのだが、果たして総帥、今後もじゃんじゃん遠征出してくれんかね。近走の Valixir のヘタレ度を見るに、普通に考えればハーツクライの遥か後方で頑張って2着争いしてた Falstaff は、配合もモンジューに Tudor Minstrel を2本入れるという方向性は悪くないのでここくらいは勝てそうな馬だけど(このレース、全体的に血統のバリエーションは非常に楽しめるが、やはりみんなちょっとずつピリっとしない所も感じられるしねぇ)、祖母に2本 Tudor 入れちゃったお陰でそこがどうしても軽くて安定感に欠く。そして、安定感に欠くといえば勿論この中で普通に走れば一番強いであろう我らがコスモバルクに関しては言うまでも無い訳で。この辺りがコケると、もう Bowman's Crossing にしても地元馬にしても完全オープンな組み合わせで、ダイアモンドダストなども一応2000でそこそこの競馬も出来てるようなので、そう見切れはしないかなと思う。
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国歌を日本語カバーしてみる@アメリカ。 

 先週辺りは、スペイン語カバー話が盛り上がってましたね、ということで。アメリカと言う国家のありようとはやや異なるという感じで、ラ・マルセイエーズのようなDQN一直線な雰囲気でもなく、むしろ持って回った感じの分かりにくいセリフ回しで、やたら演奏されている実情に比して、決してさほど人気が高い歌でもない、とも言われますな。そういうこともあってか、テキサスの小学校時代には結構国歌以外の色んな愛国歌も授業で取り上げてた、なんて記憶も遥か昔にはあります(中には「God Save The
Queen」のアメリカ賛歌版、なんて面白いのもあった記憶が)。取り敢えず、そんな訳で、とっつきにくい歌詞をざざっと翻訳。

◆The Star-Spangled Banner

♪Oh say can you see,          おお見ゆるか
 by the dawn's early light,       あの暁
 What so proudly we hailed       誇り高く
 at the twilight's last gleaming?    宵にかかげし

 Whose broad stripes and bright stars, 我らの旗
 thro' the perilous fight,       戦場(いくさば)なる
 O'er the ramparts we watched      砦にあり
 were so gallantly streaming?      たゆたいしかな

 And the rocket's red glare,      烽火(のろし)赤く
 the bombs bursting in air,       闇を照らす
 Gave proof thro' the night       夜を越え
 that our flag was still there.     守り果たし

 Oh say does that star-spangled     おお今なお星条旗
 banner yet wave            はためきたるかな
 O'er the land of the free       自由の国に
 and the home of the brave?       勇者の地に

おお、曙光の先に 汝には見ゆるかな、
我ら誇り高く 宵の煌きのもと掲げしが、
その雄大なる星と条 戦場の修羅なりて
防壁の先に見えしは 何と華々しくたゆたうかな、
烽火赤く光り 砲火空に散るは
闇夜の中我らが旗 なおあるを照らすのみ、
おお、今なお 星条旗ははためきたるかな、
この自由の地にして、勇者の祖国に!
 基本的に、これも『詞の中で経過する時間』がある種の鮮やかさを呼ぶような作品だと思われますし、結構初めて歌詞の背景含めて知った時には「大した国歌だなぁ」と思わされた部分はあり。とりわけ、3節目の描写が利いてるなぁと。ただ、やっぱりこの部分が音節少ないし、訳の中で表現しづらかったり。
 楽譜はまたそのうち。

王道を選ばぬ強者。 

 何となーく、そういう風に思う人もいるんだろうけど。
現在の日本競馬現役最強馬の座は名はともかく実の方は、確実にハーツクライがその座にいるわけですよ
 というトロちゃまの意見には、「違うっしょ」と返しておきましょう。G1未勝利の馬が3冠馬に一度勝ったくらいでは、「勝ったから最強」とは言えません。その上で、ハーツクライが「本気で」現役最強を目指すならば、むしろディープインパクトをもう一度倒しに行くという選択肢が必要だったでしょう。恐らく、島倉を使うというローテも、「ディープに勝って海外遠征」という文脈では勝ち逃げっぽくも見えるのですけれど、中立国でウィジャボードに勝つこととホームでディープインパクトに勝つことの難しさに関しては、恐らく海外の関係者などからすれば「前者の方が簡単」と見なされる所はあったかも知れない、とは思われます(勿論、どっちも相当普通は難しいんですが)。個人的には、中4週もあるんだから、春天は使えても良かったかな、とは思いますし、そういう意味では春にそう世界的に見てスーペルでは無いレース1つだけというのは、その勝ち方が素晴らしかったにせよ、やや「チャンピオンを返上しちゃう」ようなローテであった、という意味では悔やまれる所ではあったかなぁと思われます。
 ただ、橋口師もハーツクライも、そういう部分で卑屈になる必要は恐らくは無いでしょう。別にこの陣営は現役最強を目指そうとする必要も無いし、逆に言えばそういう座に就いてしまうと、こちらが「王道」に縛られる部分も出て来てしまうので、ある程度フリーハンドを得られる立場の方が、海外でのレースと言う点では有利に運ぶ所ではあるでしょうし、得策であるとも思われます。逆に言えば、相当な実力を秘めながら、ある程度面倒くさい所をディープインパクトに押し付けられるというのは、この馬にとっての相当なアドヴァンテージであり、そういう意味ではキングジョージに期待したいな、と思う部分もあり。そして、それを勝ってはじめて、ディープインパクトを上回る「現役最強馬」の座を得られるんじゃないかな、とも。個人的には、ディープがキングジョージに行かなくて残念なのは、そういう「王道を歩む」ことを宿命付けられながら、「王道を歩まない強者」との遭遇戦を如何に戦うか、というのを見てみたかったってのもあるかな。
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悪い方の選択肢、ではないか。 

 バルバロって父ブラックホークだよね。という軽口が過剰に流通気味のケンちゃんダービー後日談ですが、同日こっそりと90年代屈指の超良血牝馬の贋物が府中の最終を勝ってたことは、余り指摘されていませんねぇ(挨拶)。この馬、何気に Seattle Slew に Sex Appeal が入ってる辺り、さほど名前負けしてないのが面白かったりするんだけど(笑)。
 で、GW明けというのにほげほげな体調にて、そういう時には往々にして余りよろしくないニュースが出てくるものである。

ディープインパクト、宝塚記念から凱旋門賞へ!

 んー、これだったら、50億くらい吹っかけて青い勝負服に替えてもらって、アスコット職人を背に7馬身くらいぶっ千切って頂いた方が、味気ないとは言えある意味面白かったかもしれないなぁくらいにも……というのは冗談半分ではあるが、どうもユタカ先生が春天勝った直後にもう宝塚なんて全然眼中に無いっぽいようなコメントをしちまった後だけに、もう一回国内と言うのは微妙に締りが悪いような印象も無くはないですねぇ。個人的には、アスコットの方が力押しが利きやすいとか凱旋門が外回る馬には如何にもキツすぎるとか折角帯同してくれる馬がいるのが明らかなんだからみたいな現実面の要素も考えたりはするのですが、それ以前の問題として、
「キングジョージで鮮やかに勝ち逃げして、秋の欧州競馬をつまらなくする」
くらいの活躍と言うのが、現状のこの馬のストーリーで考えられるマックスかつ最も効率的なあり方かなという部分もあったりして、そういう点でちょっと残念かな、というのがあり。まぁ実際にキングジョージにいい馬が揃って完全な勝ち逃げになったとしても、それで凱旋門に出無ければやっぱりヘタレ扱いする向きもあるだろうし、この辺の選択は難しいと言えば難しいから、そういう観点で「確実に」勝てば誰にも有無を言わせない、という点で凱旋門が一番世界で無難な選択肢であるという理屈は承知しつつ、と言う所ではあるのですが。
 一方で、やや陰謀論的に「この選択で誰がトクをする」みたいな考え方をすると、それが明らかにJRAである、ということにも行き着いたり。ディープインパクトが走ると、確かに馬券が売れてしまう、というのはあるところなので。少なくとも、皐月賞の今年の売上が下がる、というのはちょっと驚きだった。今年の皐月賞は、とにかく着外に沈んだ回数の少ない馬がやたら目白押しで、しかも軸として不敗馬と王道ローテ連勝中の馬がいて、でもそれが微妙に磐石じゃないと言う点では狙いどころが多く、非常に馬券を買う側にとっては大本命が圧倒的な世代や、王道をマトモに歩める素材が皆無な世代よりも馬券的な射幸心を煽りやすいパターンだと思っていただけに、ディープ効果がそれを凌駕する、というのも想像しづらかったというか(いや、そりゃあのレースで「こいつはモノポライザー」「兄の二の舞」みたいな逆張りをしてた人も多かったは多かったでしょうけど……)。そういう意味では、JRAとしてはもう一回くらい稼がせてよ的な思いはあったんではないかと推察される。海外から戻ってきて、同じように走れるかどうか、みたいなのは現実問題ある訳で。
 ただ、そういうあざとい側面があるにせよ、ディープインパクトの出るレースの馬券はやっぱり売れるんだろうな、という気もしなくはない。そういう点では、この馬は本当にある意味「日本競馬ってのを丸ごと抱えて」海外に出ることを宿命付けられてるのかな、という気もしなくはなく。
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もう初夏なのに、春季賞。 

 NHK狸は「ふしぎ星のひとり姫(牡3)」ことファイングレインが惜しい競馬でしたな。論理が不思議を超越した、と言えば余りにも見事なユタカ1着ノリ2着の予定調和というか、まぁ所詮エクリプスの子孫なんだから仕方ないか。それにしても、アグネスタキオン→サクラユタカオー→シンザン→トサミドリという4代連続内国産種牡馬交配でのG1制覇とはちょっと目を剥く凄さ。ちょっとグレード制でも旧八大競走でも、こういう血統の馬が勝ったことは自分の記憶ではないのですけれど、実際どんなもんでしょうか?

◆てな訳で。
5月7日フランクフルト7R 17:00発走 芝2000m
春季賞(G3)
総賞金50000EUR 3歳 定量(57kg、牝2kg減)
馬枠 馬名      性齢斤量 騎手   戦勝 近走成績  厩舎     父
18El Paso      牡3 57 モンギル  21 --2休1 シールゲン   タイガーヒル
21Lucidor      牡3 57 銭健明   51 1424休 メーダーたん  Zafonic
35Mannico      牡3 57 シュタルケ 53 16休14 ホファー    Banyumanik
410Ponticello    牡3 57 カルバーリョ21 --1休3 ホファー    Law Society
59Prince Flori   牡3 57 グレーヴェ 11 ----1 スミルチェク  ランド
66Protettore    牡3 57 パリーゼ  40 258休2 ブロイアーたん Zinaad
72Saddex      牡3 57 ムンドリー 21 --6休1 ラウ      Sadler's Wells
84Sagunt      牡3 57 スボリッチ 21 --17休 ヒクスト    Tertullian
97Sommertag     牡3 57 ヘリアー  20 --5休3 シールゲン   タイガーヒル
103Tschaikowskij   牡3 57 ペドロサ  30 -38休3 クヤート    Dashing Blade
 どうやら、Mannico がどの程度モノサシとして適当な馬であるか、というのが最も問われるレースっぽくも見えるので、まぁ Lucidor 辺りがこれとどの程度の差になるかというのがポイントっぽいかなぁとも思われますけれど、個人的に土着の地味血を応援するという意味では Prince Flori も応援してみたいという辺りではあり。Sommertag は前回負けてもここに出て来たという辺りは、それなりに期する所はあるのかなとも。
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ギニーの時間です。 

◆力技のクールモアに対し。
5月6日ニューマーケット3R 15:15発走 芝8F
2000ギニーS(G1)
総賞金£330000 3歳牡牝 定量(9st、牝3lb減)
馬枠 馬名      性齢斤量 騎手   戦勝 近走成績  厩舎     配当 父
112Amadeus Wolf   牡3 126カラン   53 3211休 ライアン    8/1 Mozart
21Araafa      牡3 126スミヨン  41 1263休 ノセダ     66/1 Mull of Kintyre
39Asset       牡3 126ヒューズ  42 413休1 ハノン     10/1 Marju
47Close to You   牡3 126モンガン  63 617休1 ミルズ     66/1 シンコウフォレスト
55Final Verse    牡3 126ウィンストン41 1422休 Sir.スタウト  66/1 Mark of Esteem
610Frost Giant    牡3 126ムルタ   21 --31休 オブライエンIR 50/1 Giant's Causeway
76George Washington 牡3 126ファロン  54 1111休 オブライエンIR 7/4 デインヒル
811Horatio Nelson  牡3 126キネーン  54 1112休 オブライエンIR 13/2 デインヒル
98Killybegs     牡3 126M.ヒルズ  53 132休1 B.W.ヒルズ   14/1 Orpen
1014Misu Bond     牡3 126カルハン  53 1111休1 スマート    50/1 Danehill Dancer
112Olympian Odyssey 牡3 126スペンサー 41 321休2 B.W.ヒルズ   25/1 Sadler's Wells
1213Opera Cape    牡3 126デットーリ 62 1123休 サイードUAE   16/1 Barathea
133Red Clubs     牡3 126R.ヒルズ  104 224休1 B.W.ヒルズ   20/1 Red Ransom
144Sir Percy     牡3 126ドワイヤー 44 1111休 トレゴニング  3/1 Mark of Esteem
 見た感じ普通に3強っぽい図式で、確かになかなか漢らしい配合の Amadeus Wolf もいい馬っぽいけれど、ちょっと上位3頭がそれぞれ高い実績で拮抗しているだけに、なかなか絡みづらい部分もあるか。ただ、オブライエンの人気馬は微妙にデインヒルの力技っぽい部分が感じられて、どうも今ひとつ好みになれないところもあり。つーか、Amadeus の母父が Mark of Esteem な辺りで、デインvsマークみたいな図式にも見えなくはない。個人的には Sir Percy の5連勝を支持したいが、恐らく人気になってないのは「トレゴニング-ハムダン殿下=0」みたいな元値論者の議論によるものだろうか。名前は19世紀っぽくて格調高いのにね。あとは穴ってほどの穴で無いし、配合的にはそう見るべきものも少なそうなんだけど、ゴドルフィンの地味馬は地味に着を稼いでくるタイプで、全体が崩れると要警戒。今年使ってる馬ではまぁ無難ですが Asset は配合的には水準かと。シンコウフォレストの仔も出てるけど、この配合ではちと足りんかな。

◆血統表はこちらが面白いか。
5月7日ニューマーケット4R 15:30発走 芝8F
1000ギニーS(G1)
総賞金£330000 3歳牝 定量(9st)
馬枠 馬名      性齢斤量 騎手   戦勝 近走成績  厩舎     配当 父
18Alexander Alliance牝3 126ローダン  21 --21休 スタック    12/1 Danetime
25Confidential Lady 牝3 126サンダース 74 12110休 Sir.プレスコッ 14/1 シングスピール
310Donna Blini    牝3 126キネーン  43 1211休 ミーハン    16/1 Bertolini
42Flashy Wings   牝3 126スペンサー 64 1123休 チャノン    9/2 Zafonic
59La Chunga     牝3 126ホランド  41 3142休 ノセダ     16/1 More Than Ready
66Nannina      牝3 126フォーチュン53 5311休 ゴスデン    6/1 Medicean
711Nasheej      牝3 126ムーア   64 113休1 ハノン     16/1 Swain
812Race for the Stars牝3 126ムルタ   42 2911休 オブライエンIR 7/1 Fusaichi Pegasus
97Rumplestiltskin  牝3 126ファロン  65 3111休 オブライエンIR 4/1 デインヒル
104Slica's Sister  牝3 126デットーリ 32 -511休 サイードUAE   7/1 Inchinor
113Speciosa     牝3 126フェントン 73 131休1 スライたん   12/1 Danehill Dancer
1213Spinning Queen  牝3 126M.ヒルズ  81 4862休 B.W.ヒルズ   66/1 スピニングワールド
131Wake up Maggie  牝3 126ムンロ   42 1212休 ウォール    25/1 Xaar
 しかしオッズはよう分からん。というか、レース内容とオッズが余り一致しないような印象はある。まぁでも、確かに Rumplestiltskin は牡馬の方よりは配合の骨組みがちゃんと出来てる感じで、良い馬なんではと思う。しかし、それに土をつけた La Chunga の評価はちょっと低いなぁと言う所で、ちょっと逆襲可能性はありか……と思うのは、この馬、La Troienne の入れ方が実に教科書的にピシっと嵌ってて、その辺りを評価したいので(まぁ父方にあと一本 Ribot か Princequillo が足りないとも思うが)。Flashy Wings はデビュー4連勝が評価されたのでしょうけど、こちらはやや早熟評価としておくべきか。Medicean 産駒の Nannina はゴチャゴチャしてるけど、持ってる血としては悪くない、というところで一発屋としてヨサゲで、コース実績もあるならちょっとは押さえておくべき存在か。Race for the Stars は単純すぎるくらいのスタ母スピ父配合で、Nannina とは逆に構成としてはマズマズなんだけど、まだ何とも。Nasheej は恐ろしいくらいの良血の塊で、恐らく日本に来ていたら間違いなくPOドラフトで◆枠確定というべき馬であろう。ただここは距離短いか。見せ場作ればオークスで買える。そしてチヴァリーパークの勝ち馬 Donna Blini は、母父が代表産駒タニノリファーズな*リファーズスペシャル、祖母父が代表産駒ミスタートウジンな*ジュニアスという、クオリティの高すぎる累代を持つ。実績の割には血統がナメられてかオッズが高いので、面白い存在だろう。
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ダービーだってさ。 

 たまには英語のWikipediaでも弄ってみようと思って、とある記事の追記を入れたところ、ものの一時間と経たずに10ヶ所くらいの文法ミスを親切なガイジンに手直しされてしまった、英文力絶賛低下中の俺様が来ましたよ(自棄気味に挨拶)。まぁそんなことは(゚ε゚)キニシナイ!!で、アメ公のレースでも。

因みに枠順の色は内から順に、まず赤白青黄緑黒橙桃と微妙に日本の枠色をずらした感じで続いた後、青緑(turquoise)・紫・灰・黄緑(lime)・茶・蝦茶・薄茶(khaki)・水色・紺・深緑・薄青(denim)・紫紅(fuchsia)と続く。正直こんなのダービー以外では絶対お目にかかれないが、もし日本でこのカラーリングを帽色に適用したら、18頭立てのときに向こう正面で色の判別がつく視力を持つのは、まずアフリカ人の馬券オヤジだけであろう。
5月6日チャーチルダウンズ10R 18:00発走 芝10F
第132回ケンタッキー・ダービー(G1)
総賞金$2000000 3歳 定量(126lb、牝5lb減)
枠 馬名      性齢斤量 騎手   戦勝 近走成績  厩舎    ML 父
1Jazil       牡3 126ハラ    61 1休272 マクローリン 30/1 Seeking the Gold
2Steppenwolfer   牡3 126アルバラード83 11232 パイツ    30/1 Aptitude
3Keyed Entry    牡3 126ヴァレンズエ53 休1123 プレッチャー 30/1 Honour and Glory
4Sinister Minister 牡3 126エスピノーザ52 51621 バファート  12/1 Old Trieste
5Point Determined 牡3 126ベハラノ  62 12122 バファート  12/1 Point Given
6Showing Up    牡3 126C.ヴェラスケ33 --111 タッグ    20/1 Strategic Mission
7Bob and John   牡3 126ゴメス   94 31131 バファート  12/1 Seeking the Gold
8Barbaro本物    牡3 126プラド   55 11111 マッツ     4/1 Dynaformer
9Sharp Humor    牡3 126ギドリー  74 11休12 ロマンス   20/1 Distorted Humor
10A.P.Warrior    牡3 126ナカタニ  83 14413 シェリフス  30/1 A.P.Indy
11Sweetnorthernsaint牡3 126デザーモ  63 11131 トロンベッタ 10/1 Sweetsouthernsaint
12Private Bow    牡3 126ブリッグモー84 141休73 S.アスムッセン50/1 Broken Vow
13Bluegrass Cat   牡3 126ドミンゲス 74 1休124 プレッチャー 30/1 Storm Cat
14Deputy Glitters  牡3 126レズカノ  72 45216 アルベルトラニ50/1 Deputy Commander
15Seaside Retreat  牡3 126ハズバンズ 62 1休526 キャスCAN   50/1 King Cugat
16Cause to Believe 牡3 126R.ベイズ! 106 12113 ホーレンドーフ50/1 Maria's Mon
17Lawyer Ron    牡3 126マッキー  147 11111 ホルザス    4/1 Langfuhr
18Brother Derek   牡3 126ソリス   86 41111 ヘンドリクス  3/1 Benchmark
19Storm Treasure  牡3 126フローレス 61 1休262 S.アスムッセン50/1 Storm Boot
20Flashy Bull    牡3 126スミス   91 2休427 マクローリン 50/1 Holy Bull
 正直、詳しい話はやたら充実している公式サイトの出走馬一覧で見ていただければ良いと思うのだが、人気どころが Langfuhr, Benchmark, Dynaformer とミスプロ系を外しているのが今年のちょっとしたポイントではないかと思う。マイナーっぽい種牡馬でも結局ミスプロみたいなパターンが往々にしてこの国のクラシックでは一般的な傾向なのだけれど、そういう意味では2頭出しの弱い方、と言いつつもこれまた不敗ながら、同馬主の Barbaro の影に隠れてる感じの(そしてその割には皮肉な馬名な)Showing Up がプンプン臭って仕方ない、という印象も非常に強かったりするレースではありますねぇ。父の母が Buckfinder×Damascus×Princequillo、母が Alibhai3×3、祖母が Broomstick4×4と、無意味に重たい血統が散在している辺りも、面白いと言えば面白い。人気どころでは、Barbaro なんかはこの血統に Blushing Groom が入るのは一翻つくパターンだし、まぁ芝でもいい馬っぽい雰囲気がある。残りの2頭では Brother Derek の方がちょい好みか。
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1敗のつき方。 

事実とその捉え方@りあるさま

 名馬の中で1敗でキャリアを終える馬というのパターンも結構あって、 Man o'War, Sicambre, Sea-Bird, Native Dancer, Ruffian, Brigadier Gerard, Alleged, Dubai Millennium, Sinndar, Dalakhani, ミホノブルボンという辺りが思いつく。この1敗馬の敗れ方、というのを見ていると、結構多数派なのは、キャリアの早い段階、或いは本格化途上みたいな所でコロっと一回負けていて、さして不敗伝説を意識はされなかったものの、逆にそれで厄が落ちたようにその後無敵になる、というパターンである。上に挙げた中でも Man o'War, Sicambre, Sea-Bird に関してはそれぞれ2歳の段階で Upset, Sanguine, Grey Dawn といった早熟の手合いに敗れている。Sinndar なんかもそれに近くて、3歳緒戦のリステッドで Grand Finale という馬に負けたが、この馬今調べたら、その後NHに転向してたよ……(笑)。
 あとは、この例に入らなくとも、例えば Alleged がセントレジャーで Dunfermline に敗れたときには、この馬自身はG1級初挑戦であり、むしろオークス馬だった勝ち馬のほうが格上という状態でさえあった(勿論、Alleged の場合はサングスターが The Minstrel を優先した割を食っていたのだが)。Native Dancer にとってもケンタッキー・ダービーでの Dark Star への敗戦は「初の晴れ舞台」に近い場所であろう。その意味では、この馬たちも「途上」での初敗戦であった。そして、Dubai Millennium 辺りもちょっとこのパターンに近いが、「レースの選び間違え」という凡ミス的な雰囲気が、こちらにはある。要するに、「本来不敗であるべき馬が、ある種若気の至りで敗れた」というのが、この手の名馬における王道パターン、と言うことであろう。
 翻って、Ruffian やミホノブルボンは、完全に完成品となった所での敗戦である。こういうのは得てしてダメージが大きく感じられる部分はある。Ruffian の場合は命まで落としてしまった訳だが、仮に脚は無事で普通に Foolish Pleasure に負けていた場合にも、やはりキャリア上のショックは大きなものだったのではないか。ライスシャワーに負けたブルボンにとっても、ある意味大きな傷を残しつつ、競馬場に戻れなかったの感がある。Dalakhani の*アラムシャー相手の敗戦というのは、これはちょっと微妙か。確かにあの時に結構 Dalakhani 自身が完成してたんだけど、凱旋門まで行ってみたら更にもうちょっと完成できていた、ということに気がついた、という部分がある。ともあれ、完成してから負けると、「不敗伝説」を長引かせていた分、ブローが強くてなかなかショックも大きくなる、ということがあるだろう。Nijinsky が凱旋門で Sassafras に負けた後、チャンピオンSで連敗して「1敗馬」となることすら出来なかったのも、その辺りの「引っ張ってしまった不敗伝説」を感じる所で、逆にそれを1敗で終わらせた Brigadier Gerard は偉大である。
 その上で、我らがディープインパクトである。
 この馬の敗戦は、確かに負けた瞬間のイメージとしては、ミホノブルボン的だったかも知れない(自分は、不思議とさしてそうとも思わなかったが)。或いは同じ不敗の3冠馬で Seattle Slew がスワップスで負けたというにも近いのがあるのか。その意味では、「ディープ伝説のある種の終了」を感じた人が多かったかも知れない一方で、ブルボンや或いは Seattle Slew がそうだったように、競馬場に長いこと戻ってこられないほどのものでもなかった、というのが結構な違いだろうか。その上で、自分が普通に無事に走り続ける上に、ライヴァルのハーツクライまでが走ってるというのは、確かにある種「巧くいき過ぎ」の感がある。例えば Brigadier Gerard の不敗伝説を止めた Roberto は、そのシーズンはそれで燃え尽きたかのようにニエル賞・凱旋門賞を連敗した。むしろ、それくらいの方が「フロック感」は演出されるものであろう。しかし、ディープとハーツクライはともに強くなってしまっているのだ。まぁ*アラムシャーも愛ダービーの後キングジョージ勝ってるからこのパターンに近いっちゃ近いけど、やはり「フロック」でも「決定的」でもなく、何か敗戦が無かったこと的にというか、両方とも実を得ちゃってる的な部分ってのは、何処か腑に落としづらいというか、それでいいのか勝負って、みたいに感じる人はいるのかも知れないなと、ちょっと上記のエントリを読みつつ考えさせられた。まぁ、勿論、ディープインパクトにはこれから「2敗馬」になってしまう可能性も十分以上にある訳ですが、それはそれとして現状の認識、として。
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顕彰馬のバランス 

平成18年度顕彰馬選定記者投票の結果について@トロちゃま
あえてハードルを下げる必要もないことかと@IceNineさま

 毎度お馴染みな問題について、色々議論になっていますが、ひとつの論点としては「顕彰馬が多すぎるのか少なすぎるのか」みたいな辺りに行き着くような印象も受けるところ。因みに、自分は前々から言ってるように、「少なすぎる」であり、あくまで顕彰馬というか Hall of Fame というのは、競馬史をひもとくためのものであるのだから、「年度代表馬の中の年度代表馬」的な選び方よりは、毎年ちょっとずつ歴史的名馬を紹介して顕彰する機会、くらいのイメージで捉えているから、というのはあり、要するにアメリカで競走馬のホールオブフェイマーが172頭いることを思えば、日本でも70~80頭程度はあってもよい、くらいの感じ。ただ、それを今言ってても特に詮ないので飛ばすとして、実際に、現状の顕彰馬はどの程度のバランスで数を出しているのか、という辺りを整理するために、ちょっと生まれた順でリストを作ってみた。ざっと以下の通り。後ろに選出年を書いているのは、単純にWikipediaのエントリからコピッたためです(笑)。
1936 クモハタ(1984年) 
1938 セントライト(1984年)
-----------------------------
1940 クリフジ(f)(1984年)
1944 トキツカゼ(f)(1984年)
1946 トサミドリ(1984年)
1948 トキノミノル(1984年)
-----------------------------
1952 メイヂヒカリ(1990年)
1953 ハクチカラ(1984年)
1954 セイユウ(1985年)
1957 コダマ(1990年)
-----------------------------
1961 シンザン(1984年)
1963 スピードシンボリ(1990年)
1965 タケシバオー(2004年)
1969 グランドマーチス(1985年)
-----------------------------
1970 ハイセイコー(1984年)
1973 トウショウボーイ(1984年)
1973 テンポイント(1990年)
1974 マルゼンスキー(1990年)
-----------------------------
1980 ミスターシービー(1986年)
1981 シンボリルドルフ(1987年)
1983 メジロラモーヌ(f)(1987年)
1985 オグリキャップ(1991年)
1987 メジロマックイーン(1994年)
1988 トウカイテイオー(1995年)
-----------------------------
1991 ナリタブライアン(1998年)
1994 タイキシャトル(1999年)
1996 テイエムオペラオー(2004年)
 こうやって見ると、基本的に10年4頭という原則を意外としっかり立てていることに気がつく。その上で、タケシバオーに関してあれだけ毎度のごとく議論されて、結局顕彰馬選出における「タケシバオー問題」が発生していたのも、60年代だけが3頭しか入ってなくて(しかも障害馬グランドマーチスが含まれているので、ここで7年も開いてるんだもんな)バランスが悪かったと言う側面もあるのだろう。勿論、その時代に競馬ファンになったような人にとっては、自分の世代だけ思いいれのある馬が入ってないとか、そういう気持ちもあったろうし。
 さて、その上で、今度は80年代が多すぎることにも気がつく。これは、当時グレード制導入以降の基準として「G1を3つ」というのをつけたところ、意外とその基準が甘かった、ということに気がつかなかったということなのだろう。しかも現在は、G1が更にその時代から増えたお陰で、ますます敷居が下がってしまった。恐らく、その辺りの反動で、90年代名馬の選出というのに関して、聊かハードルが高くなった、という面はあるのではないか。その上で、もし「4頭」という基準がこの時代において適用されるならば、エルコンドルパサーとスペシャルウィークは「最後の1枠」を争う格好になっているようにも見える。そして、或いはこの両者のファンである記者の思い入れが対立する格好で、ここ暫くは両方に票が割れて選出されない、みたいな事態になるのだろうか、などということも、このリストを見つつ思うところでもある。
 しかし、コンテンポラリーな馬に関しては勿論基準を若干変えても悪くはないので、そういう意味では5頭くらい選んでもいい、という考え方はあるかも知れない。そういう観点で行くと、90年代生まれに関しては、或いは何処かでまた2004年の票数倍増によるタケシバ・オペラオー選出みたいな「大岡裁き」をJRAが発動して、エルコンドルとスペシャルの両方を選ぶみたいな結果に終わるのかなぁと予想される一方で、それ以外の馬に関してはノーチャンス度が高まっているのかも知れない、とは思う。それはそれで、90年代中葉という「馬券が歴史上もっとも売れた時代」の名馬をかなりオミットすると言う意味で微妙に寂しいものを感じなくはないのだけれども。
 個人的には、80年代生まれの6頭というのは、現状の水準を尊重するとしても、そこそこ適正な数字にも見える。平均より強い年度代表馬クラス+α的な選び方を通じて、ある時代の競馬史を語るという点で、バランスが取れているようにも見えるからだ(逆に、本当に「どてらい馬」だけを顕彰するならば、どの世代も1頭程度多いようにも見えるし)。そして、80年代の6頭が、他の時代の「4頭」と比べて殊更に安っぽいものであるとも思われない、というのがあって。その意味では、30年代を4頭、それ以降を6頭ずつくらいになるよう、つまり80年代以外の各年代で2頭程度を追加するような方向で、今後の選出馬を暫くは考えてみても良いのではないかな、ということは考えたりもする。その場合の候補は、凡そ次のようになろうか。
・1930年代:クレオパトラトマス(月城)、ヒサトモ、ミナミホマレ
・1940年代:ブラウニー、ミハルオー、トラツクオー
・1950年代:ハクリヨウ、キタノオー、スターロツチ、ガーネツト、リユウフオーレル
・1960年代:メイズイ、カネケヤキ、カブトシロー、ニットエイト、トウメイ
・1970年代:タケホープ、グリーングラス、テスコガビー、アンバーシャダイ
・1990年代:ビワハヤヒデ、ホクトベガ、メジロドーベル、アグネスデジタル、
      エルコンドルパサー、スペシャルウィーク
 ちょっと微妙な辺りまで含めての選択になっているのでやや数は多くなったってのと、現在の顕彰馬に牝馬がやや少ないことを考慮して牝馬をやや優先的に取り上げてはいるが、この範囲で上位半分を選抜するようなイメージであれば、別に顕彰馬として競馬史的にもそこそこ存在感を示すような存在と言えるのではないかな、とも思う。
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