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殿下執務室2.0 β1

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有芝まはるが綴る、競馬話その他の雑談、そしてYet Another Amateur Photography。

宝塚記念論 

SeaBird@嵐猫さまが何故、宝塚記念が要らないんだ?などと怒っていらっしゃるので、どこがネタ元なんかな、とか思うと、血統徒然さまが宝塚記念なんてイラナイなどというエントリを立ててたりした。
結構散々がいしゅつな話題ではあるが、自分としては以前ぜあみさまのところのコメント欄に書き散らしたような話が基本的なスタンス、ではある。
要するに、宝塚記念に足りないものは、
「格」ではなく、「ギミック」
じゃあなかろうか、と。
元々、春の大レースというのは、どうしても前年の暮れに引退したチャンピオンが不在の状態で敗者復活戦になりがちな雰囲気というのはあります。例えば海外競馬などみててもドイツのゲルリンクやハンザは結構な伝統がある割にはG1にして貰えてませんし、イギリスのコロネーションC、フランスのガネー賞などもそうでしょう。その辺りの物足りなさを回避するために宝塚記念は開催を遅らせるという対策を最終的にやった訳ですが、日本の競馬運営としてどうしてもダービーでシーズンが一息つく、というのが習慣として(これ結構重要)があり、微妙なダレ感が出てくるものではある、というマイナスの面も生み出してしまった、と。PO厨なんかは、新馬始まったらそっちに掛かりきりになったりするしねぇ(これこそ習慣)。
また、ファン投票と言う制度はあるものの、これ自体がそもそも競馬の基本的な考え方である「馬主が勝負するレースを選ぶ」という考え方に対して矛盾するという、ある種無理がある制度なので、実際なかなか難しい。あと年2回もやるもんじゃないのですよね。仮に野球とかサッカーでもオールスターのファン投票が年2回もあっても、多分ダレるぞ。
という部分はあるのですが、ただそれでも、現状において宝塚記念は最強馬が出てくるレースには違いなく、要するにファンの側として、その最強馬の登場してくる意味を「受け止めにくい」レースになっているのかなぁ、ということでしょう。だから、実際万全の仕上げを期してるかもしれないのに、勝手にファンは「(最強馬は)万全の仕上で望んでいない」と思っちゃってる面はある、かも知れない。例えば去年のクリスエスは結果としては万全度を欠いたかも知れないが、藤澤和師としては万全のつもりで、負けたことについては「お馬さんに聞いてください」というところだっただろうと思うのですけどねぇ。あと、宝塚記念しか勝たなかったという馬でも、サイレンススズカとかメイショウドトウとかマーベラスサンデーとか、どう見ても「こいつがG1馬じゃなきゃ嘘」みたいな馬多いですし。
その意味では、宝塚記念というのはやはりいいレースなんだろう、とは思う。
で、結局は、「ギミック」の問題である、という所に戻る、と。
それって、ある意味天皇賞のカウンターになるレースがほかにないだけに「天皇賞勢対裏街道勢」という図式が今ひとつチャンピオン決定戦のフォーマットとしてはしっくり来ない、という面はあるのかなとは思います。安田記念じゃ足りないし、路線として色が違っちゃうしな。逆に天皇賞使わなかった組が金鯱賞辺り使って出てきても、「あんたナニ今更出てきたの」感がつよくなりがち、と。
結局、中距離組が春天を使わないなら使わないなりに物語を作れてればいいのですけど、あんまりそういう部分が積み上げられずに宝塚に出てきちゃうことが往々にして多いので、どうもダメなのかなと。天皇賞組だけだと、どうしても敗者復活的なところが出てきてしまいがちになるので(実際に天皇賞が本命サイドで決まると、「勝負付いた」というムードが出ちゃうのですよねぇ。あれはある意味凄いと思うが)、やっぱりこういう「路線間対決」を前面に出すようなフォーマットが妥当なのだろうなぁとは思うのですけれど……。
#そうじゃなきゃ、いっそ宝塚を3月にやるか。
#でもそれなら、阪神大賞典とかがなくなるので賛同できんな(^^;;;
そうなると、やっぱり春の別路線の整備は必要かなと。一方で大阪杯とか金鯱賞をG1に格上げしても今更の水増し感は否めないので、そうなってくると結局海外との連携、という方向かもしれない。個人的には、エアライン国際、冠軍遮打盃、宝塚記念の3レースを中2~3週で調節して、その中でアジア招待枠を各5~6頭くらい設けて、ポイントボーナスと3冠ボーナスを付ける、くらいのことをやれればいいのかなぁ、とは思ったりします(個人的には、特に香港辺りとは準オープン以上くらいでもっと交流があってもいいかな、とは思いますが、それはここでは蛇足)。
要するに、中距離馬には、天皇賞に出ないなら出ないなりで仕事させろ、と。
それが、結局今の宝塚に欠けてるものを補うのかもなぁとか。
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