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殿下執務室2.0 β1

  : 

有芝まはるが綴る、競馬話その他の雑談、そしてYet Another Amateur Photography。

狸CS回顧@今ひとつキレ不足。 

◆ラップ:12.6-10.6-11.2-12.0-11.6-11.5-11.3-11.9

 基本的にラストで12秒近くまでタレていると考えると、このペースをスローと言うのはちと難しいであろう。ただ、これ以上厳しいペースだと現在のダイワメジャーで残すのは難しいペースだったかも知れない。その意味ではローエングリンの作ったペースはフサイチリシャールが持ち堪えるには速すぎてダメジャーが喰われるには遅すぎる丁度隘路にぴったり嵌ったのかも知れない。こうしてチャンピオンの残照を輝かせることがローエングリンの最後の仕事になった訳だが、この馬としては或いは、後藤の涙を背中に感じた瞬間に、自身の競走馬としての仕事は終わったのだと達観していたのだろうか。岡部に絶賛された菊花賞での行きっぷりは最早垣間見られず、ターフに思い残すことはないようにフェイドアウトしていく姿が何となく心に沁みるレースではあり。
 ダイワメジャーはある意味競走がマトモに出来なかった時期のストレスを見事に勝負根性に昇華している辺りが美点なのだろう。状態としては、安田にしても今回にしても、決して簡単ではなかったけれども、先行馬にしては最後は勝負根性で押し切った辺り、この馬自身の「勝利への拘り」が見て取れる。妹の、或いは兄以上とも思われる溢れる才覚の中に何か兄に敵わぬ部分を見出すとすれば、その辺りではあろうか。ともあれ、前走の不利がある意味馬の側にとってもモチヴェートされる要因になったような部分も感じなくはない最後の底力であった。
 一方、負けたとは言え、スーパーホーネットは地力は十分に強化されてきてる印象がある。今回も、比較的早めに勝負に出て長く脚を使った辺りは今後に向かって好感が持てる。ところで、悪馬場をこなせるのであれば、案外安田といわず夏のドーヴィル辺りに挑戦してみたら結構な結果が得られるのかも、なんてことも思ってみたり。スズカフェニックスは、ユタカとしてはきっちり乗れた、という感覚を残しての納得の敗戦ではあったか。宮記念の着差を思えばもうちょっとやれそうなところをやり切れなかったシーズンとなったが、もう1年くらいチャンピオンシーを発揮するために頑張っても良いと思われる。アグネスアークに関しては、カンパニーと同様、前走が一杯一杯だったとしか。タガノテイオーになってしまわなかったことだけが不幸中の幸いではあった。ベクラックスに関しては、やっぱりムーアが選択ミスか。差してナンボってタイプではないだけに、スタートでちゃんとした番手を取れる騎手じゃないといけなかったが、騎手の慣れが足りない状態ではちょっと。
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どどーんと、ワールドカップ(その3) 

 てな訳で、芝のほう。
 それにしても、日本から遠征している馬がいずれも○父でない一方で、それぞれのレースに海外からの○父が参戦しているというのはある種の皮肉な面ではあろうか。ある意味*サンデーサイレンスという種牡馬が存在したからこそこのような奇観が実現したと思うと、あらためてこの種牡馬が歴史的にどのくらいの空間を歪めたかについて慨嘆せざるを得ない面がある。で、この出走表は余り日本の馬の存在を前提とせずに作り始めたので基本的に日本の○父と輸入馬を区別していないのだけれど、この辺りの表現をどう折り合いつければよいのだろうなぁとは思ってしまった。
3月31日ナドアルシバ5R 19:55発走 芝2400m
人生いろいろシーマクラシック(G1)
総賞金US$5000000 4歳上 定量(56kg,牝2kg減)
枠 馬名      産地性齢斤量 騎手   戦勝 近走成績  厩舎     予想 父
1Bellamy Cay    GB  牡5 56 パスキエ  136 142休6 ファーブルFR  33/1 Kris
2Oracle West    SAF せ6 56 マーウィング237 52休32 デ・コックSAF  20/1 Western Winter
3Laverock     IRE 牡5 56 マカヴォイ 195 51休25 サイード    14/1 Octagonal
4Vengeance of Rain NZ  せ7 56 デルペッシュ219 105351 フェラーリスHK 10/1 Zabeel
5Red Rocks     IRE 牡4 56 ナカタニ  103 2231休 ミーハンGB    4/1 Galileo
6Best Alibi    IRE 牡4 56 デットーリ 92 631休6 サイード    10/1 King's Best
7Sir Percy     GB  牡4 56 ドワイヤー 75 21休7休 トレゴニングGB  4/1 Mark of Esteem
8Obrigado     FR  せ4 56 フローレス 155 -2231 ドライスデーUS 20/1 Enrique
9Sushisan     AUS せ5 56 シェイ   84 32休71 ブラウンSAF   33/1 フジキセキ
10Pop Rock     JPN 牡6 56 ペリエ   226 休7222 角居勝彦JPN    5/1 エリシオ
11Collier Hill   IRE せ9 -- マキュワン 4515 =出走取消= スウィンバンIR ---- ドクターデヴィアス
12Quijano      GER せ5 56 シュタルケ 1110 1休111 シールゲンGER  10/1 ACATENANGO
13Youmzain     IRE 牡4 56 ヒューズ  105 1121休 チャノンGB    8/1 Sinndar
14Honey Ryder    USA 牝6 54 ゴメス   2812 413休2 プレッチャーUS 14/1 Lasting Approval
15Host       CHI 牡7 56 J.ヴェラスケ198 984休2 プレッチャーUS 33/1 Hussonet
 去年のハーツクライ、*ウィジャボード、Alexander Goldrun というメンバーもなかなかであったが、その意味ではBCターフ馬が出走した辺りで今年もある種のクオリティは保つ形となったか。まぁ Sir Percy に関しては今回様子見かな。Collier Hill は取り消しちゃったけど、流石に年齢的に難しかったのかな。しかし、個人的にはオイロパを勝った Youmzain の地力がある程度気になる部分ではある。Red Rocks も悪い馬ではないのだけれど、BCはある意味 Hurricane Run の輝きが失われていた状況ならばメンバー的に恵まれていた面もあって。その意味では、Youmzain 辺りが欧州で Rail Link と再度干戈を交えるなりうるかどうかに注目すべきレースでもあるかな、とは思う。そしてその相手として、有馬2着のポップロックはまたとない好敵手ではあろう。基本的にこちらがそう勝ち味に早い馬ではないだけに、地力が足りればという所だが、このアトサキははてさて。一方で、台風の目としては、何と言っても Quijano である、とベタに言わざるを得まい。ドイツではAgl戦しか出てないだけに完全ノーマークだったわけだが、この3連勝は Laverock や Best Alibi など西欧の重賞クラスをきっちり破ったものであり、余程ナドアルシバ2400が手に合うのか。そうなると、Rail Link ばりにここも取ってしまうみたいな展開も無きにしもあらず、ではあるだろう。牝系は輸入系だが、質的には申し分もなく、母父 Unfuwain も良い。Acatenango 最後の大物・フェールホフ復活へのチャンスはあると見ておきたい。
3月31日ナドアルシバ6R 20:40発走 芝1777m
ドバイ免税店(G1)
総賞金US$5000000 北半球4歳上・南半球3歳上 定量(南3歳53.5kg,4上57kg,牝2kg減)
枠 馬名      産地性齢斤量 騎手   戦勝 近走成績  厩舎     予想 父
1Seihali      IRE 牡8 57 ムルタ   228 休3321 セルヴァラトナ 20/1 Alzao
2Best Name     GB  牡4 57 デットーリ 52 814休4 サイード    12/1 King's Best
3Stormy River   FR  牡4 57 ペリエ   114 1424休 クレマンFR   10/1 Verglas
4Irridescence   SAF 牝5 55 マーウィング168 154休3 デ・コックSAF  14/1 Caesour
5Lava Man     USA せ6 57 ナカタニ  3716 11711 オニールUSA    7/1 Slew City Slew
6Mystical     IND せ5 57 ドワイヤー 1916 11休11 ガナパシーIND  25/1 Alnasr Alwasheek
7Kapil       SAF せ5 57 フラッド  107 12休31 デ・コックSAF  20/1 Jallad
8Pompeii Ruler   AUS せ5 57 ニューイット127 3休711 プライスAUS    8/1 ジェニュイン
9Flashy Wings   GB  牝4 55 ヒューズ  94 休1123休 チャノンGB   25/1 Zafonic
10Admire Moon    JPN 牡4 57 武豊    127 休1321 松田博資JPN    5/1 エンドスウィープ
11English Channel  USA 牡5 57 J.ヴェラスケ1710 413休1 プレッチャーUS 10/1 Smart Strike
12Miesque's ApprovalUSA 牡8 57 カストロ  4012 141休5 ウルフソンUSA  10/1 Miesque's Son
13Daiwa Major    JPN 牡6 57 安藤勝己  217 1113休 上原博之JPN   11/2 サンデーサイレンス
14Formal Decree   GER せ4 57 マカヴォイ 166 1休112 サイード    14/1 ディクタット
15Bad Girl Runs   SAF 牝5 55 キネーン  86 1710休1 デ・コックSAF  33/1 Western Winter
16Linngari     IRE 牡5 57 シェイ   168 12451 ブラウンSAF   16/1 Indian Ridge
 去年も*デヴィッドジュニアが制し、今年は日本のチャンピオン級、アメリカからはBC馬と最強クラス(のヒキコモリ)が登場したこのレースではあるが、出走表で最初に目を奪われるのは何と言っても謎の馬 Mystical であろう。インドで17戦14勝のあと、当地で条件戦を選んで連勝。このクラスの名馬が国際的な大レースに出るのは果たしてどれくらいのケースがあったのであろうか。ひょっとして*オウンオピニオン以来?で、オウンが「インドのシンザン」と呼ばれてたとするならば、この馬は時間軸的には「インドのシンボリルドルフ」とか呼ばれてたりもしたのでしょうか?牝系はそれほど悪くはなく、曾祖母はメジロライアンなどでお馴染みの*シェリルの半妹。そこにウィンドフィールズ血統の Malvedo とか入る本馬の母の配合は何処かライアンに似るものがある、などと親近感も。まぁ条件戦の勝ちっぷりからは勝ち負けレベルではないにしても、このレベルの出走表にこんな馬が入る辺りは伊達に Ipi Tombe を出したレースじゃなく、免税店はナメてはいかんレースだとは思う。その上で、地元馬は意外と手ごわいレースであり、去年好走した Seihali とかは今年も着に絡んでくるかも。アドマイヤムーンは脚質を考えるとここも取りこぼしはありそうで、日本勢ではヘタに*ラヴァマンとかに絡まれなければダメジャーで……というレースにはなろう。南半球勢では北でも活躍した Linngari はそこそこやれるか。Pompeii Ruler はコックスプレート3着なら、ここでも一発は期待できるかも。ちょっと配合が軽いだけに、展開は巧く嵌って欲しいところではあるが。English Channel や Formal Decree など、微妙に扱いに難しそうな馬も多く、なかなか面白い内容のレースになることが期待できるとは思う。

◆追記。
 このレースも含めたワールドカップデイの出走表に、racingpost サイトに出てる予想オッズも追加しました。テツニーのオッズだけ異様に下がってる気がするのは気のせいか?つーかまさか、塀の中からの大量投票でもあったのでしょうかねぇ(笑)
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イグJRA賞2006:最優秀敗戦 

 例のイグ・ノーベル賞話をどうやらリアルで始められた、ということで。
 一応色々とPingを飛ばして頂いてるので、ヌル目ではありますが、一席。

◆イグJRA賞・最優秀敗戦:ダンスインザムード(マイルCS)
 ダイワメジャーとダンスインザムードは、色々と共通点を持つ馬である。名前が「ダ」で始まるサンデーサイレンスの良血馬であり、ともに関東馬であり、クラシックの1冠目を制し、その後それぞれノド鳴りとイレ込みという大きな弱点により蹉跌を経験し、5歳においてキャリアの頂点を極め、マイルから2000を等しく適性の高い距離としていた。
 一方で、クラシックを制した文脈の違い、そして厩舎や血統におけるアドヴァンテージは、牝馬ダンスインザムードにおいてより華やかさが上回る印象を与えていたと思う。デビュー4連勝での桜花賞制覇。一方のダイワメジャーは、「コスモバルクのための」皐月賞を1勝馬の分際で制する、ある種のアンチヒーローではあった。もし、ダイワメジャーのほうがより華やかな存在で、なおかつ史実のようにダンスインザムードに勝ち続けていたら、ある意味この牝馬のほうがそれこそスカーレットブーケ的に扱われていたのであろう。ダンスインザムードとダイワメジャーの関係は、そうではなく、負けるダンムーにより華やかさがあったからこそ、完成度の高いライバル関係として認められるものだと思う。そして、ノド鳴りで調子を最も落とした3歳の秋天の後、ダメジャーがダンムーに一度も負けていないことは、意外と気付かれずに、両者は5歳の春を過ごしていった。
 2006年の秋、両者はこの年の競馬シーンを彩るショウダウンを演じた。
 この文脈でも、ダンスインザムードがやや華やかさに上回る状態で開始している。つまり、ダイワメジャーが5歳春にややだらしないレースで安田記念を落とし、湿った淀でディープインパクトに完敗しての休み明けだったのに対し、ダンスインザムードは安田記念こそダメジャーに先着されていたものの、新設なったヴィクトリアマイルで桜花賞以来の勝利の美酒を味わい、更にアメリカにおいてはゲイムリー……じゃなくてキャッシュコール・マイルを楽勝して、大いに存在感を示した。果たして、毎日王冠では、安田記念との比較で+22kgという馬体重にもかかわらず、ダンムーがダメジャーを人気で上回る。しかし、このレースを素晴らしい押し切りで制したのはダイワメジャーであった。しかし、ダンスインザムードの追い上げも見るべきものはあり、しかも次走の天皇賞は過去同馬が人気薄で2度馬券に絡んだ相性の良いレースである。両者の人気は7.0倍と7.1倍という僅差。しかし、やはり前走+22で2着は如何にも2走ボケのパターンではあり、ダンスインザムードは良いところなく6着のレースで、ダイワメジャーが2年ぶりのG1勝利を手にする。

 そして迎えたマイルCS。
 気がついたら、両者の対戦は8度目を数えていた。ここまでダメジャーの6勝1敗。
 流石に、このレースにおいては人気はダイワメジャーであった。しかし、ダンスインザムードとしても社台の定年を考えれば実質このレースが国内ではラスト。譲れないレースで万全の仕上げで臨んでいた。ある時期陣営を苦しめたであろうイレ込みもかなり影を潜め、先行力を完成していたダイワメジャー相手にぶつかる準備は出来ていたと思う。レースは、ステキシンスケクンが飛ばしてテンの4Fは46.0とまずまずG1らしい締まったペース。3強を分け合った*コートマスターピースは出遅れでどうにもレースがしづらい流れ。そして直線、シンスケクンをかわしてダイワメジャーが先頭に躍り出る。しかし、ペースを作ったダイワメジャーにとっても決してラクではない。最後やや手応えが怪しい中、後ろから猛然と追い上げるダンスインザムード。残り100を切って、両者の手応えはどうやらゴール前でギリギリ替るか替らないか……と思われたが。

 ダンスインザムードは、止まったのである。

 恐らくダイワメジャーも二の足を使ったのだろうけれど、ダンスインザムードが止まった趣であり(実際、ラスト1Fは12.4も掛かっている)、しかも手応え的には、ちょっと急にガクっと止まった、ようにも見えた。それは、過去の6度の敗戦をなぞるように、あたかもダンムーが勝利を拒んだようにすら見えた。勿論、それは勝ったダイワメジャーを貶すものでは全くない。競馬においては、時にこういうある種の「パワー」で先行馬が伸びてくる馬を止めてしまうような瞬間があるように思う。そして、それが出来る馬は、文句なしにA級の先行馬なのであろう。3冠レースで3連勝というと Affirmed と Alydar であるが、あの両者の攻防ともちょっと違う「格の差」を感じたし、一方でダンスインザムードの「女心」のように映ったのも確かではある。あたかも、ダンスインザムードが心を奪われたかのように、ターフビジョンにはその瞬間は映った。
 そしてユタカも、恐らくはこのレースでは、そのようなことが頭に過ったかも知れない。このレースを敗れたときの彼のコメントは「ダイワメジャーが出ないレースがいいよ」であったが、一方で香港で負けたときには「敗因?よくわからないですね。ダイワメジャーを探していたのかな」などと言って見せた辺り、この牝馬がかなりダメジャーを意識するという気持ちを感じてたのではないか。
 ともあれ、王道路線において「ディープの1強で、つまらない」と言われた一方で、この路線において充実したライバル関係を見事に演じ切った両者はもっと賞賛されてもいいと思う。そして、ダンスインザムードの価値はダイワメジャーとともにあり、逆もまた然りであろう。そして、ダンスインザムードの最後の「敗れっぷり」はその終幕のとても印象深いシーンとして、2006年を代表するものであったのではないか。
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