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ジャパンC外国馬配合解説、その1。

 お散歩写真的にはコンデジも便利だし、平置き出来る場所を探しながら夜景撮影も悪くはない(挨拶。

夜の西郷さん
夜の西郷さん posted by (C)有芝まはる殿下。

 てな訳で、人気薄い方を3頭ざざっと。

◆インターパテイション(USA)
Langfuhr×Idealistic Cause(*ハビトニー)×Special Idea(Cresta Rider)×Incredible Idea[F10-c]

 母父*ハビトニーってナイスネイチャだよなと思いつつ、ウラカワミユキの仔以外で母父*ハビトニーの馬が全然思い出せなかった件(苦笑。日本で殆どインパクトを残さず、それでも何故か再輸出の口があって「90年代の*ラヴァマン」として名高き(逆か?)西のヒキコモリ去勢馬 Best Pal を輩出した成功に、「失敗した種牡馬は積極的に返してあげた方がいいよね〜」という議論のネタとなった。
 はサテオキ、本馬であるが、曾祖母の Incredible Idea はYouth 経由で Fast Turn≒Sir Gaylord という4分の3同血を持ち、産駒は結構下級ながら勝ち数の多い頑健なタイプが目立つ。その血脈に、Sir Gaylord 系の*ハビトニーを入れて安上がりな系統繁殖的に仕上げた母の Idealistic Cause もやはり頑健タイプとして相応の活躍を収めた。間にも Blue Prince が入る血脈は Princequillo が強いと見受けられるが、そこに Round Table を内包した Langfuhr を入れて、「Princequillo で支える Northern Dancerクロス」という非常に古典的なNDインブリード成功例を見せる辺り、いかにも母父*ハビトニーという古めかしさではある。4回目のターフ・クラシックで遂に満願叶ったのは牝系の頑健さ故か。乱ペースで3着くらいまでは来るかもな*ストラテジックチョイス臭はある。

◆ジャストアズウェル(USA)
A.P.Indy×No Matter What(Nureyev)×Words of War(Lord at War)×Right Word[F17-b]

 母はデルマー・オークスと、微妙ながらG1馬で、G1馬だからこそA.P.Indyなんかがつく機会もあり。曾祖母 Right Word はNasrullah-Princequillo-Count Fleet と3枚揃えの相似配合で、繁殖としては好材料。そこに、Ribot や Prince Chevalier で地力強化な Lord at War もまぁまぁ。そんなんで、近親にもBCクラシックの Raven's Pass が居るわけで、字面としては良血馬には違いないだろう。ただ、A.P.Indy との配合は、ナスキロの過剰気味な継続の割には Count Fleet が足りない一方で、この馬の牝系側の血に Buckpasser とかを活かすスジが余りなく、そうした意味ではこの牝系は Raven's Pass のように素直にミスプロの方が合うんじゃないか、的な感覚はある。
 今季に入っての成長はなかなかのもので、現実に恵まれでのG1勝ちとは言え Quijano に先着してるんだから弱いとは思わないし、相手なりによく走るタイプとは推察されるんだけれど、ワンパンチが足りないかなぁと言う気も。

◆シンティロ(GB)
*ファンタスティックライト×Danseuse du Soir(Thatching)×Dance by Night(Northfields)×Elvina[F21-a]

 何とな〜く、伊グラン・クリテリウムを制してクラシックに乗ってた頃は憶えていたけれど、そっから脱落した後に何故かザントバーンなど走ってたとは知らなんだ。むしろ字面の成績だけ見てると、ウィンター・ダービー勝ったところでアメリカでも転厩すればよかったのにとか適当なことを考えたり。そうは言っても、シャンティ大賞勝ってキングジョージまで駒進めたんだから、馬主孝行ではあるか。
 本馬も、*ジャストアズウェル同様、母はG1を制していて、つか仏1000ギニーにフォレ賞だから明らかに格上。マロワでも*ヘクタープロテクターの3着とか。昔はへクターが日本競馬におけるミスプロの旗手となるとかまことしやかに囁かれていたものだよ。気がついたら格下と思ってた Kingmanbo とエラい差が付いたが、まぁ*タイキシャトルと Cape Cross みたいなもんか(ぇ。
 祖母が地力ある累代にちょっと珍しい全姉妹クロスで繁殖として成功したというパターンではあるが、本馬の配合として見ると、Thatching と Key to the Mint という、如何にも地力を持て余すタイプの種牡馬の字面が何というか味わい深く目立つ。やたら Hyperion が強くて、それがマイラーの母から中距離馬を産んだ感があるが、どうもジリ風味というか。堅い馬場が得意というよりは、ハイペースに強いというタイプに見える。

狸CS回顧。

 今日は、今更 THIS IS IT などを観に行く(挨拶。
 ギリシャ系の美人ギタリストのシーンとか観ながら、「この映像がネット流出した暁には、是非MMDで唯ちゃんモデリングして該当キャラ差し替えたMADを観たいものだ」とか思ってしまう客は、多分そんなに多くないとは思うが、実際流出したらやる人のいる確率は低くないだろう。

高砂路傍の花 5
高砂路傍の花 5 posted by (C)有芝まはる殿下。

◆ラップ:12.1-10.9-11.8-12.4-11.5-11.4-11.2-11.9

 何か馬柱を見れば見るほど、こんなんカンパニーと*サプレザとキャプテントゥーレの3頭立てだろ的な本命党マインドがアタマをもたげるようなレースで、結局これの3連複を太めに入れた後に、適当に穴を考えてフィフスペトルに突っ込んだのだが、まぁ穴を1頭探す姿勢は悪くないけどセンスに欠けた、というお話。
 ただ、純粋な結果論として残念な印象だったのはキャプテントゥーレ。ヤマ張って馬場の良いところに持ち出すのはそれはそれで作戦ではあったが、朝日チャレンジCのイメージで行けば、勝負根性をもうちょっと恃んでも良かったかもな場面で、マイネルファルケがある程度ラクに逃げていたことを考えるならば、まずはこれを併せ馬で倒す方に張って欲しい気持ちが、あのレースで相応の好印象を持った自分の中にはあった。マイネルファルケが*ブレイクランアウトよりも大幅に強い馬かというと、微妙にも思われたし、先週のG1見てないわけではなかろうし。
 しかし、和田は乗り替りにしてはなかなか手慣れたペースで、行ききった後の坂の上りにおけるラップの落とし方はお見事。
 一方で、キャプテントゥーレが外に「行ってしまった」のは、やはり自分の馬の素軽さを考慮した、みたいな部分はあったかも知れず、そうした中でカンパニーが敢えてインを衝けたのは、天皇賞で得た自信のレベルではあったか。そういう意味で、馬を信じ切ったという点では、*サプレザのペリエもそうであろう。直線で一回置いてかれ気味になりながらも、きっちり我慢して矯めて、最後にきっちり先行するキャプテントゥーレまでは差してみせた。

 何か回顧として余り語ることもないので、さらっとこの牝馬の配合をおさらいすると、父は余り聞かない Sahm だが、その母はダービー牝馬 Salsabil。自分にとってはかなり初期の「海外の名牝」として意識した懐かしい名前だが、繁殖としては意外と牡馬が出てなく、デルマ見てもこの馬しか名前出て来ないので、恐らくそういう面からも種牡馬入りは必然だったのだろう。Salsabil というと何故か「母父*アーテイアス」というイメージが強い私ですが、本馬は祖母父 Jolie Jo が Round Table 産駒で、ここで Round Table のクロスと Tourbillon の血統が組み合わせクロスする。一方で、Tourbillon はそこの他にも Olden Times と Bold Reason からも Djeddah クロスで濃厚に補給され、Princequillo は Ribot 系の Pleasant Tap から補完されるという辺りで、組み合わせとしてなかなか有機的。
 一方で地力系では Hyperion も Pleasant Tap と Welsh Pageant から来る中で、案外祖父の Mr. Prospector は余りそうしたクロスに絡んでこず、やや異系的。ただ、ミスプロのスピードを残り3頭の祖父母で全面的にサポートした、みたいなシンプルな形式にもなっており、そういうまとまりの良さが父の字面以上の能力を引き出した、配合の勝利を感じさせる好感度は存在しようか。

書こうと思ったが微妙に眠く。

 今日も早寝するか(挨拶。

高砂路傍の花 10
高砂路傍の花 10 posted by (C)有芝まはる殿下。

清澄庭園 紅葉ライトアップ
清澄庭園 紅葉ライトアップ posted by (C)有芝まはる殿下。

 てな訳で、今日は朝と夜にカメラ片手にお散歩。まぁ夜の方は家族一緒だったんだけれど。朝は家の周りで小さな被写体を接写で渉猟しつつ、たまにはクローズアップレンズ外して上のような感じで蝶とかも拾えたり。しかし、クローズアップ使うとき、どのレンズに載せるのがいいのかイマイチよく分からん。取り敢えずMFでないと合わせられないので、Nokton使ってみたが。夜は何となくライトアップされた公園を見たくなって手近な所へ。入場者の一眼装備率が異常に多かった。昼紅葉は今度六義園辺りで撮りたいなぁと思いつつ、さて。

 あとは、メモ書き程度に。

◆けいおん!キャラの体重。
 という話が数日前にぶくまであったが

 確かにあの作品って標準体型の良さを愛でる作品であり、その意味ではまぁ50kg台が多いのはサテオキ、ちょい澪の身長160では低いよなぁ、とも。原作では「背が高い」と銘記されてたわけで、160では今時全然高い内には入るまい。かといって、170あったら、容姿とおっぱい考えれば多分中学時代に相当目立ったと思うので、ある程度立場が人を作る的な意味で、澪はああいうキャラにならんかったろうなぁと思うと、165そこそこくらいが妥当と思うんだが。
 あと、体重50という結構女子にとって絶対防衛ラインに届きつつ「食べても太らない」と嘯く唯ちゃんの危機感のなさは異常。因みに有芝は、10代の頃体重40キロ台であることを女子に公言してその度にドンビキされてた。余りドンビキされてる意識が無かったのがタチ悪い。あぁ、若き日の過ち!

◆バルス祭。
 何か金曜に新入り歓迎で呑んだ後に帰宅したらそんな感じだったが、何というかどうも「水戸黄門の印籠」っぽく思われた件。Twitterでは「団塊ジュニアの」と冠したが、冷静に考えればTwitterにいるのなんて割と自分より一回り下が多いっぽく、団塊ジュニアも微妙に語弊あるか。つか、世代的に団塊ジュニアど真ん中だと多分ナウシカの方がインパクトあったんじゃねぇかな、という意味で、今のラピュタ人気ってもうちょっと下の世代のオッサンが支えているのかも知れない。この辺の世代観、考え出すと結構センシティヴかもな。

今更ながら、ZenyattaとRachel Alexandraとか雜考。

 宝石のような、というか(挨拶。

山本亭 ウィンドウの指輪
山本亭 ウィンドウの指輪 posted by (C)有芝まはる殿下。

 完全にタイミング逸してはいるし、大半はTwitterの書き散らしを拾うだけだが、まぁ。
 この両者に関してもそうであるが、本朝ならばダイワスカーレットとタニノウォッカ、フランスならば Dahlia と Allez France といったような、歴史的というかその国でも史上屈指の名牝がたまたま同じ世代に出る現象はどう説明したらよいものかな、みたいなことは思う(因みに、競馬の本場たる大英帝國にあっては、19世紀のことであるが、クラシック5冠全て牝馬が制した世代とかがある)。アメリカにおいても、実はこうした豊穣ははじめてではなく、恐らくアメリカ最強牝馬の1頭である Busher には、同期にやや晩成でベストの状態で相対したことはないが、これまた最強クラスの Gallorette が控えていた。また、強いダービー馬かはさておき、不敗の Personal Ensign が最後にBCディスタフで叩き合ったのはダービー牝馬 Winning Colors であったことも特筆されよう。

 その上で、Zenyatta と Rachel Alexandra を見てると、何となく、前者は Personal Ensign に近く、後者は Busher に近いのかな、みたいなことを思ったりする。因みに、アメリカ史上最強牝馬は誰がどう冷静にツッコミを入れても多分アメリカ人の中では永遠に Ruffian ということになるらしいので、その意味ではこのいずれかが「史上最強」になるかは微妙っぽくも感じるのですが(偏見)。

 さて、ではその Busher と Personal Ensign 辺りのアトサキがどう見られてるかというと、やや古いもののブラッドホースが2000年辺りにやってた20世紀名馬100選によると、35位の Ruffian についで牝馬2位で Busher が続き、Personal Ensign は45位の Gallorette にも遅れを取る48位。まぁそう言っても、フランスの歴史的牝馬である Dahlia(アメリカに転厩してるので、一応カウントされる)の50位を上回るのだが、という辺り。
 Personal Ensign の配合と繁殖での成功を愛する有芝としてはやや食い足りない順位と受け止めているが、実際のところ、Personal Ensign はそこまで骨っぽい牡馬を倒している訳ではなく、最後のBCディスタフも辛勝であり、また故障で3歳の主要レースを棒に振っている辺りで、聊か濃厚さに欠けるきらいがあると映ったのかも知れない。一方で、Busher はというと、21戦15勝で、長期休養空けで敗れた5歳の1戦をノーカンとしても5回負けており、しかも余りレース体系が整備されてない中なので、現在に分かりやすいタイトルは獲れていないし、クラシックで勝ったわけでもない。しかし、トラックレコードで古馬最強クラス(「20世紀」でも39位に並ぶ)の名去勢馬 Armed を倒しているのが大きく、しかも一度負けた馬は全て次のレース以降でリベンジしてる辺りで、最強クラスの評価を得ている。また、3歳での活躍ってのは、なんだかんだ言ってより評価を得やすいのだろう。

 その上で、Zenyatta と Personal Ensign を比較すれば、まず Zenyatta の方が連勝の長さ、BCクラシックという「内容」、そしてレースぶりの傲岸さも含めて Personal Ensign を上回ることになろう。一方で、Rachel Alexandra は確かに牡馬クラシックの勝利、牝馬相手の有り得ない大差圧勝と圧倒的スピードは赫々たるものがあるが、一方で Busher のように去勢馬を含む牡馬相手で「本当に」強いところとやっていたのか、という辺りで微妙にもにょる部分もある。いや Summer Bird 強いよ!トラヴァースもジョックラ金杯も勝ってるよ!と言えなくはないが、何となく今から阪神の砂でもがく姿を見るであろうと思うとどうも(苦笑。
 ……てな辺りで、過去の比較対象の馬とのアナロジーよりは若干差が詰まる形になり、そういう点でなかなかアトサキの判断が難しくもあろう。しかも、自身らが強くて牡馬を倒してしまうせいで、その負けた牡馬が強いのか弱いのか今ひとつピンと来なくなってしまう面もある。
 そういう意味では、Busher とか Gallorette みたいに、とにかく走って走って地力を色んな所で比較しうる存在としてのライバルである Armed や Stymie のような存在に恵まれていた古き良き時代は幸運だった、ということであろうか。

エリ女回顧。

 まぁ、たそがれてしまう部分はあるが(挨拶。

中川の日没
中川の日没 posted by (C)有芝まはる殿下。

 かの高名なプリテイキャストの大逃げの際、向正面で「誰かアイツを止めろ」的なことを横山富雄が叫んだという話を聞いたことがあるが、ノリがカワカミを前進させたときに天国の父を一瞬思い出したりはしたんだろうか、的な感傷もあり。

◆ラップ:
大賞典 12.7-10.9-11.0-12.2-12.3-12.1-12.1-12.0-11.9-12.3-12.8-12.0
エリ女 12.5-11.3-12.2-12.3-12.2-12.2-12.3-11.8-11.7-12.2-12.9

 まぁネットでも散々指摘される、「京都大賞典で先行した2頭が、京都大賞典と(最初の3F目以外)ほぼ同じラップを踏み、結果として京都大賞典よりもラクな時計で逃げ切った」というレースな訳であるが、こうして見たら、バテ方が京都大賞典と大差ないのも味わい深い。ただ、1秒早いペースだったのにバテ方が同じってことは、馬場負荷的には今回の方がややあった、かもだが。それにしても、黄菊賞のタイムが去年と同じという辺りを思うと、去年の13着の時計な訳で、騙されたとしか言い様はないか。主犯、という意味では、やはり4F目から5F目で差がグイグイと広がってるわけで、ここで番手でチンタラを決めたスミヨン、にはなるように思われる。

 その上で、ブエナビスタは上がり3Fで4秒差くらいで上がっているわけだが、これを「どこで」詰めたのかというと、多分残り200を2分3秒くらいで通過してるように見えるので、ここで2秒、あとは1F各1秒くらい、な詰め方なのかな。いずれにせよ、字面の斬れ味よりは、随分早めに仕掛けてはいるように思われ、その意味では「新たな境地を開発するような負け方」をしているように見えるのが皮肉だ。その意味では、クィーンスプマンテがテイエムプリキュアに能力を引き出されたのと同じことが、後ろでブエナビスタがカワカミによって、ということであろうか。
 ただ、その前2Fで本当に見た目ほどに「シャカリキに」上がっていたのかどうか、という問題であろう。もうちょっと言えば、特に5F→4F目は、馬群自体も大して早くないので、上がったと言っても11秒前半の脚を使ってるわけではない。ある程度「坂を登り切ってからの下り」での加速に今ひとつ乗り切れなかった部分はあったのではと思う。
 恐らくこれが、普段の淀における「ゆっくり上ってゆっくり降りる」というセオリーに「縛られる」ような部分であり、イングランディーレなどを含む淀のある程度以上の距離における逃げ切りにおいてはよく起きる部分なんであろう。まぁディープインパクト的な変態性があれば、今日のブエナより1F早く加速を始めて残り1Fで追いつきそうなものではあるが、ああいうレースを仮に牝馬がやろうとしても、ヤネの方に信じろと言ってもなかなか信じてくれんだろうなぁみたいなのもあって(苦笑。

 それにしても、確かにブエナビスタに関して、札幌記念の敗戦から凱旋門を回避する辺りで、イヤな形で「ケチのつく」局面は多かったように思われるが、こういう形でケチが付くとは、であり。これで無理に有馬とか出したら、今度は落馬とかしそうな勢いだとか、縁起でもないことを思う。
 一方で、前日に血統をベタボメした*シャラナヤが4着。絶対能力でちょいブエナとは差があるような展開ではあったが(まぁ馬場適性とか初遠征である程度以上は相対化されよう)、それでもJCに出てくれる程度にはメドが付いてくれたおかげで、まずは府中でもその華奢な馬体を愛でておける機会に恵まれたのは幸甚というべきか。

エリ女外国馬配合解説:*シャラナヤ

 40mmは比較的視野に近く、80mmはその半分、と理屈では分かってもなかなかフレーミングは難しい(挨拶。しかし、滲むような光はやはり良いものだ。

道路脇の一輪
道路脇の一輪 posted by (C)有芝まはる殿下。

 てな訳で、レース直前に今更書いてみる、*シャラナヤ血統話。
 何で今更になって書き出したかというと、やたら検索ワーヅで「アガ・カーン殿下」が目についたので、話題を振られてるんだなぁと解したから。

シャラナヤ(IRE)
Lomitas×Shalamantika(Nashwan)×Sharamana(Darshaan)×Sharmeen(Val de Loir)×Nasreen[F9-c*]

 コシナが商標を獲得したドイツの老舗カメラ屋であるフォクトレンダー社のスローガンは"weil das Objektiv so gut ist(なぜならレンズがとてもいいから)"だったそうだが、それに準えれば、この牝馬は"weil das Pedigree so gut ist"であり、それに尽きるような馬である。
 たとえるなら、有芝が「血統の良い馬の例を教えて下さい」と問われたときに、「*シャラナヤみたいな馬が『血統が良い』って言うんだよ」と返したくなるようなタイプ、と言おうか。

 この牝系は先代アガ・カーン殿下の象徴ともいえる Nasrullah や Royal Charger、Mahmoud を輩出し、現代の父系に大いなる影響を与えた Mumtaz Mahal の牝系であるわけだが、当代アガ・カーン殿下においても速やかに繁殖牝馬のラインナップに組み込まれており、曾祖母の代表産駒にはこれまた当代アガ・カーン殿下を語るにおいては欠かすべからざる悲運のダービー馬、Sherger が存在する。他にも、Shaldala、Shamdinan、Choc Ice といった辺りがG1馬として名を連ねる牝系。そうしたブルーチップな牝系は、累代を見渡しても、Dante→Tulyar→Charlottesville→Val de Loir→Darshaan→Nashwanと、主流ではないが相応の影響力を有し血統表に紛れてもキズになる馬が全く入らないような、一片の隙のない構成。そして、そのラインナップにドイツの Lomitas が入るのは、ドイツ競馬ファンとして率直に誇らしい心地になってしまう、そこだけで有芝を陶然とさせるに十分なものである。

 それを支えるのは、もはや語るまでもなく実績を積み上げ、当然アガ・カーン殿下の成功馬の中にも Kahyasi を見出せる、Nijinsky と Blushing Groom のニックス。これも有芝の大好物である。こうしたシンプルなニックスで5代アウトというのも見映えは良い。また、Lomitas のほか Lavirco なども出したこのフェールホフ牧場の誇るLラインの牝系は、Tourbillon の強クロスを牝系の奥深くに秘めている。それに対して母側で受けとなるのは Darshaan 母方のフランス血統。この両者の存在によって、6代目と遠くはあるが、Amora≒Marilla で Astronomie、Pharos、Tourbillon というマルセル・ブサックの愛した血脈が組み合わせクロスされる辺りは、狙ったものとしか思われない。
 一方で、確かに牝系の累代の中で、「仕掛け」になる部分は希薄である。全体にアウト基調で、ここで思い切ってテコを入れた、みたいな部分が存在せず、それだけに牝系も比較的爆発的な活躍を見せているわけでもない。しかし、アガ・カーンの箱入り娘的に丁重に扱われた天衣無縫さを思えば、そうした仕掛けの欠如すらある種の美点には見えて来るであろう。

 世上、スミヨン対アガ・カーンの角逐の、本朝における延長戦的なギミックも背負っているようではあるが、この馬の個体としての血統の良さは、知られても良いものであるとは思うし、こういう血統の馬をつくってG1を勝てるというのは、生産者としての無上の喜びであろうなぁ、とも。

松井秀喜のFAと、組織への忠誠心。

 後楽園勤めてた頃は、結構ここで贅沢して昼飯、なんてこともよくあり(挨拶。

Baseball Cafe
Baseball Cafe posted by (C)有芝まはる殿下。

松井代理人、テレム氏が緊急声明 「たとえゴジラがどの球団へ行こうとも…」@産経

 さて、松井秀喜はFAとなり、代理人もここぞとばかりに仕事を頑張り始めている、というお話。
 今シーズンもう始まった頃から、ヤンキースにおいては「今年契約が切れる松井はオフのFA要員」というのは当然のように言われていた。そうした状況での契約最終シーズンでも、逆にそうだからこそでもあったかも知れないが、松井は怪我にじっくり対処しつつ、少ない出番でも集中力を欠かずに臨んで、夏のトレードで放出の憂き目に遭うことを回避すると、そこから調子を上げていって、遂にワールドシリーズでのMVPという望外の結果を得ることが出来た。
 こうした負の状況を克服するための精神力は想像するに余りあるものがあり、ある意味松井秀喜という野球選手の「完成した瞬間」であったかも知れない。WBCのイチロー同様、「どん底を見た」からこその輝きではあり、正直痺れた。
 反面、松井がFA要員とされるであろう周囲の要素は、シーズン中から全く変わっていない。いや、これで同じ外野手で同じ契約最終年のデーモン辺りがドツボってたら、まだロスター1人空いた的なものはあったかもだが、何れにせよ、ヤンキースが松井の守備を不可能と看做していること、そしてヤンキースのフラッグシップと言える中心選手の休養として、DHのポジションは空けておきたいことは、変わっていない。また、松井が完全に故障から解放されてる訳でもなければ、無論松井の年齢が下がることも有り得ないのである。

 そうした中で、松井はヤンキースに恋々とする思いを余り大っぴらには口にしていない。
 上の記事にある代理人の発言は、恐らく松井が潜在的に心に持っているそうした思いを代弁するものではあろうが、それは松井自らが口に出すものではないのであろう。
 この辺りは、何というか、いかにもアメリカ的な「組織への忠誠心」的なものを感じる。
 日本でもアメリカでも、組織への忠誠心というものはある程度以上重視されるものではあろう。その上で、日本において「フォアザチーム」とされることはアメリカにおいて必ずしもそうではない。例えば、ダルビッシュが今年の日本シリーズで故障をおして投げるようなシチュエーションは、日本人的には本能的に「燃える」状況ではある一方で、チームから見てギャンブル、選手から見て酷使として大リーグ的な価値観からは非難されそうではある。逆に、大リーガーの場合、「仮に自分がチームから追い出されるとしても、その契約に從容とすること」は、大きな「フォアザチーム」の一つ、ではなかろうか。
 無論、大リーグでもトレード拒否条項とかはあるが、それは、チームにへばりつくためのものと言うよりは、自身のパフォーマンスが活きない状況での再就職を強制されない権利、のように見える。
 そうした上で、GMやフロントの強化方針をリスペクトし、一方で自身のキャリアにおいて自分の責任で強化方針を考えてチームを選ぶ、ということが「チームのために忠誠心を発揮する」ことの一部である、みたいな姿が、今回の松井の例などからも垣間見えるように思われ。
 そして、松井が故障やチームの迷走といった紆余曲折の中で、これといったビッグタイトルをついぞ初のワールドシリーズまで得ることなくも、適者生存を為し得てきたのは、こうしたアメリカ的な「組織への忠誠」彼が解し得たからだろうなぁ、とも。

 しかしまぁ、こうした「忠誠心」の考え方的な文化ってのは、クソ労働環境とか色々考察というか話を広げるネタにはなりそうであるが、どうも今現在酔っぱらっててそこまで手が回らない。
 とまれ、松井秀喜という非常にクオリティの高い野球選手が、今後とも少しでも長くその輝きを見せられるような身の振り方をして欲しいなぁ、とは思う。カンザスシティ以外の全チームにほぼ同率の優勝チャンスがある中地区なんかは、やりがいのある仕事場であると思うが、果たして。

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Mahal Alysheba
Author:有芝まはる殿下。
自称ズデーテンラント公兼トールガウ、前メクレンブルク、バート・ドーベランおよびキシュベル方面伯。当然何らの領有権も領しないただの僭主のため、歪んだ根性で血統研究に勤しむ。

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